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あとは配線をきれいにまとめて、完成!
というわけで、これでパーツ類の接続は完了だ! ケーブルの接続場所などが間違っていなければ、これでPCとして動くはず。
最後に、PCケース内のケーブルがごちゃごちゃしないように、結束バンドなどを使ってまとめておく。ここは個人のセンスによるが、「同じ種類のケーブルでまとめる」など、自分なりの法則を決めて配線しておくと、後々パーツを増設する際などにもわかりやすくなるはずだ。
配線をきれいにしたら、あとはPCケースのサイドパネルを閉じて、これで本当の完成。あとは、ちゃんと起動するかを確認して、ソフトウェア面で作業する形になる。
ここまでやった印象としては、大変だったのはマザーボードに各種ケーブルを接続する時くらい。そのほかの工程については、それほど難しく感じる部分はなかった。聞くところによれば、ひと昔前はなかなかハードルが高かったらしいが、最近のパーツはだいぶ組みやすくなっているらしい。「PC自作は難しそう……」と感じている人は多いかもしれないが、大抵の人は“やってみれば意外とできちゃう”といった感じになるのではないだろうか。
PCの組み方がわかると、後にスペックが足りなくなった時などに、パーツを交換したり増設したりといったことも可能になってくる。新しいPCをまるごと買うより、必要なパーツだけ買ってスペックアップした方が安上がりなこともある。そういった点でも、一度PCを自作してみる経験は役に立つはずだ。
例えば、多くのデータを保存していくと、今回組み込んだM.2 SSDでは容量が足りなくなる場合がある。そんな時、容量の多いHDDやSSDを増設することも可能だ。
今回使用したPCケースでは、電源ユニットの近くに「ドライブベイ」というスペースがあり、ここに2.5インチや3.5インチなど、M.2 SSDよりもサイズが大きめで容量単価が安いストレージを格納できる。
ストレージやメモリーは増設する人も多いので、あらかじめ自作の知識があればPCの中をいじるのも臆せずできるはずだ。
最後にOSをインストールすれば「PC」の完成
ハードウェアが完成したら、後はオペレーションシステム(OS)をPCにいれれば、いよいよお店で売っているような「PC」として使えるようになる。
OSとは、PCを動かすソフトの土台となるシステム。PCを使っている人なら聞いたことがあるはずだが、「Windows」などがこれに当たる。
OSは、従来光学ディスク(CDやDVDなど)の形で販売されていたりもしたが、近年のPCではこれらを読み込む「光学ドライブ」を搭載しない場合も多い。今回組んだPCも搭載していない。
そこで最近では、USBメモリースティックの形でも販売されている。今回は「Windows 10 Home 日本語版」のパッケージを使った。近年のマザーボードでは基本的に、このメモリースティックをPCのUSB端子に差して電源を起動させれば、自動でインストールが始まるようになっている。
自動的にインストールが開始されない場合は、マザーボードに入っている「BIOS」というシステムを操作してOSをインストールすることになる。BIOSについてはマザーボードのメーカーによって異なるので、取扱説明書などを参照して欲しい。
ここまでくれば、ついに「自作PC」の完成だ。あらゆる面で自分好みにカスタマイズできる自作PCは、PCスペックにこだわりたい人はもちろんだが、LEDなどで見た目にもこだわることができ、プラモデルを作るのが好きな人なども意外とハマるかもしれない。
なお、AMD HEROESでは「第3世代RyzenとRadeon RX 5000シリーズで組む自作PC組立マニュアル」という自作PCマニュアルも公開しているので、手順を改めて確認したい人はこちらも参照してみるのもいいだろう。
今回、筆者は撮影・説明を受ける時間含めてかなりの時間をかけて作業したが、器用な人なら初めてでも1~2時間ほどで組めるかもしれない。慣れている先輩方は1台10分~15分程度で組めるらしい。
まだまだ自作PCの道は長いようだが、とはいえ一応これで初自作はやってのけた。これは、ジサトラ“見習い”から卒業する日も近づいたのでは? と調子に乗っていたが、実は組んだ直後にPCを起動させてみたら、電源が入らないというトラブルが発生。
つばさ先輩に見てもらったところ、マザーボードのケーブルの接続位置が一部間違っていたのが判明した。見習い卒業への道のりは、まだまだ遠いようだ……。