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4TB HDDをStoreMIで高速運用!

Ryzen 5 2400G&B450で高速かつ大容量ストレージな10万円切りゲーミングPC自作

文● 藤田 忠 編集●ASCII編集部
Ryzen GにB450チップセット搭載マザーボード、格安の2.5インチSSD、HDDを使って10万円アンダーのライトゲーミングPCを自作。普段使いはもちろん、カジュアルゲームまで快適に動作するPCになる

 コストパフォーマンス抜群のPCを組める注目CPU「Ryzen」。なかでも、APU(GPU統合型CPU)の「Ryzen G」はグラフィックスボードなしでライトゲーミングPCが組めるとあって、ゲーミングPC入門にオススメだ。

 また、最近エントリー向けチップセット「AMD B450」が登場し、よりお買い得度の高い構成も考えられるようになった。HDDをSSD並みに高速化できるストレージ高速化技術「StoreMI」が使えこともあって、非常に魅力的な選択肢となっている。

 そこで、今回はRyzen GとB450チップセット搭載マザーボードをメインに据えた、カジュアルゲーミングが快適に行なえ、ストレージ容量を気にせず写真や動画を保存できる10万円アンダー構成を作ってみた。

コスパ抜群な快適PC自作のポイントは「StoreMI」

 カジュアルゲームを十分快適にプレイできるGPU「Radeon RX Vega」に、最大4コア/8スレッド動作となるCPUコアを備え、1万円台後半で手に入る「Ryzen 5 2400Gプロセッサー」はもはや低コストなゲーミングPCの構成には欠かせないパーツだ。

 しかし、システムの機敏さ、アプリケーションの起動や動作、ゲームのローディング時間などといった「体感速度」に直結するのは、PCの足まわりと言えるストレージデバイスである。

 体感速度はSSDを搭載すればサクッと向上するが、2.5インチの500GBモデルなら1万円前後で買える昨今とはいえ、どうしてもHDDよりは容量単価が高くなる。しかし、HDDでは遅い。そこを解決する手段が「StoreMI」だ。

 「StoreMI」はSSDをHDDのキャッシュに利用して高速化する機能なわけだが、データドライブだけではなく起動ドライブの高速化も可能。また、インテルプラットフォームではIntel Smart Response Technology(以下、IRST)があるが、キャッシュへ割り当てられるSSDの容量が256GBと大きかったり(ISRTは64GB)、制限はあるが高速化解除時にデータを残すことができたりと、実際の使い勝手は「StoreMI」のほうが良い印象だ。

 詳細な仕様や導入方法は、【タダでHDDがSSD並みに高速化!Ryzen&X470の「StoreMI」検証結果】をご一読していただきたいが、「StoreMI」を使って4TB HDDを格安の2.5インチSSDで高速化すれば、シーケンシャルならリードもライトも毎秒450MB程度のパフォーマンスを実現。HDDと比べてアプリケーションやPCゲームのローディング時間は大幅に短縮できる、容量4TBの高速ストレージデバイスを1万6000円前後で構築できるわけだ。

4TB HDD最安クラスのSeagate「ST4000DM004」(実売価格9000円前後)と、360GBで7000円前後と安価なKingFastの2.5インチSSD「F6 PRO」
HDDにOSをインストールした状態で、SSDを「StoreMI」でキャッシュ化する。なお、高速化を解除するとキャッシュに使った領域は初期化されるので注意しよう
「StoreMI」はAMDのサイトからダウンロード。「AMD 400」シリーズチップセット搭載マザーボードなら無償で利用できる
「StoreMI」を起動して、起動ドライブのHDDを高速化。まずは「Create Bootable StoreMI」ボタンをクリック
なお、メインメモリー(2GBぶん)をキャッシュに使うこともできる。あとからでも追加できるので、ここでは「Disabled」でOK
ウィザードを進めていけばSSDをキャッシュ化できる
OSを再起動すれば、起動ドライブのHDDの高速化は完了だ
タスクトレイの「StoreMI」からは、高速化されたデータ量などを確認できる

10万円アンダーで組むイチオシPC構成

4コア/8スレッドでGPUに「Radeon RX Vega 11」を内蔵するAPU「Ryzen 5 2400G」を主軸に構成してみた
システムドライブはSSDをキャッシュ化した4TB HDD

 「StoreMI」を活用した高速化4TB HDDや「Ryzen 5 2400G」などを搭載し、普段使いはもちろん、デジタル一眼やコンデジで撮影した写真の管理/RAW現像/編集や、MMORPGの金字塔「ファイナルファンタジーXIV」や新しいグラフィックスエンジンが導入された「World of Tanks」などといったカジュアルゲームを快適にプレイできる。OSを含めても10万円アンダーだ。

4コア/8スレッドAPUの「Ryzen 5 2400G」。定格3.6GHz、最大ブーストクロック3.9GHzで動作する
「Ryzen 5 2400G」のCPU-Z。TDPは65Wで、4MBのL3キャッシュを搭載する
「Ryzen 5 2400G」のGPU-Z。「Radeon RX Vega 11」を内蔵している

 その他のパーツは手ごろな価格帯ながら、なるべく光るものがあるパーツをチョイスしている。各社から登場しているB450チップセット搭載マザーボードはいずれもコスパ良好だが、ここでは4K/60Hz出力をサポートするDisplayPort端子を装備しているASRock「B450 Pro4」をチョイス。また、ATX規格に対応しながらコンパクト、かつ見た目がカッコいいサイド強化ガラスパネルを採用したJONSBO製PCケース「U4」にした。

B450チップセットを搭載するASRock製マザーボードの「B450 Pro4」
リフレッシュレート60Hzで4K出力が可能なDisplayPort端子を備えているほか、USB 3.1 Gen2サポートのType-Cポートも装備
2基のM.2スロットを備え、PCI Express Gen 3×4のNVMe M.2 SSDに対応。将来のアップグレードも安心して行なえる
7000円前後の手ごろな価格ながら、サイドパネルに強化ガラスを採用する小型ATX PCケースのJONSBO「U4」シリーズ
「U4」シリーズはシルバーやブルー、レッドなどカラーバリエーションが豊富。ここではAMDカラーに合わせたブラック&レッドの「U4BR」をチョイス
内部は裏配線スペースなどを備えないスッキリした構造になっている

1280×720ドットならFF14が快適に動く

「StoreMI」で高速化した4TB HDDを起動ドライブにした「Ryzen 5 2400G」搭載PC

 ブラック&レッドカラーのコンパクトPCケースに、「Ryzen 5 2400G」に格安系SSDのKingFast「F6 PRO」、Seagate「ST4000DM004」などを組み込んだ。価格を抑えながらも写真現像や動画エンコード、カジュアルゲームを楽しめるパフォーマンスをしっかり備えている。

8スレッドCPUだけあって、Adobe Lightroom CCでのRAW現像や動画のエンコードも快適に行なえる
CPUに内蔵されたGPUながら高い性能を備える「Radeon RX Vega 11」。「World of Tanks」のベンチマーク「Encore」では、「中」描画でおおむね60fps台を維持できていた
「ファイナルファンタジー XIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」。「標準品質(デスクトップPC)」の解像度1280×720ドットで「非常に快適」をマークした

定番ベンチマークでも「StoreMI」の効果を実感

 続いては格安SSDと4TB HDDを使って「StoreMI」で構成したブート&データドライブのパフォーマンスをチェックしてみた。

 定番ストレージベンチマークの「CrystalDiskMark」をはじめ、OS起動時間や「PCMark 10」、「Adobe Lightroom Classic CC」、「Adobe Photoshop CC」、「ファイナルファンタジー XIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」、「ファイナルファンタジーXV ウィンドウズエディション」を使って、「StoreMI」の効果を見ていこう。

 ほかのSSDキャッシュ技術と同じく、「StoreMI」もよく使われるデータをSSDに移してパフォーマンスを向上させる仕組みだ。そのため、複数回起動させて高速化させるデータをPCに認識させる必要がある。ゆえに、テストは数回実行し、おおむね安定した結果を抽出している。

 まずは、「CrystalDiskMark 6.0.1」を実行してパフォーマンスをチェックしていこう。

「StoreMI」で構築したHDD+SSDドライブの結果。SSD並みのパフォーマンスを発揮している。
Seagate「ST4000DM004」(4TB HDD)単体の結果。
KingFast「F6 PRO」(360GB SSD)単体の結果

 計測のたびに、多少バラツキは出るが結果は一目瞭然。シーケンシャルはリード/ライトで毎秒460MB台、ランダムはリードでは毎秒100MB台、ライトで毎秒200MB台と、キャッシュに利用したKingFast製SSD「F6 PRO」単体時に近いパフォーマンスをきちんと発揮している。

 続いては「PCMark 10 Extended」だ。ストレージのパフォーマンスがスコアーに影響を与え、結果は順当にSSD単体>StoreMI>HDD単体になっている。

StoreMI構築後の「PCMark 10 Extended」総合スコアーは「3566」
「PCMark 10 Extended」の総合スコアー比較。StoreMIではHDD単体時とSSD単体時のちょうど中間ぐらいのスコアーになった
「PCMark 10 Extended」の各テストのスコアー

 各テストを細かく見てみると、特にアプリケーションの起動に関する「App Start-up」ではHDD高速化の効果が顕著に出ており、HDD単体時から大幅にスコアーを伸ばしていた。

アプリ起動やゲームロードの時間が大幅短縮

 最後は、OSやアプリの起動時間、ゲームロード時間の結果をご覧いただこう。なお、Windows 10の起動時間は電源オンからデスクトップ画面が表示されるまで。「ファイナルファンタジーXV ウィンドウズエディション」はセーブデータをローディングした際の時間を比べた

Windows 10や各アプリの起動時間、ゲームのロード時間を比較

 SSD単体での運用時が最も速くなるが、高速化するデータがキャッシュに蓄積されたあとの「StoreMI」は、SSD単体に迫るパフォーマンスを発揮。特にプラグインやマップなどの読み込みが多い「Photoshop CC」や「ファイナルファンタジーXV ウィンドウズエディション」では、起動時間が大幅に短縮している。

 なお、Windows 10起動時間の短縮が6秒ほどに留まっているのは、システム起動時に「StoreMI」独自の処理が入っているためだ。

高速大容量ストレージでPCを快適に使おう

「StoreMI」を活用すれば、Ryzen&AMD B450マザーボード構成はゲーミングPCとしてコスパ抜群だ

 このように、StoreMIはSSD並みの高速性を備えた大容量ストレージを低コストで実現できる。今回は9000円前後の4TB HDDと7000円前後の360GB SSDを利用し、予算1万6000円前後でシーケンシャルリード・ライトで毎秒450MB程度の4TBストレージを構築できた。現在、2.5インチSSDの4TBクラスは安くても10万円以上もする。GB単価がいくぶん安い2TBクラスの最安モデルでも3万円台半ばだ。そう考えれば、StoreMIは非常に有益な選択肢だろう。

   SSDとHDD両方を別々に使っている場合、どちらがシステムドライブで、どちらがデータドライブなのかを意識して、ソフトウェアのインストール先を都度選ぶ必要があったりと、以外に面倒だ。その点StoreMIの場合は、1ドライブなのでシステムとデータドライブを意識せずに使えたり、最大キャッシュ容量(256GB)を超えたぶんは別パーティションで使える、普通に使っているだけでデータが自動でキャッシュに蓄積されるなど、使い勝手も良好だ。もちろん、高速化解除時にデータがHDD側(Slow Tier)に移され(残され)、SSD側(Fast Tier)は初期化される点や、Windows 10が備えるバックアップ機能が使用できないといった注意点はある。しかし、うまく活用すれば高速かつ大容量のストレージを搭載するコスパ抜群なPCを構築できるのだ。

■関連サイト
AMD Store MI

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