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【AMDチップセットマザーボードレビュー第10回】

GIGABYTEのクリエイター向け「TRX40 DESIGNARE(rev. 1.0)」はゲーマーにもメリットあり! (1/2)

文● 石川ひさよし 編集● AMD HEROES編集部

クリエイター向けのバンドルも豊富で機能性が◎

製品名:TRX40 DESIGNARE(rev. 1.0)
メーカー:GIGABYTE
実売価格:9万3000円前後

 GIGABYTEの「DESIGNARE」は「クリエイター向け」を意識したモデル。32コア64スレッドの第3世代Ryzen Threadripperのパフォーマンスは、ゲーム+ギガスレッド用途に加え、映像や音楽制作などのプロクリエイターやプロシューマーに適している。どちらかと言えばクリエイター向けモデルのなかでもハイエンド寄りだろう。

 電源設計はOCなどを視野に入れたゲーミングモデルに匹敵し、採用チップに妥協がない。そして、ゲーミングニーズとは異なるクリエイターのニーズに合わせて、デザインやバンドルなどを調整しているところが見られる。

「TRX40 DESIGNARE(rev. 1.0)」の主なスペック
対応ソケット Socket sTRX4
チップセット AMD TRX40
フォームファクター XL-ATX
メモリースロット DDR4×8(最大256GB)
対応メモリークロック DDR4-4400(OC)~3300(OC)、DDR4-3200~2133
拡張スロット PCI Express 4.0 x16×4(x16/x8/x16/x8)、PCI Express 4.0 x1×1
ストレージインターフェース SATA3(6Gbps)×8、M.2(PCIe4.0x4)×1、M.2(PCIe4.0x4/SATA3)×3、M.2(PCIe4.0x4)×4(AORUS Gen4 AICカード)
ネットワーク 1ギガビットLAN(Intel)、Wi-Fi 6(Intel)
サウンド 7.1ch HDオーディオ(Realtek ALC4050H、ALC1200-VB)
リアインターフェース USB3.2 Gen2 Type-A×5、USB3.2 Gen2 Type-C×1、USB2.0 Type-A×2、オーディオ端子×5、SPDIF端子×1
M/B上インターフェース RGB LEDヘッダー×2、アドレサブルLEDヘッダー×2、USB2.0ヘッダー×2、USB3.2 Gen1ヘッダー×2、USB3.2 Gen2 Type-Cヘッダー×1、温度センサー用ヘッダー×2、GIGABYTE GC-TITAN RIDGE(Thunderbolt 3アドインカード)用コネクタ×1など

 TRX40 DESIGNAREのクリエイター向けの要素は、機能的なマザーボードデザインと、豊富なバンドルだ。機能的な設計とは、たとえば4つのM.2スロットとそのヒートシンクが挙げられる。

 ゲーミングのAORUSモデルにも4つのM.2スロットを搭載するモデルはあるが、デザインを重視し、チップセットヒートシンク部分と一体化するといった、装着にひと手間かかる設計が見られる。一方、TRX40 DESIGNAREのヒートシンクは基本的に独立しているので、装着時の工程数が少なくて済む。3つのヒートシンクはそれぞれ1つのネジだけで固定されている。

4つのPCI Express 4.0 x16スロットの間にM.2スロットがあり、最下段は右側にももう1つスロットを置き合わせて4スロット
3つのヒートシンクは、片側のツメを引っ掛け、ネジ1つで固定する仕組み。着脱の手間が少ない

 TRX40 DESIGNAREにバンドルされるのは、一つが「GC-TITAN RIDGE」。Thunderbolt 3を増設できる拡張カードだ。PCI Express 3.0 x4インターフェースのカードで、2つのThunderbolt 3端子、2つのMini DisplayPort入力、1つのDisplayPortパススルーを備えている。

 Thunderbolt 3の高速な転送を利用できることに加え、Thunderbolt 3のType-Cコネクタからディスプレイ出力を、Power DelivertyではPD 3.0に対応しており最大100Wの供給が可能だ。

GC-TITAN RIDGEカードは、2ポートのThunderbolt 3を増設できるカード。Mini DisplayPort入力からDisplayPort映像信号の引き込みに対応するほか、PCI Express 6ピン補助電源コネクタ2基により100WのPoser Deliveryにも対応する
GC-TITAN RIDGEカード用として、マザーボード側にもThunderbolt 3用の端子「THB_C」を備える。なお、この横にもマザーボードへのn電源供給を補助するためのPCI Express 6ピン補助電源コネクタがある。本マザーボードと組み合わせる電源は、PCI Express補助電源の系統数をよく考えて選びたい

 もう一つは「AORUS Gen4 AIC」。PCI Express 4.0 x4対応のM.2 NVMe SSDを4基搭載できるPCI Express 4.0 x16カードだ。同社からはSSD装着済みのものが発売されているが、バンドルされるのはSSD非搭載のもので、ユーザー各自が好みのSSDを搭載することができる。

 オンボードのM.2とAICカードのM.2スロットを合わせると最大8基。それもすべてPCI Express 4.0 x4対応なので、よほどのことでない限りSSDの容量不足、M.2スロット不足にはならないだろう。

AORUS Gen4 AICは、PCI Express 4.0 x4までのM.2 SSDカードを4枚搭載できるPCI Express 4.0 x16カード

 拡張スロットはPCI Express 4.0 x16が4本、PCI Express 4.0 x1が1本。PCI Express 4.0 x16スロットは、うち2本が16レーン、残る2本が8レーン固定だ。

 ワークステーション向けGPUのマルチ構成などでは最大4-wayまでに対応し、一方、バンドルされたカードを使う場合も片方はx4、片方はx16なので、両方利用した場合でもビデオカード用の16レーンのほか、8レーンのPCI Express 4.0 x16スロットが1本、PCI Express 4.0 x1スロットに空きが生まれる計算だ。

拡張スロットはPCI Express 4.0 x16×4(16レーン×2と8レーン×2)と、PCI Express 4.0 x1×1

 拡張カードスロットの話が出たので、いくつか補足をしておこう。拡張スロットに金属カバーを装着するのが最近のハイエンドの流れ。TRX40 DESIGNAREも同様にカバーを装着しており、アンカーを設けてハンダ付けすることで補強している。

 加えて、x16スロットの切り欠き部分と後端部分にはより幅のある「Double Locking Bracket」をPCBに貫通、裏面からハンダ付けすることでより強固に固定している。これでクリエイティブユーザーが求めるハイエンドビデオカードを装着した時も、その冷却機構の重量でスロットに負荷がかかってもスロットの破損、PCBとスロットの接点不良といったことを防ぐことができる。

金属カバー自体に5本のアンカーがあり、ハンダで固定されている
各PCI Express 4.0 x16スロットの前後に、通常のアンカーよりも幅の広い「Double Locking Bracket」をスロット自体に貫通させ補強している

 GIGABYTE製品はこうしたスロットや端子部分の補強に積極的で、メモリスロットにも、そしてATX24ピンやEPS12V端子にも金属カバーによる補強を施している。こちらは各部装着時に過度の力がかかることによってPCBにたわみが生じて損傷することを防ぐための設計だ。確かに日頃、PCの組み立て/分解を行なう際、メモリスロットはある程度硬いし、ATX24ピンやEPS12V端子も抜き差し時に硬さを感じる部分ではある。

8本のメモリスロットすべて金属カバーで補強
ATX24ピンと2つのEPS12Vにも金属カバーによる補強が施されている
仮組み時に便利な電源/リセットボタンやPOSTコード表示LCDを備える
そのほか温度センサー用の端子も2つ搭載。センサーは別途用意する必要があるが、センサーのない部分やパーツの温度を確認できる

 このように、クリエイターが求める機能、機能性を備えていることがTRX40 DESIGNAREが「デザイナー」という製品名であることの理由である。

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