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4GHzオーバーが狙える!OC可能なAPU「Athlon 3000G」の実力とは(2/3)

宮里圭介 編集● ジサトラハッチ/ASCII

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

基本的なCPU性能をチェック!
動作クロックが同じAthlon 240GEとの差はほぼなし

Athlon 3000Gの性能検証のため、従来モデルとなるAthlon 240GEと、上位モデルとなるRyzen 3 3200Gを用意。この3つのAPUで、CPU性能とグラフィック性能を比較していこう。なおUEFIの設定はすべてデフォルトとし、細かなカスタマイズは行なっていない。また、Athlon 3000Gはあくまでエンジニアリングサンプルであり、製品版とは異なる結果となる可能性もある。

テストAPUスペック表
モデル Athlon 3000G Athlon 240GE Ryzen 3 3200G
世代 Zen Zen Zen+
コア/スレッド 2/4 2/4 4/4
ベースクロック 3.5GHz 3.5GHz 3.6GHz
ブーストクロック —- —- 4.0GHz
L1キャッシュ 192KB 192KB 384KB
L2キャッシュ 1MB 1MB 2MB
L3キャッシュ 4MB 4MB 4MB
TDP 35W 35W 65W
グラフィックス Vega 3(1100MHz) Vega 3(1000MHz) Vega 8(1250MHz)
対応メモリー PC4-21333 PC4-21333 PC4-23400
実売価格 7700円前後(予想) 7400円前後 1万3000円前後

今回テストした3つのAPUの主なスペック。Athlon 3000GはAthlon 240GEとスペックはほぼ同じとなっている。

検証環境
マザーボード ASUS「TUF X470-PLUS GAMING」
メモリー Corsair「VENGEANCE LPX」(DDR4-3200、8GB×2)
ストレージ WESTERN DIGITAL「WD Black NVMe WDS100T2X0C」(1TB)
CPUクーラー サイズ「虎徹 MarkⅡ」
電源 CoolerMaster「RS-750-AMAA-G1」(750W)

CPUクーラーはAthlon 3000G付属のものが用意できなかったことと、後で検証するOCのため、冷却能力が高いものへと変更した。マザーボードの設定はすべてデフォルトとしている。

まずはCPU性能から。この検証には、CGのレンダリング速度からCPU性能を独自のスコアで表示してくれる定番ベンチマークソフト、「CINEBENCH R20」を使用した。コアをフルに活用してくれるだけに、最大性能をチェックするのに向いているソフトだ。

コア数、動作クロックで上回るRyzen 3 3200Gがダントツ。Athlon 3000GとAthlon 240GEはスペックがほぼ同じため、性能差はほとんどない

4コア4スレッドとなるRyzen 3 3200Gが圧勝。Athlon 3000GとAthlon 240GEは動作クロックが同じということで結果にもほとんど差がないものとなった。一応はAthlon 3000Gのほうが上回っているとはいえ誤差の範囲で、明確な違いはない。

続いて内蔵グラフィックの性能を見てみよう。こちらの検証には、定番のベンチマークソフトとなる、「漆黒のヴィランズ ベンチマーク: ファイナルファンタジーXIV」(FF14ベンチ)を使用した。

今となってはやや軽めなMMORPGだが、ビデオカードを増設せずに内蔵グラフィックでプレーするには、なかなか厳しい重さがある。今回は負荷を軽くするため、解像度はHD(1280×720ドット)、画質を「標準品質(デスクトップPC)」にした場合のスコアで検証してみた。

Athlon 3000GとAthlon 240GEのグラフィック性能差は、CPU性能と違って差が広がっている。100MHzほど周波数た高いことが影響しているのだろう

内蔵グラフィックの動作クロックが100MHz違うこともあり、Athlon 3000GがAthlon 240GEを少し上回る結果となった。スコアも5000を超えており、不満なくプレーできる環境といえる。解像度をフルHDにするのは厳しそうだが、画質はもう少し上げても大丈夫そうだ。

これらのベンチ結果を見てわかるのが、Athlon 3000GとAthlon 240GEの性能はほとんど差がないことだ。デフォルト設定のまま使うのであれば、何のためにAthlon 3000Gを選ぶのかが分からなくなってしまう。

やはりAthlon 3000Gの真価はOCしてこそなのだろう。そこで、どこまでOCできるのか、簡単に試してみた。

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