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CPUクーラーの取り換えは検討の余地あり
なお今回、DeskMini X300の標準クーラーとは別に、noctuaの「NH-L9a-AM4」も用意してみた。TDPは対応範囲内の65Wとはいえ、標準の小型CPUクーラーで8コア/16スレッドのRyzen 7 PRO 4750Gをしっかりと冷却できるのかが不安だったためだ。
「CINEBENCH R20」のマルチスレッドテストを行なった際のCPU温度を、「HWiNFO」で計測してみたところ、標準クーラーでは最高が90度ほど、NH-L9a-AM4では85度ほどになっていた。なお、テストはアイドル時のCPU温度が32度くらいになったところからスタートし、1回のテストが終了した時点までの温度だ。
すべてのコアの性能をフルで使用するため、CPU温度が高くなる「CINEBENCH R20」のマルチスレッドテストだが、クーラーの違いで5度ほどの差がついた。とはいえ、標準クーラーにおいても温度が上がりすぎてサーマルスロットリングが発生するようなことはなく、パフォーマンスが落ちている様子はない。
その他の各種ベンチマークやゲームのテストもそれぞれのクーラーで行なってみたが、今回のテストで両者のパフォーマンスに差が出るようなものはなかった。基本的には、最上位のRyzen 7 PRO 4750Gも標準クーラーで十分冷却できているとみてよさそうだ。
ただ、連続して高負荷をかけ続ける場合や室温の高い環境下で使用する場合などは、上記の5度の差が活きてくる場面はあるかもしれない。また、標準クーラーは高負荷時のファンの音が結構大きく、NH-L9a-AM4の方が静かだった。冷却で万全を期したい人や音が気になる人は、別売りのCPUクーラーを購入するといいだろう。ただし、小型のDeskMini X300で搭載できるCPUクーラーは限られてくるので、大きさは要チェックだ。
スペックの自由度の高さ、
コンパクトサイズで3画面出力は大きな魅力
軽量&コンパクトで、置き場所にも困らないDeskMini X300。Ryzen 4000シリーズと組み合わせて使うことで、負荷の軽いゲームなら十分遊べるパフォーマンスを発揮できることが確認できた。
今回は実売4万4000円前後のRyzen 7 PRO 4750Gを採用したが、それほど性能は求めずコストパフォーマンスを重視するなら、実売3万円前後の「Ryzen 5 PRO 4650G」(6コア/12スレッド、3.7~4.2Ghz)を使う手もある。ニーズに合わせてスペックを変えられるのもべアボーンキットであるDeskMini X300の強みだ。
PCの組み立てはハードルが高いと感じる人も、DeskMini X300は複雑な配線などがないので、それほど心配する必要はない。
昨今増えているテレワークの環境下で、ノートPCでは画面が足りないが、自宅にデスクトップPCを置くスペースがないといった人もいるのではないだろうか。省スペースにマルチディスプレー環境を構築できて、あわよくばゲームもプレイ可能なDeskMini X300は、そんな人にもオススメできる一品だ。
(提供:AMD)