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【注目Radeonピックアップ!第29回】

WQHDゲーミングに最適!人気ブランドのミドルレンジ向けモデル、ASUS「TUF-RX6700XT-O12G-GAMING」をレビュー(2/2)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

多くの場面でRTX 3060 Ti以上の性能
とくに2560×1440ドットの性能が優秀

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」
(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリ DDR4-3200 16GB(8GB×2)
グラフィックスカード ASUS「TUF-RX6700XT-O12G-GAMING」(Radeon RX 6700 XT)
NVIDIA「GeForce RTX 3060 Ti Founders Edition」
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」
(1200W、80PLUS GOLD認証)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」

それでは、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGのパフォーマンスを見ていこう。今回は比較対象に、同じミドルレンジ向けとなる「GeForce RTX 3060 Ti」(以下、RTX 3060 Ti)を用意した。なお、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGに使用したグラフィックスドライバは「Adrenalin 21.4.1」で、これはテスト時に最新バージョンとなるものだ。そのほかのテスト環境は表のとおり。

まず、「3DMark」(Version 2.17.7137)の結果から見ていくと、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGは、Fire StrikeのスコアでRTX 3060 Tiに11~17%ほど上に付けた。とくに、AMDがRX 6700 XTの用途として謳っている2560×1440ドットでのテストとなるFire Strike Extremeで、両者の差が最も大きい点は注目すべきポイントだろう。

その一方で、DirectX 12のテストであるTime Spyでは、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGはRTX 3060 Tiに最大5%追い抜かれてしまっている。これは、Time SpyでRTX 3060 Tiを始めとしたAmpereアーキテクチャが良好なスコアを発揮する傾向があるためだ。

では、実際のゲームではどうなのか、「BIOHAZARD RE:3」の結果に移ろう。ここでは、オプションからテクスチャフィルタリング品質を高(3GB)に指定してゲームをプレイ。その間のフレームレートをGPUOpenの「OCAT」(Version 1.6.1)で取得した。なお、OCATの仕様上、最小フレームレートの代わりに、データを一列に並べた際、1%のデータとなる99パーセンタイルフレームレートを用いていることをここで断っておく。

TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGは、平均フレームレートにおいて3840×2160ドットこそRTX 3060 Tiに逆転を許すが、それ以外では2%ほどの溝を空けた。その3840×2160ドットでも、実フレームレートで1.6fpsほどの差しかなく、横並びと言ってしまってよいだろう。また、今回の設定ではグラフィックスメモリを7.6GBほど必要とするのだが、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGであればメモリ容量に余裕がある点は評価できる。

さらに「Call of Duty: Warzone」でも、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGの結果は良好だ。 ここでは、オプションから描画負荷が最大になるように設定し、ゲームをプレイ。その間のフレームレートを、BIOHAZARD RE:3と同様にOCATで取得している。

その結果だが、平均フレームレートで、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGはRTX 3060 Tiに7~10%の差を付けた。とくに2560×1440ドットで両者の差が最大になっている点は、3DMarkと似た傾向だ。

加えて、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGの2560×1440ドットでの平均フレームレートは150fps以上に達し、99パーセンタイルも100fpsに迫る勢いを見せている。このタイトルはかなり快適にプレイできることは間違いない。

続いて「DEATH STRANDING」も、これまでと同様にTUF-RX6700XT-O12G-GAMINGが優位に立っている。ここでは、最高プリセットに指定してプレイし、その間のフレームレートをこれまでと同じくOCATで取得している。

TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGは、平均フレームレートでRTX 3060 Tiを4~5%ほど引き離している。3840×2160ドットこそ並ばれているものの、2560×1440ドットで99パーセンタイルが100fpsを上回っている点は優秀。TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGであれば、DEATH STRANDINGも快適にプレイできるだろう。

最後に「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果も確認しておこう。ここでは最高品質に設定してベンチマークを実行している。同ベンチマークはGeForceシリーズへの最適化が進んでいるため、 Radeonシリーズは不利な戦いを強いられている。

今回のテストでもその傾向は変わらず、RTX 3060 Tiには若干届いていない。しかし、スクウェア・エニックスの指標では、スコア7000以上が最高評価とされており、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGは3840×2160ドットでもそれを満たすスコアを発揮している点は立派。TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGであれば、ファイナルファンタジーXIVをプレイする上でのパフォーマンスにはなんの心配もないはずだ。

価格は実売10万6000円ほどと高価だが
性能と品質を考慮すると十分魅力的

以上のテスト結果から明らかなとおり、TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGのパフォーマンスは、ミドルレンジ向けとしてはかなり高い。AMDが主張するように、2560×1440ドットの解像度であれば、ゲームの快適性にはまったく問題ない。

TUF-RX6700XT-O12G-GAMINGの価格は、実売で10万7000円~12万円ほどと高価ではあるものの、それだけの性能と品質を兼ね備えた製品であると言っていい。このTUF-RX6700XT-O12G-GAMINGは、これからPCゲームを始めたい人はもちろん、コアなゲーマーでも満足できる製品だ。


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