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【AMDチップセットマザーボードレビュー第25回】

安価なAMD A520チップセットでTUFのコンセプトを受け継ぐASUS「TUF GAMING A520M-PLUS」(1/2)

文● 石川ひさよし 編集● AMD HEROES編集部

製品名:TUF GAMING A520M-PLUS
メーカー:ASUS
実売価格:1万2000円前後

安価なAMD A520チップセット搭載マザーボードの中でも、「TUF GAMING A520M-PLUS」は比較的高価格帯の製品だ。スタンダードシリーズではなくTUF GAMINGシリーズであることからも明らかだろう。スタンダードよりも1つ上を狙う製品だ。

「TUF GAMING A520M-PLUS」の主なスペック
対応ソケット Socket AM4
チップセット AMD A520
フォームファクター MicroATX
メモリースロット DDR4×4(最大128GB)
対応メモリークロック DDR4-4800(OC)~3333(OC)、DDR4-3200~2133
拡張スロット PCI Express 3.0 x16×1、PCI Express 3.0 x1×2
ストレージインターフェース SATA3(6Gbps)×4、M.2(PCIe3.0x4)×1
ネットワーク 1Gb LAN(Realtek L8200A)
サウンド 7.1ch HDオーディオ(Realtek ALC887)
リアインターフェース PS/2×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×4、USB 2.0 Type-A×2、HDMI×1、DVI-D×1、D-Sub 15ピン×1、オーディオ端子×3
M/B上インターフェース AURA LEDヘッダー×1、USB 3.2 Gen1ヘッダー×1、USB 2.0ヘッダー×2、S/PDIFヘッダー×1など

TUF GAMING A520M-PLUSを見ると、電源回路は8フェーズでヒートシンク付きのほか、メモリスロットは4つあり、拡張スロットもx16×1にx1×2。AMD A520チップセット搭載マザーボードの中でも、冷却性能や拡張性にコストをかけた内容になっている。

VRMヒートシンクを搭載

メモリスロットは4本で最大128GBをサポート

まず電源回路について。ヒートシンクは上位チップセットを搭載するTUF GAMINGと比べると小さめだが、TUFらしい外観のものを装着している。その下にあるのが8フェーズの電源回路。8フェーズあれば定格運用の点では問題なく、現行ハイエンドCPUまでカバーできる。これをコントロールするのが同社Digi+VRM。

電源回路は8フェーズ。レイアウトを見る限りCPU側は4フェーズ

コントローラは同社DiGi+VRM

MOSFETはVishay Intertechnologyの「SiRA14DP」および「SiRA12DP」の組み合わせ。Driver MOSFETのように1チップに統合するのではなく、古典的なハイサイドとローサイドという並びなのだろう。CPU側は1つのSiRA14DPに2つのSiRA12DPがぶら下がる格好、上辺の4フェーズはそれぞれSiRA14DPとSiRA12DPが1つずつ並んでいる。

基本的に安価なモデルでよく見る構成ではある。ただし、CPUサポートリストには16コアのRyzen 9 3950Xも記載があるように、基本的に定格であれば問題のない回路設計だ。

MOSFETはVishayの「SiRA14DP」および「SiRA12DP」

TUFチョークコイル、TUFコンデンサといった安定性や長寿命を特長とするコンポーネントを組み合わせている

また、TUFと言えばマザーボード上に温度センサーを追加し、熱管理を行なえるというところも特長。本製品でも、CPUソケット、PCI Express x16スロットおよびマザーボードの下辺にセンサーを置いている。

CPUクーラーやケースファン用のピンヘッダは合計3つなので、CPUクーラーとフロント/リアファンといったところだろう。ほか、過電流保護回路やESDガードなども搭載している。このように安価に抑えつつも、耐久性・安定感を重視するTUFのコンセプトを守り抜いている印象だ。

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