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【AMDチップセットマザーボードレビュー第11回】

コストバランス良好で買い替えが多い人にもオススメなゲーミングマザー、ASUSTeK「ROG Strix TRX40-E Gaming」 (2/2)

文● 石川ひさよし 編集● AMD HEROES編集部

ASUS独自のDigi+を中心とした電源回路。VRMもチップセットもファンで冷却

 安定したゲームプレイを求める方には、電源設計がその助けになる。回路に電力を供給するEPS12Vコネクタは、マザーボード上部のVRM部分を挟んで左右に配置。EPS12Vのピンも抵抗の低いものを用い、発熱を抑えている。

EPS12VはVRM回路を挟み両側にレイアウト
EPS12V端子は金属カバーで覆われている。内部のピンも低抵抗のものを採用する

 PWMコントローラは同社のDiGi+VRM。その下流にはDrMOSを組み合わせ、耐久性の高いチョークとコンデンサで構成されている。

ROG Strix TRX40-E GamingのCPU電源回路。16フェーズが一直線に並ぶ
マザーボード表面に「Digi+ASP1103」が2つ見つかるがおそらくアンコア向け。CPU用にはマザーボード裏面の「Digi+EPU ASP1405I」が利用されていると思われる
MOSFETにはInfineonのTDA21462パワーステージを採用。アンコア部はON SemiconductorのNTMFS4C10Nが利用されていた
高効率という合金製チョークを採用
コンデンサは「MIL」刻印の高耐久タイプ

 高効率で低発熱の電源回路をもってしても、第3世代Threadripperが要求する大電力では発熱の処理も重要だ。ROG Strix TRX40-E Gamingでは、VRM・チップセットのヒートシンクともにファンを搭載したアクティブ式の冷却を行なっている。VRMヒートシンク内には小径ファン2基を、チップセットヒートシンクには大口径ファン1基を内蔵している。

VRMヒートシンク内には小径ファンが2基搭載されている

 薄さが求められるチップセットヒートシンク側はCPUソケット方向にフィンを設けたヒートシンクにより、水冷が中心となる第3世代ThreadripperシステムにおいてホットスポットになりがちなCPUソケット周辺も冷却する設計だ。

薄型ファンを搭載し、チップセット上のヒートシンクに吹き付ける。その風はCPUソケット方向へと排出される

 マザーボード裏面は、全体を覆うバックプレートこそないが、VRM回路の裏の部分に小さなバックプレートを装着し、重量を増すこの部分の補強を行なっている。

VRMヒートシンク裏部分にはバックプレートも搭載

拡張性、メンテナンス性もよく考えられた設計

 ビデオカードを含めた拡張性。ROG Strix TRX40-E Gamingでは3本のPCI Express 4.0 x16スロットで、どれもが4.0 x16レーンという分かりやすい構成だ。そのほかはPCI Express 4.0 x4×1なので拡張性という点では少々少なく感じられるかもしれないが、オンボード機能が豪華なので、ビデオカード以外の拡張カード使用は少ないだろう。そしてよく考えられたレイアウトでカバーされている。

 2本目と3本目のPCI Express 4.0 x16スロットは通常の間隔だが、PCI Express 4.0 x4スロットはその下。2本目のビデオカードとは干渉しにくい位置で、あるいはM.2 RAIDカードなどを利用する場合は2本目のx16スロットで利用すれば3本目のx16スロットにビデオカードを挿すこともできる。

PCI Express 4.0 x16の#1と#2が2スロット間の空いたレイアウト。#3は#2の直下。その下にPCI Express 4.0 x4スロット

 3本のPCI Express 4.0 x16拡張スロットは、どれも金属製のカバー「Safeslot」を装着し、固定用のツメの部分にも「Q-SLOT」と呼ぶ強化された機構が設けられている。

 ストレージの冷却は、「DUAL M.2ヒートシンク」が担う。少しユニークなレイアウトだが、ROG Strix TRX40-E Gamingでは1番目と2番目のPCI Express 4.0 x16スロットの間に2つのM.2スロットを設けている。そのため、この部分の装着や換装は1箇所、最小限のヒートシンクを外すだけで行なえる。また、もう一つはメモリースロットの横に立てて装着する設計だ。

拡張スロット部分のM.2スロットは2基。ヒートシンクは2基分が一体化しており着脱の手間が少ない
メモリースロット横に縦レイアウトのM.2スロットがある

現実的な次世代ゲーミング機能を搭載してコストバランスもよい

 第3世代Threadripperは、ワークステーション的な利用を主目的とする超メニイコアCPUに変化してきたが、ゲーム+αのギガスレッド用途でも恩恵はある。その意味でハイエンドゲーミング環境向けのマザーボードがROG Strix TRX40-E Gamingだ。

 オーディオ、ネットワーク、そしてLEDイルミネーションはゲーミングマザーボードの3本柱。しかしLANの2.5GbEに見られるように、10GbEなどさらに上を目指すのではなく比較的現在の環境で活用できる機能に抑えている。ROG Strix TRX40-E Gamingはコストとのバランスも重視する。2~3年周期でシステムを更新していく方にちょうどよい選択肢と言えるのではないだろうか。

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