ゲームの快適性において、ストレージの性能はCPUやGPUと並んでとても重要なことは言うまでもないだろう。ストレージへの読み書きが速ければ、ゲームにおけるロード時間が減少し、それだけストレスを感じにくくなる。
現在の市場において、安価で大容量なHDDと高速なSSDという分け方が主流だが、SSDにもSerial ATA 6GbpsやNVMe、それにPCI Express 4.0(以下、PCIe 4.0)と接続方式がいくつかある。
さらに、AMDが用意したSSDをHDDのキャッシュとして利用し、HDDのアクセス速度を向上させる「StoreMI 2.0」(以下、StoreMI)テクノロジーを利用するといったこともできる。では、こうしたのストレージの差でゲームのロード時間はどのように変化するのだろうか。実際のゲームでそのあたりを確かめてみたい。
テスト環境 | |
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CPU | AMD「Ryzen 7 3700X」 (8コア/16スレッド、3.6GHz~4.4GHz) |
マザーボード | ASRock「X570 Taichi」(AMD X570) |
メインメモリー | DDR4-3200 8GB×2 |
ビデオカード | Sapphire「PULSE RX 5500 XT 8G GDDR6」(Radeon RX 5500 XT) |
SSD | Plextor「PX-512M9PeG」 (M.2、NVMe、512GB) Seagate「FireCuda 520」 (M.2、PCIe 4.0、1TB) Seagate 「FireCuda 510」 (M.2、NVMe、500GB) Seagate「BarraCuda 120 SSD」 (2.5インチ、Serial ATA 6Gbps、500GB) Seagate「BarraCuda」 (3.5インチ、Seriala ATA 6Gbps、2TB) |
電源ユニット | SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」 (1200W、80PLUS Gold) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」 |
まずは、今回のテスト環境から紹介しておこう。CPUにはAMD「Ryzen 7 3700X」を、マザーボードにはAMD X570チップセットを採用するASRock製「X570 Taichi」を用意した。この環境であれば、NVMeはもちろんのこと、PCIe 4.0やAMDが提唱するStoreMIも利用可能だ。
用意したストレージは、Serial ATA 6.0接続の3.5インチHDD「BarraCuda」(型番:ST2000DM008、容量2TB)、同じくSerial ATA 6bps接続の2.5インチSSD「BarraCuda 120 SSD」(型番:ZA500CM1A003、容量500GB)、NVMe接続のM.2 SSD「FireCuda 510」(型番:ZP500GM3A001、容量500GB)、PCIe 4.0接続のM.2 SSD「FireCuda 520」(型番:ZP1000GM3A002、容量1TB)といずれもSeagate製のもので揃えているが、機材調達の都合上、容量が揃っていない点はご容赦いただきたい。
なお、メインのシステムはPlextorの「PX-512M9PeG」内に作り、どのストレージもデータドライブとして利用している。StoreMIについては、今回はデータドライブとして用意した2TB HDDのBarraCudaに、FireCuda 520を追加することで構築した。つまり、FireCuda 520をHDDのキャッシュとして使用する、StoreMIのパフォーマンスが最も高く出る組み合わせにしたというわけだ。そのほかのテスト環境は、表のとおりになる。