当初はリファレンスデザインの製品しか発売されていなかったAMDのハイエンド向けGPU「Navi」こと「Radeon RX 5700 XT」(以下、RX 5700 XT)と「Radeon RX 5700」だが、リリースから2ヵ月経過してから、市場にようやく各社オリジナルデザイン製品が登場してきた。
PowerColorの「Red Devil Radeon RX 5700 XT(Limited Edition)」(型番:AXRX 5700XT 8GBD6-3DHEP/OC、以下 Red Devil 5700 XT)も同種の製品で、GPUにRX 5700 XTを採用し、オリジナルデザインおよびオリジナルクーラーを採用したモデルである。では、Red Devil 5700 XTはどのような特徴を備えているのか、さらにパフォーマンスはどの程度なのか詳しく見ていきたい。
カード長は300mmと結構大きめ
105MHz引き上げられたクロックアップモデル
まずは、Red Devil 5700 XTの外観から確認していこう。カード長は実測で約300mm(※突起部除く)だが、基板自体は240mmほどしかなく、GPUクーラーがカード後方へ約60mmはみ出た格好だ。ちなみに、RX 5700 XTリファレンスカードは同273mmだったので、本製品はそれより27mmほど長い計算だ。
GPUクーラーは2.5スロット占有タイプの厚みがある形状で、90mm角相当のファンを3基搭載している点が特徴的だ。これらのファンは「Mute Fan Technology」を搭載。この機能は、GPUコアの温度が60℃以下であれば回転を停止するという流行りもので、アイドル時の静音性の向上が期待できる。さらに、PowerColorによると、GPUクーラーには5本のヒートパイプが用いられ、ヒートシンクの表面積はリファレンスクーラーに比べて30%増大しているとのこと。
電源部には10フェーズ構成のデジタルPWMを装備。リファレンスカードは7フェーズ構成であったのに比べると、電源周りはかなり手が入っている印象だ。また、電源部にはドライバICとMOS FETを1パッケージに収めたDr.MOSを採用することで、電力効率の向上および電力損失の低減を実現。さらに、導電性高分子コンデンサを搭載しており、これにより安定性の向上も図られている。
電源部には10フェーズ構成のデジタルPWMを装備。リファレンスカードは7フェーズ構成であったのに比べると、電源周りはかなり手が入っている印象だ。また、電源部にはドライバICとMOS FETを1パッケージに収めたDr.MOSを採用することで、電力効率の向上および電力損失の低減を実現。さらに、導電性高分子コンデンサを搭載しており、これにより安定性の向上も図られている。