1TBモデルでは書き込みや読み出しで
サーマルスロットリングが発動
PG4VNZの1TBモデルを使用してより詳細に発熱状況を調べたので、その結果も報告しておこう。まずは、500GBモデル同様に5分間の連続シーケンシャル書き込み(2048KB QD32T1)を行なったときの結果だが、ヒートシンク無しでテストした場合、コントローラーの備えるサーマルスロットリングが発動したと見られる挙動が発生した。
PG4VNZの1TBモデルは、約227GBを書き込んだ段階で温度が64度に達し、ここで書き込み速度が一旦3500MB/s前後に低下。そのまま3500MB/s前後の速度で書き込みを続け、総書き込み容量が約321GBに達した時点で、再度、書き込み速度が低下している。
一方でヒートシンク有りで同じテストを行なった場合だが、SLCキャッシュ切れと見られる総書き込み容量が約320GBに達するまで同じ速度で書き込みを行なっている。ヒートシンクありでは、ヒートシンク無しのときのように、途中で書き込み速度が一旦低下するという現象は発生していない。
10分間のシーケンシャル読み出し(2048KB Q8T2)を行なって読み出し時の速度と温度推移もみてみたが、このテストでも同じような挙動が見られている。ヒートシンクありでテストした場合は、常に一定の速度で読み出しが行なえているが、ヒートシンク無しの場合は、64度に達した段階で読み出し速度が一旦6000MB/s弱に低下し、その後、温度が69度に達すると、大幅に読み出し速度が低下している。
大幅な速度低下が発生した69度は、コントローラーに設定されているホストコントロールによるサーマルスロットリングの第1段階の温度を超えているのをみると、ホストコントロールによるサーマルスロットリングが発動したとみて間違いない。
これらの結果から推測できることは、PG4NVZシリーズは温度が64度に達した段階で、コントローラーの備えるサーマルスロットリングが発動し、性能を抑えることで温度の向上を防ぐ機能が備わっていることだ。ヒートシンクの有無によって、これだけの違いがでることを考えると、まず間違いないだろう。