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みなさんこんにちは、オーバークロッカーの清水です。今夏も液体窒素を使った冷やしPCのお陰で快適に乗り切れました。私事ではございますが、7月中旬に第一子を授かったばかりなので最近は大人しくオーバークロックを楽しんでいます。そう、液体窒素はCPUだけでなく家計や家族のぬくもりをも冷却してしまうのです。
冗談はさておき新型Ryzenのお話に戻りたいと思います。発売からその勢いが止まることを知らない第3世代RyzenことRyzen 3000シリーズですが、オーバークロック(以下、OC)耐性はどれほどのものなのか気になりますよね。クロック当たりの性能が爆発的に伸びた3000シリーズをOCすれば、Intel CPUを更にぶっちぎれると思っている方も多いと思います。
これまでのRyzenですが、1000シリーズではOCの伸びしろが少なく、定格状態で完成されたCPUとなっていました。2000シリーズになってクロックが向上して、OC耐性の向上にも注目が集まりましたが、蓋を開けてみるとメーカー謹製OC機能である“XFR2”や“Precision Boost Overdrive”でマージンが限界まで削られているだけでがっかりしたのは記憶に新しいです。
3000シリーズのラインナップを見るとRyzen 9 3900Xが最大ブーストクロックが4.6GHz、未発売のRyzen 9 3950Xに至っては4.7GHzと、Ryzen 7 2700Xの4.3GHzから大幅に最大ブーストクロックが向上しています。この大幅な向上に期待しつつOCの検証をしていきたいと思います。
今回の検証環境ですがCPUに12コアのRyzen 9 3900Xと8コアのRyzen 7 3700Xを用意し、全コアのOCを試してみました。ともに説明不要の売れ筋モデルです。マザーボードにはハイエンド帯の定番モデルであるASRockのX570 Taichiを採用しました。Dr.MOSなどの高品質部品からなる14フェーズの電源回路を搭載しているので、僕のハードなしごきにも耐えてくれるはずです。DDR4-4666+のメモリーOCに対応している点も採用の理由です。
メモリーはCPUのメモリーコントローラーが標準でDDR4-3200に対応しているため、Team GroupのXCALIBUR Phantom Gaming RGB(DDR4-3200)を採用。Intel環境向けのモデルではありますが今回の組み合わせとの相性は良かったです。
クーラーは少し古めのモデルですが、Thermaltakeの360mmサイズ簡易水冷のWater 3.0 Ultimateを採用しました。2014年発売の製品ではありますが、ポンプやファンの制御にユーティリティーをインストールする必要がない点としっかりと締め込める点が気に入っています。グリスには僕が監修の新製品の親和産業「OC Master SMZ-01R」を使いました。冷える上にとても塗りやすいのが特徴です。
電源はいつも使用してるENERMAXのMaxTytan EDT1250EWTを今回も使っています。変換効率など品質的に優れる電源は他にもあるのですが、電力計読みで1500W前後のロードでも保護回路が働かない数少ない市販品の電源なので重宝しています。
検証環境 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 3900X」(12コア/24スレッド、3.8~4.6GHz)、「Ryzen 7 3700X」(8コア/16スレッド、3.6~4.4GHz) |
CPUクーラー | Thermaltake「Water 3.0 Ultimate CL-W007-PL12BL-A」(360mmラジエーター、12cmファン×3基) |
マザーボード | ASRock「X570 Taichi」(AMD X570) |
グラフィックス | ASRock「Phantom Gaming X Radeon RX590 8G OC」 |
メモリー | Team Group「XCALIBUR Phantom Gaming RGB TF8D416G3200HC16CDC01」 |
電源ユニット | ENERMAX 「MaxTytan EDT1250EWT」(80PLUS TITANIUM、1250W) |
PCケース | IRIS OHYAMA「メタルラック」(耐荷重:1枚あたり約100kg) |
OS | マイクロソフト「Windows 10 Pro」(64bit) |
グリス | 親和産業「OC Master SMZ-01R」 |
電力計 | Electronic Educational Devices「Watts Up? PRO」 |
室温 | 25度 |
検証担当者 | 清水貴裕(33歳、息子と猫5匹の父) |