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物理64コアCPU「Threadripper 3990X」は自作PC市場に降臨した“巨人”だった(1/4)

加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラ ハッチ/ASCII

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

2020年2月7日23時、AMDは第3世代Threadripperのフラッグシップモデル「Ryzen Threadripper 3990X」の販売を解禁した(本邦では8日11時販売解禁)。7nmプロセスのチップレット(CCD)と12nmプロセスのIOダイ(cIOD)の組み合わせでCPUを構成できるZen2アーキテクチャーの登場により、AMDのCPUはこれまでにないスケーラビリティーを持つに至った。

今回のThreadripper 3990Xはそのスケーラビリティーをフルに活かし、自作PC市場向けのCPUとしては未曾有の64コア(C)/128スレッド(T)という強烈な並列度を武器にしたCPUである。昨年終盤に登場したThreadripper 3970Xの2倍のコア数(8コアのCCDを8基搭載)を備えた、超メニーコアCPUである。ライバルであるインテルが1ソケット28コアの壁を突破できずにいる一方で、AMDはZen2のメリットを活かし、一挙に1ソケットで64コアの世界に突入したわけだ。

気になる国内発売日は2月8日11時で、AMDが公開した販売価格は税込49万4780円(税別44万9800円)。米国の希望小売価格3990ドルを単純にドル円換算すれば約43万円なので、かなり頑張った価格設定と言える。

今回はそのThreadripper 3990Xのレビュー用個体を入手し、いち早くテストする機会に恵まれた。最大128スレッドが生み出すパワーは、PCの処理性能をどこまで高めてくれるのか、簡単ではあるが検証していきたい。

パッケージの形状はすでに発売済みの第3世代Threadripperと共通。フラッグシップモデルなのにそれほどの特別感はない

ソケット形状は従来のThreadripperと共通。PCI Express Gen4に対応しているため、TRX40チップセットを搭載し、最新のBIOSに更新されたマザーで動かせる

ソケットカバーを開閉するためのトルクレンチと、Socket AM4/LGA115x用の簡易水冷ユニットを利用するための専用マウンターが付属する

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