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ジサトラ見習いが初自作に挑戦! 初心者でもわかる、Ryzenで組むPC自作の心得(1/6)

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

本シリーズではここまで第3回にわたって、近年コスパのいいマルチコアCPUとして話題のAMD製CPU「Ryzen」を備えるパソコン(PC)の基礎を解説してきた。前回は、実際にRyzenと、AMD製のビデオカード「Radeon」を搭載する自作PCを組むためのPCパーツを、実店舗で選ぶところまで行なった。

今回は前回選んだパーツを使って、アスキーの自作虎の巻こと“ジサトラ”の見習いユージが、実際にPCを自作しながらその過程を紹介していきたい。ちなみに筆者は今回が自作初挑戦。ガチの初心者目線で教わりながら組んでいったので、個人的に難しかったポイントなども併せて紹介していきたい。。今回使ったパーツを選んだ理由や製品の詳細にについては、前回の記事を参照して欲しい。

ジサトラ見習いユージがPC自作に初挑戦

まずはマザーボードの準備から

PCを組む段階は、大きく分けて3つある。まず最初に、各パーツを「マザーボード」という部品に組み込んでいく作業。次に、それらを収める「PCケース」をセッティングする作業。そして最後に、パーツを組み込んだマザーボードをPCケースに収める、という作業だ。

最終的にPCケースの中にパーツを収めるというのは、PCの知識がなくてもわかることだと思うが、ここでチェックしたいのは“初めからPCケースの中でパーツを組み立てる”のではなく、“内部の部品をある程度組み上げてからPCケース内に収める”という点。

PCケースの中は狭いので、いちいちその中でパーツの取り付けを行なっていくのは難しい。すべてのパーツがそろってさえいれば、パーツの取り付け順が前後したからといってPCの動作に影響を及ぼすことはないので、作業しやすい順番で組んでいけばいいのだ。

それでは実際に組み立てに移っていこう。まず最初に用意する部品はマザーボード。細かい説明は省くが、各パーツ間の橋渡しをする電子回路やそれらを制御するチップセットが組み込まれた基板だ。“マザー”という名が示す通り、PCの土台となる部品とも言える。

なおマザーボードには「フォームファクター」という大きさや形で規格が決められており、場合によってはPCケースにうまく収まらない場合もあるので、これらは購入前に確認しておく必要がある。今回は最も一般的なフォームファクターといえるだろう、「ATX」という規格の製品を使用している。

PCパーツ以外で準備するのは、静電気防止手袋にドライバー、そしてあとでケーブルをまとめるのに使う結束バンドなど

PCを組み立てる際は、電子部品を取り扱う作業であるため、静電気防止手袋を装着するのが望ましい。静電気防止手袋を用意し忘れた場合は、電気伝導率の高い金属に触れてから行なうようにしよう。また、パーツによっては帯電防止ビニールに梱包されている。マザーボードの場合は、その袋の上において作業するというのもアリだ。

今回はマザーボードを箱から取り出したら、梱包箱と袋の上で作業を進める。箱の上に置くと、マザーボードに触れずに箱ごと回して方向転換ができるのでオススメだ。

さて、マザーボードを準備したら、まず「CPU」から取り付けていく。CPUはいわゆるPCの頭脳とされるパーツ。今回使うのはAMDのミドルエントリークラスで、高いコスパフォーマンスで人気の高い「Ryzen 5 3500」だ。

CPUには、多数の細い“ピン”がついている。CPUを取り扱う際には、手の油がこのピンにつかないように、横からつまんで持つ。後述のPCパーツ全般に言えるところだが、接続端子となる“金色の部分”はなるべく素手で触らないほうがいい。

ちなみに、先ほど用意していた静電気防止手袋をつけていれば触ってもいいのかという話だが、これはこれで別の問題が発生する。CPUのピンが細すぎて、手袋の繊維の穴に入ってしまうため、ものすごく引っかかるのだ。

引っかかって意図せずCPUを床に落としてしまったり、ピンが折れてしまってはいけないので、個人的にはCPUの取り付け時に関しては素手の方がオススメだ。前述の通りピン部分に触れないようにさえすればあまり問題はないので、参考にして欲しい。

実際にCPUを取り付けるのは、マザーボードの「CPUソケット」という部分。CPUを取り付ける前に、まずはストッパーとなるレバーを上げる。

たくさん穴の開いた正方形の部分がCPUソケット

CPUソケットの横にあるレバーを上げてからCPUを置く。レバーはいったん外に押して上げると外れるはずだ

次にCPUをソケットに乗せるわけだが、初っ端ながらここで大きな注意点がある。“CPUを取り付けるには向きがある”というのを覚えておきたい。

少々見えずらいが、Ryzen CPUにはよく見ると4隅のうちひとつに小さな“金色の三角形”が印字されている。そしてマザーボード側には、同じく4隅のひとつに“三角形のへこみ”があるはずだ。

CPUの金色の三角形

CPUソケットの三角形のくぼみと合わせる

この2つの三角形の位置が合う向きが正しい向きだ。誤った向きで装着するとピンが曲がってCPUが故障する原因にもなりかねない。ここは必ず確認して欲しいポイントだ。

初心者を怖がらせるようなこと(実際、初心者の筆者も何度も確認してかなりビビっていた)を言ってしまったが、CPUの取り付けは向きさえ合っていれば特に難しいこともない作業だ。ちゃんと置けばピンと穴の位置がかみ合って勝手にストンと入る。

正しく入ったら、あとはストッパーを戻すだけ。これでCPUの取り付けは終了だ。

CPUを取り付けた様子

なお余談だが、AMDと同じくCPUメーカーであるIntelのCPUは、AMDのRyzen用のマザーボードには取り付けられない。違いはいろいろあるだろうが、そもそもCPUソケットの形状が異なる。Intel用のマザーボードはソケット側からピンが立っていて、CPU側に穴が開いている。前述したとおりRyzenは逆なので、見た目だけでも取り付けが無理なのは分かるだろう。

マザーボードに関しては、使うCPUに対応しているか、パーツ選びの段階からチェックしておかなければならない。

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