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各種スロットにメモリー/ストレージを差し込む
メモリーはデータの一時保存領域となるパーツで、第1回の記事では解説した通り、このメモリーの容量が大きいと、複数のアプリを起動した際などはより快適になる。
メモリーには規格があり、マザーボードのチップセットやメーカーの仕様などによって対応/非対応があるが、その話は少々難しくなるので今回は割愛する。
今回組んでいるPCでは、メモリーを2枚挿して「デュアルチャンネル」を構築する。これも第1回の記事で紹介しているが、こうすることでよりメモリーからCPUへのデータ伝送が高速になる。
今回使用したマザーボード、ASUS「TUF B450-PRO GAMING」はスロットが4本ある。ただし、どこに取り付けてもいいわけではなく、ちゃんと取り付ける位置が決まっている。これはメモリースロットの“優先順位”が異なるためで、マザーボードによってこの優先順位が異なるので、取り付け位置も変わる。
そのため、この工程では使用するマザーボードの取扱説明書を、きちんと確認する必要がある。「TUF B450-PRO GAMING」では、デュアルチャンネルにする場合は灰色のスロット2つに取り付ける。
取り付け方は、まずスロットの片端にあるツメを開き、メモリーを上から押しこむ形だ。この際、メモリーの“切り欠き”がスロットとピッタリハマるのが正しい向きになる。うまく入らないときは切り欠きの位置を確認しよう。
メモリースロットのツメは、メモリーがしっかり奥まで入ると勝手に閉まるようになっている。逆にこのツメが閉じていなければ、きっちり奥まで挿さっていないということなので、もっとしっかり押し込む必要がある。
メモリーの接続端子が折れるような力を加えるのはダメだが、平行の角度のまま差し込む必要はないので、一度ツメのない方の端を奥まで押し込んでから、ツメ側を押し込むとスムーズにいける印象だ。
メモリー2本も差し終わったら、お次はストレージ。ストレージは写真ファイルやテキストファイル、各種アプリケーションなども含め、さまざまなデータを保存しておく記憶媒体で、SSDやHDDといったパーツがこれにあたる。メモリーが作業机ならストレージはいわば本棚。データを長期的に保存しておいて、必要な時に取り出せるようになっている。
SSDやHDDには、サイズ、コネクタ形状、そして接続方式によって速度やコストパフォーマンスが変わる。HDDは大別して3.5インチと2.5インチと2種類のサイズがあり、現行のコネクタ形状は後述するSATA 3.0のみ。一方、SSDは大別してSATA 3.0とM.2という2種類のコネクタ形状に分かれ、SATA 3.0の場合はサイズが2.5インチに、今回採用した「XPG SX8200 Pro」のようにM.2の場合は、「Type 2280」というサイズが主流になっている。
接続方式については、割と複雑化しているので今回は詳細を割愛する。「XPG SX8200 Pro」は「PCI Express3.0x4接続 NVMe規格」の高速なSSDで、現行のPC自作ではこのタイプが主流になっている。
M.2 SSDには、先ほどのメモリーと同じように、接続端子部分に切り欠きがある。M.2スロットの出っ張りの位置が、この切り欠きにぴったり合うのが正しい方向だ。
向きがあったら、SSDを挿し入れてネジで止める。イメージ的には少し斜めに挿しこみ、上からネジで押さえつける感じになる。SSDがしっかり平行な角度にとまったらOK。
なお、場合によってはSSDが平行になるように、ネジ穴に高さ調整用のネジである「スペーサー」を入れて、高さ調整することもある。必要であればマザーボードの付属ネジを確認しよう。
さて、ここまででマザーボード上に①CPU、②CPUクーラー、③メモリー、④SSDを取り付けた。先に挙げた主な3工程のうち、ケースに収める前のマザーボードの準備はここで終了だ。
これがここまでのパーツを組み込んだマザーボード。なお、SSDは中央辺りにある黒に赤字で文字が入った板状のパーツだ。先ほどは分かりやすいように、製品付属の薄型ヒートシンクを外した状態で作業していたが、これは張り付けた状態になる。
マザーボードについては、ここで一旦休止。あとはケースに収めてからになるので、マザーボードは脇に置いておいて、PCケースを準備しよう。