AMD HEROES

twitter
facebook
line

【注目Radeonピックアップ!第46回】

4Kでゲームをプレイしたい人に! ASUS「TUF GAMING Radeon RX 6900 XT TOP Edition」のポテンシャルを検証(1/2)

ASUSのゲーミング向けモデルというと「ROG Strix」シリーズが人気だが、それに次ぐ「TUF GAMING」シリーズも高品質かつ高機能ながら価格が比較的抑えられており、好評を博している。

今回紹介する「TUF GAMING Radeon RX 6900 XT TOP Edition」(以下、TUF RX 6900 XT TOP Edition、型番:TUF-RX6900XT-T16G-GAMING)も、そんなTUF GAMINGシリーズに属するビデオカードだ。GPUには、AMDの「RDNA 2」アーキテクチャーを採用した「Radeon RX 6900 XT」(以下、RX 6900 XT)を搭載しており、ゲームにおいて高いパフォーマンスが期待できる。

実際にどの程度のパワーを発揮するのかが気になるところ。そこでTUF RX 6900 XT TOP Editionでいくつかのゲームをプレイし、そのポテンシャルを確かめたい。

ブーストクロック2335MHzのTOP Edition
3つの動作モードと2つのVBIOSを搭載

まずは、TUF RX 6900 XT TOP Editionの動作クロック設定から紹介していこう。TUF RX 6900 XT TOP Editionのゲームクロックは2135MHzで、これはリファレンスの2015MHzから120MHzも高い設定だ。

また、ブーストクロックも2335MHzと、リファレンスから85MHz引き上げられ、“TOP Edition”という名のとおり、高い動作クロックが特徴的だ。なお、同社には同じTUF GAMINGシリーズでRX 6900 XTを搭載する「TUF-RX6900XT-O16G-GAMING」というモデルがあるが、そちらとは動作クロック設定が異なるので注意してほしい。なお、メモリークロックは16Gbpsで、こちらはリファレンスから変わりはない。

GPU-Z(Verion 2.43.0)の実行結果

Radeon Softwareから仕様を確認したところ

さらに、TUF RX 6900 XT TOP Editionでは、付属アプリケーションの「GPU TweakII」(Version 2.3.8.0)を用いることで、「OC mode」「Gaming mode」「Silent mode」の3つの動作モードが利用可能。工場出荷時設定はGaming modeで、その動作クロック設定は前述したとおり。OC modeに切り替えると、ゲームクロックが2190MHz、ブーストクロックが2390MHzに、Power Targetも106%にそれぞれ上昇する。

また、Silent modeに関しては動作クロック設定が公開されていないものの、実際に試した限りではGaming modeからブーストクロックが20MHz低下するほか、Power Targetも94%に抑えられる。なお、どの動作モードでも、メモリークロックは16Gbpsから変わりはない。

付属アプリケーションの「GPU TweakII」。メイン画面上部の3つのアイコンをクリックすることで動作モードを変更可能

OC mode時のGPU-Zの実行結果。GPU TweakIIが正式に対応していないためか、動作クロック設定が仕様どおりになっていない

こちらはOC modeでのGPU TweakIIの設定内容。GPU Clockの初期値がスペックと異なっている

Silent modeでのGPU-Zの実行結果。こちらもOC modeと同様に値は正しくなさそうだ

Silent modeのGPU TweakIIの設定内容

さらに、TUF RX 6900 XT TOP Editionでは「Pモード」と「Qモード」の2つのVBIOSを搭載。工場出荷時設定はPモードだが、Qモードに変更すると回転数が抑えられるほか、消費電力の上限も低下する。

カード側面のブラケットの近い位置にVBIOS切り替え用ディップスイッチが実装されている。ブラケット側がPモード、逆側がQモードとなる

そのほか、GPU TweakIIを用いると、Advanced Modeからブーストクロックを1MHz刻みで345~3845MHzに変更できるほか、GPUのコア電圧も1mV刻みで900~1200mVに設定可能。さらに、メモリークロックも4Mbps刻みで13392~18496Mbpsにカスタマイズできる。

GPU TweakIIのAdvanced Modeでは、各種オーバークロック設定が利用可能だ

カード長は約321mmとかなり大きめ
3基のAxial-tech fanが特徴的

それでは、カードの外観を見ていこう。カードサイズは実測で約321mm(※突起部含まず)で、RX 6900 XTリファレンスカードが約266mmだったのに比べると、55mmも長い計算になる。また、マザーボードに装着した際、垂直方向に35mmほどブラケットからはみ出ており、カードサイズはかなり巨大だ。

サイズが長く、背も高いため、カードの見た目の印象はかなり大きい

カード裏面には金属製バックプレートを装着

GPUクーラーも2.9スロット占有タイプとかなり厚みがあり、100mm角相当のファンを3基搭載する。これらのファンは「Axial-tech fan」と呼ばれるもので、中央の1基のみブレードが13枚で、両端の2基は11枚と数が異なっている。さらに、両端の2基はファンの外枠となり、リグは波打ったようなデザインをしているのも特徴的だ。ASUSによるとこれらによってエアフローの風圧と風量が向上するのだという。さらに、中央の1基のみが時計回り、両端の2基が反時計回りと、ファンの回転方向が変えられている点もユニークだ。

カードを横から見たところ。GPUクーラーが2.9スロット占有タイプだけあって、かなり厚みがある

GPUクーラーには3基のファンを搭載。中央の1基のみブレード数が13枚と増やされている

また、GPUの温度が55度を下回った際、「0dB Fan」という機能によりファンが停止。そして、GPUの温度が60度を上回った際に、再びファンが回転を始めるといった仕組みだ。なお、この0dB Fanは、先ほどのGPU TweakIIから無効に設定し、常時ファンが回転するように変更することも可能だ。

さらに、GPU TweakIIの「Fan Speed」の項目では、回転数を1%刻みで0~100%に固定できるほか、「User Define」を選択すると、GPUの温度とファンの回転数の関係を示したグラフから、ユーザーが各温度における回転数を任意に設定することも可能。

GPU TweakIIからファンの回転数を比較的自由に設定することができる

カードを横から覗きこむと、GPUクーラーには6本のヒートパイプが用いられているのが確認できる。また、メモリーチップはGPUベースと接しているほか、電源部にもヒートシンクが装着されており、冷却面でも抜かりはない。ASUSによると、その電源部には軍用グレードのコンデンサーを使用しているほか、144時間の厳しい動作検証を行なっていることなので、品質も申し分ない。

補助電源コネクターは8ピンを2基搭載。映像出力インターフェースは、DisplayPort 1.4aが3つに、HDMI 2.1が1つという構成。最近のカードではよく見かける構成だ。

補助電源コネクターは8ピンを2基搭載。一段低い位置に実装されており、ケースとの干渉を抑えている

映像出力インターフェースは、DisplayPortを3つ、HDMIを1つ搭載。細かいところだが、コネクターカバーにそれぞれの種別が印字されている

この記事もおすすめ

PAGE TOP