GIGABYTEの「Radeon RX 5700 XT GAMING OC 8G」(以下、RX 5700 XT GAMING)は、製品名から明らかなとおり、GPUに「Radeon RX 5700 XT」を採用したオリジナルデザインのビデオカードである。
ブースト最大クロックは1905MHzとリファレンスから変わらないものの、ベースクロックは1650MHz、ゲームクロックは1795MHzと、リファレンスから40~45MHz引き上げたクロックアップモデルである。では、このRX 5700 XT GAMINGのパフォーマンスはどの程度なのか詳しく見ていきたい。
カード長は実測で280mmほど
ユニークな制御方式の3連ファン
冒頭でも述べたとおり、RX 5700 XT GAMINGは、メーカーレベルで動作クロックを引き上げたクロックアップモデルである。カード長は実測で約280mmと、リファレンスカードが同273mmであるのに比べると若干長い。ただ、基板自体は235mmほどしかなく、GPUクーラーがカード後方に約45mmはみ出た格好だ。
そのGPUクーラーは、80mm角相当のファンを3基搭載した同社オリジナルの「WINDFORCE 3X」を採用。ユニークなのは同社が「オルタネートスピニング」と呼ぶファンの回転制御方法で、3基のファンのうち中央の1基のみ逆に回転させることで、乱気流を減らし、空気の圧力の向上を図っている。さらに、ファンの羽には5本の線状の突起が施されており、GIGABYTEによると、この形状を採用することでエアフローが向上するという。また、GPUへの負荷が低いときにファンの回転を停止する機能も用意されている。
GPUクーラーは、放熱フィンが3ブロック構成で、それを5本のヒートパイプが結ぶ構造を採っている。また、そのヒートパイプがGPUに直接触れ、それを同社は「ヒートパイプダイレクトタッチ」と呼んでいる。さらに、メモリチップやVRMにもGPUクーラーと一体化したヒートシンクが密接し、冷却にはかなり気を配っている印象だ。なお、電源部には同社自慢の品質規格「Ultra Durable VGA」を満たした部材が利用さ、安定性や製品寿命の向上を図っている。
さらに、GPUクーラーの上側面の「GIGABYTE」ロゴにはLEDが埋め込まれており、付属アプリケーションの「RGB Fusion 2.0」から制御可能だ。また、同じく付属アプリケーションの「AORUS ENGINE」(Version 1.74)を用いると、メモリクロックを14Gbps~15.2Gbpsに、POWER TARGETを-50%~+50%にそれぞれ変更できる。
補助電源コネクタは8ピン+6ピン構成で、このあたりはリファレンスカードから変わっていない。また、映像出力インタフェースは、DisplayPort 1.4×3、HDMI 2.0bと、こちらもリファレンスカードと同じである。
補助電源コネクタは8ピン+6ピン構成で、このあたりはリファレンスカードから変わっていない。また、映像出力インタフェースは、DisplayPort 1.4×3、HDMI 2.0bと、こちらもリファレンスカードと同じである。