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やや視点を変え、CG系のもうひとつの定番ベンチである「SpecViewPerf13」を試してみる。モデリング時などに使われるクイックレンダーがどれだけ滑らかに実行できるかを比較するベンチであるため、結果はfpsとなり、大きいほどスムーズに描画される。
SpecViewPerf13は複数のCG/CAD系アプリでのパフォーマンスを比較できるが、今回は「3ds Max 2016(3dsmax-06)」「Maya 2017(maya-05)」「Solidworks 2013 SP1(sw-04)」の3本のテストを実施した。また、ベンチマークの解像度は1920×1080ドットを指定した。
3ds Max 2016は多少の差はあれどほぼ均等にフレームレートが出ているのに対し、Maya 2017はThreadripper 2990WXのパフォーマンスが著しく低く、かつトップ2はBSCを有効にしたCore i9-10980XEとRyzen 9 3950X。この2つのフレームレートが高いのはクロックが上がりやすいためだ。
またSolidworks 2013 SP1では、トップはBSCを有効にしたCore i9-10980XEなのにRyzen 9 3950Xはあまり速くなってないことから、Solidworksではクロックの高さとメモリー性能の両方が重要であると推察できる。Threadripper 3960Xのパフォーマンスが下から2番目である理由については不明だ。
CG系テストの最後は「Metashape Professional」だ。これは様々な角度から撮影した写真から3Dモデルを構築する「フォトグラメトリー」のためのアプリだ。Metashapeではインポートした写真を何段階かの処理を経て3Dモデル化するが、今回は序盤の要である“高密度クラウド構築(クオリティーは“高”)”および“メッシュ構築(クオリティーは“高”)”処理に要した時間を比較した。素材となる写真は24メガピクセル、102枚を用意した。また、アプリの設定でGPU処理を有効化し、処理の一部をCPU外で実行するように設定している。
傾向としては前掲のHoudiniとほぼ同じ感じになった。特に高密度クラウド構築の処理ではGPUもかなりの時間稼働するため、CPUのコア数がほとんど処理時間に寄与していない。だがそれでも第3世代Threadripperは他のCPUより20秒程度高速。面白いのはThreadripper 3970Xより3960Xの方が速い点だが、これは数コアに処理が集中する場合は3960Xの方がわずかにクロックが高くなるためだ。
メッシュ構築処理も同傾向だが、こちらはややCPUにおける処理比率が高いため、コア数の多いCPU(Threadripper 2990WXを除く)の方が有利となっている。