AMD HEROES

twitter
facebook
line

実売9万9800円! MSIの「Ryzen 5 4500U」搭載14インチ軽量ノート「Modern 14」の実力をチェック(2/2)

藤田忠 ●編集 ジサトラハッチ

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

Modern 14-B4Mの性能をチェック
コスパの高さは要注目

ここからは、Ryzen 5 4500Uを搭載するModern 14-B4Mのパフォーマンスを「CINEBENCH」や、「PCMark10」、「3DMark」などといったベンチマークを使って見ていくことにしよう。

まずは、CGレンダリング系の「CINEBENCH R20」を実行して、CPUのシングルとマルチスレッド性能を見ていこう。「CINEBENCH R20」はマルチスレッド「2310」、シングルスレッド「367」と、まずまずの結果を出している。

計測環境は合わせられないので参考程度だが、インテルのモバイル向け第10世代Core iシリーズの「Core i7-10710U」(6コア/12スレッド、1.10~4.7GHz)を搭載したMSIの14インチモバイルノートPCで計測したスコアーは、マルチスレッド「2348」、シングルスレッド「438」だった。ミドルレンジのRyzen 5 4500Uで、第10世代Core i7に迫るスコアーを記録しているのは、なかなか優秀と言えるだろう。

CINEBENCH R20の結果

続いてはPC全体のパフォーマンスを計れる「PCMark10」(Ver 2.1.2177)で、Modern 14-B4Mの日常使いや、オフィスワークなどの性能を見ていこう。

PCMark10 無印のスコアー

テストはスタンダードな無印を実行すると、総合は「4573」を記録し、ウェブブラウジングなどの日常使いを想定した「Essentials」は「8619」、ビジネスシーン想定の「Productivity」は「7138」、写真や動画の編集になる「Digital Content Creation」は「4219」と、いずれのスコアーも優秀だ。

「PCMark10」のバージョンが異なるので参考程度だが、「CINEBENCH R20」と同じく、Core i7-10710U搭載のMSIモバイルノートのスコアーは、総合「4509」、Essentials「8724」、Productivity「7326」、Digital Content Creation「3892」だったので、Ryzen 5 4500Uを搭載したModern 14-B4Mの地力の高さを感じる。

なお、アプリ起動速度やファイルの読み書き速度など、操作感に大きく影響するストレージは「CrystalDiskMark 7.0.0」による計測でシーケンシャルリード毎秒2184MB、シーケンシャルライト毎秒1192MBの性能を発揮している。最速クラスではないが、2.5インチSSDの2~4倍の速度を発揮しているので、アプリの起動やファイルのコピーなどといった操作はスムーズだ。

CrystalDiskMark 7.0.0の結果

今回借り受けた製品のNVMe SSDには、PCIe3.0×4インターフェースを採用する Samsung「PM991 512GB(MZALQ512HALU)」を搭載していた

写真の現像や動画のエンコードもサクッとできる

クリエイティブ向けモバイルノートPCのModern 14-B4M。ここでは写真編集の定番アプリである「Adobe Lightroom」と、無料の動画変換ソフト「HandBrake」を使ってみよう。

「Adobe Lightroom」は、解像度6000×4000ドットの132枚のRAWデータを、品質100%のフルサイズJpegファイルに書き出した際に要した時間を、ストップウォッチで計測した。書き出し中は、Ryzen 5 4500Uの全コアに負荷がかかり、動作クロックは3.6~3.9GHzで推移。肝心の処理完了に要した時間は4分53秒とまずまずの速度だ。

132枚のRAWデータをAdobe Lightroomで書き出し。CPUにはフル負荷がかかっている

続いては、4Kで録画した約5分のゲームプレイ動画を「HandBrake」のプリセット「YouTube HQ 1080p60」を使って、H.264とH.265で出力。処理に要した時間を計測してみた。

コーデックがH.264の時は8分30秒、H.265選択時は12分16秒を要した。デスクトップ向けのRyzen CPUで、4コア/8スレッド、3.8GHz~4.3GHz動作の「Ryzen 3 3300X」を搭載したPCだと、H.264が7分24秒、H.265が11分7秒なので、6コア/6スレッドCPUらしい、まずまずの結果と言えるだろう。

内蔵GPUのRadeon Graphicsの性能は?

クリエイティブ向けPCとなるModern 14-B4Mは、10万円アンダーとあって、残念ながら外部GPUは非搭載になる。ここからは、ゲームベンチマークを使って、CPU内蔵の「AMD Radeon RX Vega 6」のパフォーマンスをチェックしていこう。

テストは「3DMark」のプリセット「Night Raid」、「Fire Strike」、「Time Spy」と、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」を3つの画質設定で実行した。

Night Raidのスコアー

Time Spyのスコアー

Fire Strikeのスコアー

DirectX 12対応の軽量テストとなる「Night Raid」は「8523」スコアーとまずまずの結果で、テスト中のフレームレートもtest 1で34.03fps、test 2で51.81fpsを記録しているが、そのほか重量級の「Time Spy」と「Fire Strike」では、スコアーは低め。テスト中のフレームレートも10fpsアンダーになっていた。

FFXIVのプレイは解像度の調整が必要か

続いては、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」を解像度フルの画質設定「最高品質」、「高品質(ノートPC)」、「標準品質(ノートPC)」で実行した。

AMD Ryzen APUが内蔵するGPUは、ローエンドクラスの性能を持っているが、さすがに厳しく、スコアーは「標準品質(ノートPC)」でようやく「やや快適」指標となる「2758」を記録している。ただ、ベンチマーク中の平均フレームレートは18.58fpsと、30fpsを大きく下回っているので、フルHDでの快適な動作は、ちょっと厳しいだろう。

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークの「最高品質」

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークの「高品質(ノートPC)」

ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークの「標準品質(ノートPC)」

バッテリー駆動時間は4時間オーバーに

「Modern 14-B4M」は、メーカー測定のバッテリー駆動時間が出ていないため、独自にYouTubeの4K動画をフルスクリーン(輝度100%)でループ再生した際のバッテリー駆動時間を「BBench」(キーストロークとウェブ巡回は無効)で、バッテリー残量が5%になるまでを計測してみた。

動画は4K品質で再生したため、CPU負荷は数%~10%台になるが、GPU(Video Decode)には70%程度の負荷がかかっていた。バッテリー残量が5%に達したのは、4時間44分後という結果に。作業内容にもよるが、新幹線で東京⇔博多を移動している間、ACアダプター不要で使えるなら十分だろう。

10万円アンダーでも性能十分
ビジネスから普段使いまで幅広い用途にオススメ

Ryzen 5 4500Uを搭載するMSIのクリエイティブ向けモバイルノートPCのパフォーマンスを試してきたが、9万8800円で写真のRAW現像や、動画の変換を十分快適に行なえる「Modern 14-B4M」は、コスパ抜群と言える。

直販価格で9万8800円の「Modern 14-B4M」

ゲームは内蔵GPUのみなので、ライトゲームや、ブラウザーゲームでの息抜きに限られるが、手軽に持ち歩けるサイズ、重量で日常使いやオフィスワーク、軽い写真の編集などを行なうモバイルノートPCの購入を考えている人は、選択肢の1つとして大いにアリだ。

(提供:日本AMD)


関連サイト

この記事もおすすめ

PAGE TOP