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【注目Radeonピックアップ!第25回】

静音性◎な水冷クーラー搭載のRX 6800 XT!ASUS「STRIX-LC-RX6800XT-GAMING」の実力を検証(3/3)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

Call of Duty: WarzoneでRTX 3080に
12%もの差を付ける良好な性能を発揮

それでは、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGのパフォーマンスをチェックしていこう。今回は比較対象に「GeForce RTX 3080」(以下、RTX 3080)を用意。競合製品に対して太刀打ちできるパフォーマンスを備えているかどうかを確認してみよう。そのほかのテスト環境は表のとおり。グラフィックスドライバーは、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGとRTX 3080ともに、テスト時に最新のものを利用している。

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリ DDR4-3200 16GB(8GB×2)
グラフィックスカード ASUS「ROG-STRIX-LC-RX6800XT-O16G-GAMING」(Radeon RX 6800 XT)
GeForce RTX 3080 Founders Edition
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS GOLD認証)
OS Windows 10 Pro 64bit版

まずは「3DMark」(Version 2.16.7113)の結果からだが、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGは、Fire Strike“無印”がCPUのボトルネックにより伸び悩んでいるものの、Fire Strike Extreme、そしてFire Strike Ultraと解像度が上がるにつれて、RTX 3080との差を15%にまで広げている。

一方、DirectX 12のテストであるTime Spyでは、Turing世代からGeForceシリーズが高いスコアを出す傾向があり、Ampere世代のRTX 3080もその例に漏れず良好なスコアを発揮している。だがTime Spy“無印”では、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGがRTX 3080を3%とはいえ上回っている点は評価できよう。

続いて「BIOHAZARD Re:3」の結果を確認しよう。ここでは、テクスチャフィルタリングを高(3GB)に指定してゲームをプレイ。その間のフレームレートをGPUOpenの「OCAT」(Version 1.6.0)で取得した。なお、OCATの仕様上、最小フレームレートに代わり、データを並べた際の99%目にあたる99パーセンタイルの値を採用している。

平均フレームレートでは、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGは3840×2160ドットでRTX 3080に追い抜かれているものの、2560×1440ドット以下では1~3%上につけている。また1920×1080ドットにおいては、99パーセンタイルフレームレートでもRTX 3080から8fps近く数値を伸ばしており、安定性もSTRIX-LC-RX6800XT-GAMINGに軍配が挙がる。

「DEATH STRANDING」では、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGが安定してRTX 3080を上回るパフォーマンスを見せた。ここでは、オプションからグラフィック品質を最高設定にしたうえでゲームをプレイし、先ほどと同様にOCATでフレームレートを取得している。STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGは、平均フレームレートでRTX 3080に4~6%ほど、99パーセンタイルフレームレートでも5~6%ほどの差をつけるなど、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGが優勢だ。

「Call of Duty: Warzone」でも、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGのパフォーマンスは良好だ。ここでは、オプションから描画負荷が最大になるように設定してゲームをプレイ。その間のフレームレートをOCATで取得している。STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGは、特に1920×1080ドットの平均フレームレートで、RTX 3080に12%もの差を付けた点は立派。99パーセンタイルフレームレートでも、1920×1080ドットで8%程度の差を付けており、格の違いを見せ付けている。

最後に「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」だが、ここでは最高品質に指定したうえで実行した。同ベンチマークはGeForceシリーズへの最適化が進んでいるため、Radeonシリーズは苦しい戦いを強いられるのだが、それはSTRIX-LC-RX6800XT-GAMINGでも変わらない。

とはいえ、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGは、3840×2160ドットで13000以上のスコアを発揮しており、スクウェア・エニックスの指標ではスコア7000以上が最高評価であることを考慮すると、快適にプレイできることは誰の目にも明らかだ。

簡易水冷クーラーらしく静音性は優秀
カード1枚で完結してる扱いやすさも魅力

筆者の主観であることを断ったうえで述べると、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGの動作音はかなり静か。さすが簡易水冷クーラー搭載モデルといったところだ。すでにCPUで簡易水冷クーラーを導入していると、STRIX-LC-RX6800XT-GAMINGのラジエーターをどこに設置するか悩むことになるかもしれないが、そのハードルをクリアできる人なら、このSTRIX-LC-RX6800XT-GAMINGはかなりオススメな1枚だ。ポンプやファンの電源ケーブルを他から取り回す必要がなく、カード自体で完結している点も使い勝手がいい。

パフォーマンスもテストのとおり申し分なく、RTX 3080を上回る場面も多くみられた。価格は未定だが、パフォーマンスと静音性の両立させたいと考える人にとって、このSTRIX-LC-RX6800XT-GAMINGは、かなり魅力的な製品であることは間違いない。


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