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【注目Radeonピックアップ!第12回】

2つのVBIOSで6通りの設定変更ができるASUS「ROG-STRIX-RX5500XT-O8G-GAMING」の実力をチェック!(2/2)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

GTX 1660といい勝負を演じるパフォーマンス
OCによる伸びしろは小さくない印象

それでは、STRIX RX 5500 XTのテストを行ってみたい。今回、比較対象にはパフォーマンスが近い「GeForce GTX 1660」(以下、GTX 1660)を用意。なお、STRIX RX 5500 XTには3つの動作モードと2つのVBIOSが用意されているが、今回は工場出荷時設定となるGaming ModeとP MODEを利用している。それ以外のテスト環境は表のとおり。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-8086K」(4.0GHz、最大5.0GHz)
マザーボード MSI「MPG Z390 GAMING PLUS」(Intel Z390)
メインメモリ DDR4-2666 8GB×2
ビデオカード ASUS「ROG-STRIX-RX5500XT-O8G-GAMING」(Radeon RX 5500 XT)、MSI「GeForce GTX 1660 GAMING X 6G」(GeForce GTX 1660)
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS Gold)
OS Windows 10 Pro 64bit版

まずは、「3DMark」(Version 2.11.6846)の結果からだが、STRIX RX 5500 XTはFire StrikeでGTX 1660を5~20%上回るスコアを発揮。とくに、4K解像度のテストとなるFire Strike Ultraで2割以上もの差が開いている点は圧巻だ。だが、その一方で、DirectX 12のテストであるTime Spyでは、STRIX RX 5500 XTはGTX 1660から10%ほどの遅れを取っている。Time Spyでは、Turing世代のGPUが高いスコアを発揮する傾向にあるが、その故あってGTX 1660も良好なスコアを残し、STRIX RX 5500 XTは届かなかったと捉えるのが妥当だろう。

続いて「F1 2019」では、超高プリセットに指定したうえで、ゲームに用意されたベンチマークモードを実行した。その結果だが、STRIX RX 5500 XTは、平均フレームレートにおいて1920×1080ドットでGTX 1660に10%の溝を開けられているものの、解像度が上がるにつれて差を詰め、3840×2160ドットでは肩を並べている。GTX 1660はグラフィックスメモリ容量が6GBであるのに対して、STRIX RX 5500 XTは8GB搭載しているアドバンテージが結果に表れた格好だ。

「Borderlands 3」も、F1 2019と似た傾向だ。ここでは、プレイアブルなパフォーマンスを得られる設定として中プリセットを選択。そのうえでベンチマークモードを実行しているのだが、STRIX RX 5500 XTは、平均フレームレートにおいて1920×1080ドットでGTX 1660に若干届いていない。しかし、解像度が上がるにつれてその差は詰まり、3840×2160ドットで逆転を果たしている。とはいえ、1920×1080ドットにおける差は、実フレームレートで3fpsもなく、ほぼ横並びと言ってしまっていいだろう。

打って変わって、「Far Cry New Dawn」では、STRIX RX 5500 XTが良好な結果を残した。ここでは、最高プリセットに指定したうえで、ベンチマークモードを実行。その結果は、STRIX RX 5500 XTがGTX 1660に対して安定して上回るスコアを発揮した。これまでのテストでは、1920×1080ドットでSTRIX RX 5500 XTはGTX 1660の後塵を拝す場面が見られた。しかし、Far Cry New Dawnでは平均フレームレートで3%の差を付けている点は評価に値する。

「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」はGeForceシリーズへの最適化が進んでいることもあり、STRIX RX 5500 XTはGTX 1660に8~10%の遅れを取っている。しかし、今回は最高品質でベンチマークを実行したのだが、STRIX RX 5500 XTは2560×1440ドットまでの解像度であれば、スクウェア・エニックスが指標で「非常に快適」とするスコア7000を上回っており、快適にプレイできることは間違いなさそうだ。

エントリー向けモデルとして注目が集まるSTRIXシリーズのRX 5500 XT搭載モデル

以上のテスト結果からも明らかなように、STRIX RX 5500 XTは1920×1080ドットであれば、多くのタイトルで快適なプレイが実現できる。GTX 1660といい勝負を演じており、エントリーミドル向けとしては、魅力的な製品に仕上がっている。

STRIX RX 5500 XTの価格は、同社のRX 5500 XT搭載モデル「DUAL-RX5500XT-O8G-EVO」よりは高くなる見込みだが、それでも3万円前後と購入しやすい価格に落ち着くはずだ。定評のあるSTRIXシリーズのエントリー向けモデルだけあって、市場での注目が集まるカードであることは間違いない。


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