ゲームによってはRX 5700XTがRadeon VIIを超える!
続いては重めのシューター系として「Far Cry New Dawn」で試してみる。起動するとまっさきにAMDのロゴが出てくるゲームなので、ここでも良い結果を期待したいところだ。画質は“最高”とし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用して計測した。
フルHDでは上位GPUはどれも同じような結果になったが、WQHDや4KになるとRX 5700シリーズが若干優勢となる。このゲームでもRX 5700とRTX 2070がほぼ拮抗している点に注目したい。
続いてはさらに重量級シューターである「Tom Clancy’s The DIVISION 2」でも検証してみよう。APUはDirectX12、画質はプリセットの“ウルトラ”を選択しつつ垂直同期をオフという設定にしている。ゲーム内ベンチマークモードを使用するが、画面上では平均fpsしか出ないので、ログに記録されているフレームタイムから最低fpsの1パーセンタイル点を求めている。
Radeonのゲームバンドルにチョイスされたタイトルではあるが、GeForce系が極端に不利になっている訳ではないようだ。RX 5700XTはどの解像度でもRTX 2070を上回っているが、平均fpsベースでみると7~9%増といったところだ。
ややRadeon寄りなタイトルが連続するが、目先を変えてレーシング系である「Forza Horizon 4」を試してみたい。画質は“ウルトラ”に固定し、ゲーム内ベンチマーク機能を利用して計測する。“GPU-”とある項目はGPU内部のレンダリング処理のフレームレートを、“Avg”は実際に画面に送られる映像のフレームレートとなる。
Forzaシリーズは元々Radeon系との最適化が進んでいるタイトルであるせいか、どの設定をとってみてもRadeon勢(除RX 590)の相手にはなっていない。それ以上に大事なのはフルHD~WQHDではRadeon VIIを超えている点だ。Radeon VIIの強みであるCU数やメモリーバスの太さをRDNAが完璧に無きものにしている。RDNAがゲーミングに特化した設計に舵を切ったことで、今後登場するNaviベースの製品も相当の強化が期待できるといえるだろう。
レーシングつながりで最新の「F1 2019」も試してみた。画質はプリセットの“超高”とし、アンチエイリアスは“TAA”、異方性フィルタリングは最大のx16に設定している。ベンチマークモードでは走らせるコンディションを設定できるが、豪雨のモナコを1周させたときのフレームレートを比較する。
Forzaほどではないが、同様の傾向が確認できた。RDNAベースのGPUに最適化したゲームタイトルを増やすことが、AMDの今後の戦略の鍵となるだろう。