■ゲームタイトル:バイオハザード RE:3
■メーカー名:カプコン
■価格情報:7800円(Steam価格)
■公式サイト:http://www.capcom.co.jp/biohazard/re3/
「バイオハザード RE:2」に続くリメイク作
言わずと知れた名作サバイバルホラーゲーム「バイオハザード」。これまで非常に多くの関連作がリリースされている長寿シリーズであり、何作かのリメイク作品も登場しているのは周知の通りだ。
4月3日に発売されたばかりの最新作「バイオハザード RE:3」は、カプコンのRE ENGINEで制作された「バイオハザード3 LAST ESCAPE」のリメイクタイトル。もともとPlayStation専用タイトルであった「バイオハザード3 LAST ESCAPE」がリリースされたのは1999年9月だから、実に20年以上の時を経てのリメイク作ということになる。
本作の舞台は、合衆国中西部のとある街「ラクーンシティ」。警察特殊部隊「S.T.A.R.S.」所属のジル・バレンタインは、原因を作った製薬会社「アンブレラ社」の告発を計画するが、街にウィルスが漏洩することで未曽有のバイオハザード事件が発生してしまう。
混乱の中、アンブレラ社は真実を知る者を抹殺すべく、最恐の刺客「ネメシス」を投入する。逃亡を余儀なくされるジル。果たして、彼女は無事にラクーンシティから脱出できるのか……というのが本作の主なストーリーだ。
ストーリーは原作のアウトラインは踏襲しつつも、現代的解釈によって大きくアレンジされているため、オリジナル版プレイヤーも新鮮な驚きが味わえる。
2019年1月発売の前作「バイオハザード RE:2」と同じく、もともとは固定式のカメラアングルやラジコン操作を採用していた原作を、「バイオハザード4」以降のシリーズで取り入れられたビハインドカメラやエイム操作といった“今どき”の操作体系に置き換え、さらに特徴的な「緊急回避」は新たなアクションへと昇華されている。現行ハードの美麗なグラフィックスで再現しているのが本作の大きな特徴。
ジル・バレンタインやカルロス・オリヴェイラといったオリジナル版の主要なキャラクター達はそのまま登場するが、キャラクターデザインには大きく手が入っており、その点でも新鮮に感じる人が多いかもしれない。
個人的には突然ワイルドになったカルロスの変わりっぷり(もともとストレートで横分けの線の細いイケメンだったのに……)に驚かされたが、リメイクにあたっては登場人物の設定や性格にも少し変化がある。実際、プレイしてみるとキャラクターのイメージが変わってくることも多く、そうした点がビジュアルにも反映されているようだ。
襲い来るゾンビを倒し、時には避けながらマップ上のアイテムを収集し、謎解きをして目的を達成していくゲームの進行も健在。オリジナル版ではセーフゾーンを除き執拗に追いかけてくるネメシスの存在がプレイヤーの脅威となっていたが、リメイク後の本作でもネメシスはあらゆる方法でプレイヤーを追い詰めてくる。
触手を伸ばす遠距離攻撃、ロケットランチャー、火炎放射器といった武装の多彩さは相変わらずだが、最大の脅威は“死なない”こと。追われる恐怖を存分に味わうことができる。
プレイヤーはストーリーの進行により、ジルとカルロスの2人を操作していくことになる。2人は所持する武器や近接攻撃の方法が異なるため、それぞれの特徴を生かした攻略が可能だ。
「バイオハザード RE:2」のように操作キャラによってストーリーが分かれていない都合上、ゲーム自体のボリュームは控えめにまとまっているが、その点は致し方ないだろう。従来通り周回プレイによる特典のアンロックはあるため、2周、3周と遊ぶことで強力になったプレイヤーでゲームをプレイする楽しみは用意されている。
また、オンライン専用タイトルの『バイオハザード レジスタンス』が収録されている。こちらは罠を張り、脱出を阻む「マスターマインド」と、協力して実験施設からの脱出を目指す「サバイバー」で競う「非対称対戦サバイバルホラー」となっている。
ちなみにオリジナル版は「緊急回避」を使ったアクション性の向上や、マップ上のオブジェクトを使った敵の妨害などの新システムが特徴のひとつとされていたが、それらはリメイク版の本作でも再現された。「緊急回避」によってゾンビをかわしつつ銃弾を撃ち込むスタイリッシュなプレイが可能になったほか、マップ各地の発電機を攻撃することで一時的に電撃を発生させ、周囲のゾンビを足止めできる。