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Threadripperは水冷が主流だけどちょっと予算が……という方へ

安くて冷えるThreadripper用簡易水冷クーラーを徹底テストで 検証(4/4)

文● 石川ひさよし

コスパならAntec Mercury240 RGB。プラスαを求める方にはほか2製品もそれぞれに魅力あり

ここまで、Threadripper対応簡易水冷を3種テストしてきた。ポイントとしては3製品ともに冷却性能には問題ないところ。今回のコスパのよい簡易水冷というテーマとしては、もっとも安価なAntec Mercury240 RGBが最適だろうか。冷却性能も、小さなラジエータのわりに健闘しているし動作音も静かだ。ウィークポイントを挙げるなら、今回の3製品のなかで組み立てにもっとも手間がかかるところだろうか。LEDをヘッド、ファン×2基に搭載しており、マザーボード制御とマニュアル制御双方に対応するためケーブルの種類が多く、組み合わせも煩雑なので間違えると大変だ。リテンションも各CPUに合わせてネジを用いて切り替える手間がかかる。

こうした手間を嫌うなら、冷却性能ではわずかに劣るが静かでケーブルや組み立て工程がよりシンプルなNZXT KRAKEN X52もよい。Antec Mercury240 RGBとの価格差が4,000円ほどで、これに納得できるかどうかもある。ただ、この製品、見映えもかなりよい。LEDの制御が独自のものなので、マザーボードと同期させるといったことが難しいのだが、LEDはなにも全て光らせなくても、ピンポイントで特定のパーツを光らせる方法でも映える。

最後、Enermax LIQTECH TR4 IIは実売価格が2万円を超えるため、コスパという趣旨では難しい。ただし、冷却性能はやはり優れたところがあり、組み立て工程はAntec Mercury240 RGBより簡単で、NZXT KRAKEN X52と同じ程度という印象だ。LED用のケーブルはやや多いが、この製品のみファンの固定にワッシャー不要の特殊ネジを用いるなど、細部までこだわりが感じられる。まあ、高価ではあるが、それだけの理由がある。ここまで検証してきた結果を参考に、コスパ、見映え、冷却性能など、ご自身のThreadripperに組み合わせる最適な簡易水冷を選んでみてはいかがだろうか。

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