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Battlefield Vに有利なのはRadeonなのか? オープンβで検証してみた

文● 宮崎真一 編集●ASCII編集部

 2018年9月4日〜9月11日の8日間、Electronic ArtsのFPS「Battlefield V」のオープンベータテストが行なわれた。Battlefieldシリーズは、リアルな戦場や臨場感の高さ、そして多くの銃器や戦車などのビークルが登場することで好評を博しているタイトルだ。

10月19日発売予定のBattlefield V ©2018 Electronic Arts Inc.

 Battlefield Vは同シリーズの最新作にあたり、発売前からユーザーの注目を集めているが、果たしてどの程度のグラフィックスカードを用意すれば快適にプレイすることができるのだろうか。

 とくに、Battlefield Vではネットを介した対戦が大きなウェイトを占めるため、快適な動作環境はゲームを有利に進めるためにも非常に重要になってくる。そこで、実際にオープンベータテストをプレイし、いくつかのグラフィックスカードでフレームレートがどれぐらい出るのかを検証してみたい。

ゲームエンジンはFrostbiteの最新バージョン
バトルロイヤルモードも実装される予定

 まずは、Battlefield Vがどのようなゲームなのかを簡単に説明しておこう。Battlefield Vは、第二次世界大戦を舞台にしたFPSである。

 開発はElectronic Artsの子会社のDICE(EA Digital Illusions CE)が行ない、ゲームエンジンには同社オリジナルの「Frostbite」の最新バージョンが採用されている。グラフィックスAPIはDirectX 12とDirectX 11の両方をサポートし、PC以外にもXbox OneやPlaystation 4にも対応したマルチプラットフォームを実現している。

 Battlefield Vのゲーム内容は、シングルプレイのキャンペーンモードである「大戦の書」や協力プレイゲームモードの「コンバインドアームズ」、それに最大64人で制圧拠点を行うコンクエストモード、4日間に渡り2チームに分かれたプレイヤーが戦争を行うグランドオペレーションモードなど、さまざまなプレイモードが用意されている。

 とくに、最近のFPSやTPSの流行りともなっているバトルロイヤルモードである「Firestorm」が実装されている点は要注目だ。

 オープンベータテストでは、コンクエストモードの「Rotterdam」と、グランドオペレーションの「Norvik」の2つのマップがプレイ可能となっていた。とくに、グランドオペレーションでは、リスポン地点は用意されず、代わりに空挺降下から始める局面もあり、かなりの人数が詰めかけ盛り上がりを見せていた。

Norvikマップは、一面が雪で覆われた戦場だ

 今回のテストでは、参加人数も多く描画負荷が大きいグランドオペレーションを利用することにしたのだが、Norvikというマップはその名の通りノルウェーを舞台にした一面を覆う雪景色が特徴的だ。その景色に冬季迷彩に身を包んだプレイヤーが、兵器の破壊と防衛を目標にゲームが進んでいく。

砲撃による砂煙や炎上などで視界が遮られる場面も多い

 オープンベータテストでは、プレイヤーは突撃兵、斥候兵、衛生兵、援護兵と4つの兵科をプレイでき、Turner SMLEやM1A1 Carbineといったさまざまな銃器を扱うことが可能だった。実際にプレイしてみると、景色のキレイさもさることながら、環境音や銃声などのサウンドの迫力が大きく、ゲームの臨場感はかなり高いものとなっていた。

家などのオブジェクトは破壊され、戦場の様子はリアルタイムに変化していく

RX Vega 56やRX 580が良好な結果を残すが
DirectX 12は全体的にかなり重い印象

 さて、今回テストするGPUは、「Radeon RX Vega 56」(以下、RX Vega 56)、「Radeon RX 580」(以下、RX 580)、それに「Radeon RX 570」(以下、RX 570)の3製品。ミドルレンジからアッパーミドルに位置するグラフィックスカードを用意した次第だ。

 比較対象には、それぞれの競合製品となる「GeForce GTX 1070」(以下、GTX 1070)、「GeForce GTX 1060 6GB」(以下、GTX 1060 6GB)、「GeForce GTX 1050 Ti」(以下、GTX 1050 Ti)の3製品をそろえている。

 Battlefiled Vの最小動作環境と推奨動作環境を表にまとめたが、推奨動作環境から外れるRX 570とGTX 1050 Tiがどの程度のフレームレートを発揮する点も要注目だ。

Battlefield V動作環境
  最小動作環境 推奨動作環境
OS Windows 10/8.1/7 64bit版 Windows 10 64bit版
CPU AMD:AMD FX-6350
Intel:Core i5-6600K
AMD:AMD FX-8350 Wraith
Intel:Core i7-4790
メモリー 8GB 16GB
グラフィックスカード AMD:Radeon HD 7850
NVIDIA:GeForce GTX 660
AMD:Radeon RX 480
NVIDIA:GeForce GTX 1060 3GB
DirectX 11.0互換ビデオカードまたは同等の性能 11.1互換ビデオカードまたは同等の性能
インターネット接続 512kbps以上 512kbps以上
HDD空き容量 50GB 50GB

 グラフィックスドライバーには、テスト時に最新バージョンとなる「Radeon Software Adrenalin Edition 18.8.2」と「GeForce Driver 399.07」を利用。そのほかのテスト環境は表のとおりとなる。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-8700K」(3.7GHz、最大4.7GHz)
マザーボード ASUS「ROG STRIX Z370-F GAMING」(Intel Z370)
メモリー DDR4-2400 8GB×2
グラフィックスカード AMD「Radeon RX Vega 56リファレンスカード」
ASUS「ROG-STRIX-RX580-O8G-GAMING」(Radeon RX 580)
ASUS「ROG-STRIX-RX570-O4G-GAMING」(Radeon RX 570)
NVIDIA「GeForce GTX 1070 Founders Edition」
NVIDIA「GeForce GTX 1060 6GB Founders Edition」
ASUS「STRIX-GTX1050TI-O4G-GAMING」(GeForce GTX 1050 Ti)
SSD SAMSUNG「SSD 850 EVO」(Serial ATA 3.0、500GB)
OS Windows 10 Pro 64bit版
グラフィックドライバー Radeon:Adrenalin Edition 18.8.2
GeForce:399.07

 さて、肝心のテスト方法だが、グランドオペレーションのNorvikマップにおいて、実際に2分間プレイし、その間の平均フレームレートと最小フレームレートをツールにより計測した。

 グランドオペレーションでは、攻守どちらになるかはランダムとなるため、毎回同じシーンをテストすることができない。とはいえ、2分間と比較的長めにテストを行うことで、各GPUのおおまかな傾向はハッキリと表れていると判断した次第だ。

 また、Battlefield Vは、DirectX 12とDirectX 11の両方をサポートしているため、テストは両方のグラフィックスAPIで検証している。そのため、フレームレートはDirectX 12では「OCAT」(Version 1.1.0)を、DirectX 11では「Fraps」(Version 3.5.99)をそれぞれ利用し、APIによって使用しているツールが異なる点は注意してほしい。

 解像度は最も利用者の多いフルHD、つまり1920×1080ドットに固定。そのうえで、「OPTIONS」から「VIDEO」の「GRAPHICS QUALITY」を「HIGH」と「MEDIUM」に変更してフレームレートの変化を見た。フレームレートを稼ぐために利用することが多いであろうこれらの2つのグラフィックスプリセットで、前述のGPUで快適にプレイできるかどうかを探ろうというわけである。

Radeon RX Vega 56がトップ
DirectX 11、画質MEDIUM設定

DX11、MEDIUM設定

 まずは、DirectX 11の結果から見ていこう。MEDIUM設定では、RX Vega 56がわずかながらGTX 1070を上回りトップの座に就いた。どちらも、最小フレームレートは100fpsを大きく上回っており、プレイの快適性は申し分ない。

 RX 580は、そこから幾分か離されはするものの、最小フレームレートがGTX 1060 6GBの平均フレームレートを越えている点は立派。さらに、RX 570にいたっては最小フレームレートが60fpsを上回るを頑張りを見せている。

 一方のGTX 1050 Tiは、推奨動作環境にも満たないこともあり、平均フレームレートが60fpsに届かず、RX 570にも大差を付けられてしまっている。

60fpsを維持できるGPUはわずか
DirectX 11、画質HIGH設定

DX11、HIGH設定

 HIGH設定では描画負荷が大きくなるため、全体的にフレームレートは低下し、最小フレームレートが60fpsを超えるGPUはRX Vega 56、GTX 1070 6GB、RX 580の3つに絞られる形となった。

 とはいえ、相変わらずRX Vega 56がGTX 1070を超えるパフォーマンスを発揮し、RX 580もGTX 1060 6GBに大きな差を付けている。また、MEDIUM設定では良好なスコアを残したRX 570だが、グラフィックスメモリー容量がネックとなったのか最小フレームレートは60fpsを切ってしまった。だが、GTX 1060 6GBに迫る勢いを見せている点は評価できよう。

極端にフレームレートが低下する
DirectX 12、画質MEDIUM設定

DX12、MEDIUM設定

 続いてDirectX 12のテスト結果に移るが、全体的に〝重い”印象を受けた。それは、テスト結果を見ると明らかで、MEDIUM設定では、RX Vega 56の平均フレームレートは、DirectX 11から25fpsも低下してしまっている。

 最小フレームレートにいたっては、40fps近くDirectX 11から落ち込んでいる。ただ、それでも最小フレームレートが60fpsを越えたのは、RX Vega 56とGTX 1070 6GBの2製品で、これらのGPUであればDirectX 12でも快適なプレイができそうだ。

 また、RX 580はGTX 1060 6GBに差を詰められているが、最小フレームレートは60fpsに迫っている点は見逃せない。なお、RX 570はグラフィックスメモリー容量が足かせとなり、平均フレームレートは良好なものの、最小フレームレートが落ち込む結果となった。

Radeon RX Vega 56なら60fpsを維持できる
DirectX 12、画質HIGH設定

DX12、HIGH設定

 さらにHIGH設定では、より描画負荷が増し、RX Vega 56はかろうじて最小フレームレートが60fpsをキープする程度に留まった。また、RX 580やGTX1060 6GBは最小フレームレートが60fpsにまったく届かず、RX 570にいたっては平均フレームレートも60fpsを割ってしまっている。

あくまでもオープンベータテストの結果だが
ミドルレンジクラスのGPUでも快適にプレイ可能

 今回のテスト結果は、あくまでもオープンベータテストのものなので、発売までにゲーム側、そしてAMDとNVIDIAのドライバ側の双方で最適化が進むことは容易に想像がつく。

 そのため、製品版ではまた違った結果になることを断りつつ話を進めるが、それでもDirectX 11を利用するのであれば、かなり広範囲のGPUで快適にプレイできそうだ。とくに、MEDIUMまで設定を下げる必要があるものの、RX 570はコストパフォーマンスに優れるモデルとして注目に価する。しかしながら、ある程度の余裕をもちたいなら、DirectX 11であれば、最小フレームレートがGTX1060 6GBの平均フレームレートを上回るRX580が価格もこなれてきておりオススメだ。

 その一方で、DirectX 12は全体的に描画負荷がかなり大きく、フレームレートが重要となるFPSで、果たしてどの程度のユーザーが利用するのか疑問が残る結果となった。それでもDirectX 12でプレイしたいというのであれば、RX Vega 56やGTX 1070以上のハイエンドなGPUをそろえる必要があるのは間違いない。

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