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【注目Radeonピックアップ!第56回】

フォートナイトはフルHDだと130以上! MSIハイエンドGPU「Radeon RX 6950 XT GAMING X TRIO 16G」の実力をチェック(1/2)

文●宮崎真一 編集●AMD HEROES編集部

 MSIの「GAMING TRIO」シリーズというと、高い冷却性能を誇るGPUクーラーの3連ファンが特徴的なビデオカードだ。今回は、そんな同シリーズに属する「Radeon RX 6950 XT GAMING X TRIO 16G」(以下、RX 6950 XT GAMING X TRIO)を取り上げたい。

 Radeonシリーズの最上位モデルとなる「Radeon RX 6950 XT」(以下、RX 6950 XT)を採用した“GAMING TRIO”は果たしてどの程度のパフォーマンスを発揮するのだろうか。RX 6950 XT GAMING X TRIOの特徴を紹介しつつ、実際にゲームをプレイして、そのポテンシャルに迫ってみたい。

144Hz引き上げたクロックアップモデル
3つのユーザーシナリオが利用可能

 まずは、RX 6950 XT GAMING X TRIOの動作クロック設定から説明していこう。RX 6950 XT GAMING X TRIOのゲームクロックは2244MHz、ブーストクロックは2454MHzと、これはリファレンス比でどちらとも144MHz引き上げられたクロックアップモデルとなっている。なお、メモリークロックは18Gbpsで、こちらはリファンレスから変わりはない。

GPU-Z(Version 2.47.0)の実行結果

 さらに、付属アプリケーションの「MSI Center」(Version 1.0.55.0)を使用することで、「Extreme Performance」と「Balanced」、それに「Silent」の3つのユーザーシナリオが利用可能だ。工場出荷時設定はBalancedで、動作クロック設定は前述のとおり。一方、Extreme Performanceに変更するとブーストクロックが2707MHzに上昇し、Silentでは2308MHzに低下する。なお、どのシナリオでもメモリークロックは18Gbpsで変化はない。

付属アプリケーションのMSI Center

MSI Centerには3つのユーザーシナリオが用意されている

Extreme Performance(上)とSilent(下)を選択した際のGPU-Zの実行結果。なお、どちらもゲームクロックを正しく取得できていないようだ

 また、おなじみのオーバークロックツール「Afterburner」(Version 4.6.4)を使えば、動作クロックなど各ステータスを変更できる。具体的にはブーストクロックを1MHz刻みで1310~3420MHzに、メモリークロックを8Mbps刻みで18~23.4Gbpsに、それぞれ設定できる。

Afterburnerを使えば各種オーバークロック設定を試すことが可能だ

カード長は実測で約312mm
オリジナルクーラーのTRI FROZR2を採用

 RX 6950 XT GAMING X TRIOのカードそのものについて見ていこう。カード長は実測で約312mm(※突起部除く)で、マザーボードに装着した際、垂直方向に35mmほどブラケットからはみ出ており、サイズはかなり大きめだ。カードの重量は公称1605gもあるため、パッケージにはブラケットに固定するカードステイが同梱されている。

黒一色の中に配置されたシルバーが印象的な外観。サイズはかなり大きめだ。100mm角相当のファンを3基搭載したオリジナルクーラーの「TRI FROZR 2」を採用

裏面にが金属製バックプレートが装着されている

 GPUクーラーは、2.8スロット占有タイプの「TRI FROZR 2」と呼ばれるオリジナルモデルを装備。このTRI FROZR2には100mm角相当のファンが3基搭載され、これらのファンブレードは、2枚ずつのものが外側のバリアリングと一体化した「TORX FAN 4.0」という特殊な形状をしている。MSIによると、このTORX FAN 4.0により、従来のファンブレードに比べて、エアフローを1か所に集中できるのだという。

 また、GPUの温度が低い際に、ファンの回転を停止する機能「Zero Frozr」も用意されている。なお、MSI CenterからZero Frozrを無効に設定してファンが回転し続けるようにしたり、30秒間だけ100%で回転させる”クーラーブースト”という機能を利用したりすることが可能だ。

MSI CenterからZero Frozrを無効にすることもできる

 また、GPUクーラーの側面にあるMSIのロゴと線状の意匠、それに表側の3本のラインにはLEDが搭載されている。これらのLEDは、MSI Centerの「Mystic Light」から色やイルミネーションを設定でき、インストールしているゲームに合わせてイルミネーションを変化させる「Game Sync」という機能も用意されている。

Mystic Lightには常時点灯の「固定」を含めて13通りのイルミネーションが用意されている

 カードを横から覗き込むと、放熱フィンがカード前方と中央、それに後方の3ブロック構成で、その間を6mm径のヒートパイプ6本で結ばれているのが確認できる。MSIによると、これらのヒートパイプは、GPUベース上で角ばった形状をしており、接触面積が最大よなるような工夫がなされているという。また、電源部やメモリーチップにもヒートシンクが接しており、冷却面も申し分ない。

カードを横から見たところ。放熱フィンが3ブロック構成なのが見て取れる

 補助電源コネクターは8ピンを3基搭載する。公称消費電力は340Wで、MSIによれば850W以上の電源ユニットを推奨しているとのこと。また、映像出力は、DisplayPort 1.4a×3とHDMI 2.1×1という構成で、最近のビデオカードではよく見かけるタイプだ。

補助電源コネクターは8ピン×3構成。カードの背が高いため、コネクターは一段低い位置に実装されおり、ケースとの干渉を抑えている

ブラケットにはハニカム構造の通気孔がかなり広めに確保されている

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