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Radeon RX 6800 XT/6800で強いRadeonが久々に戻ってきた!【後編】(4/8)

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

「Red Dead Redemption 2」では最低fpsに注目

続いては重量級の「Red Dead Redemption 2」(RDR2)で試す。画質(精密度)は最大に設定。ゲーム内ベンチマーク機能を利用して計測した。

「Red Dead Redemption 2」1920×1080ドット時のフレームレート

「Red Dead Redemption 2」2560×1440ドット時のフレームレート

「Red Dead Redemption 2」3840×2160ドット時のフレームレート。RX 5700 XTはエラーで落ちたため、計測できなかった

平均fpsだけを見るとRTX 3080 FEよりもRX 6800 XTがフルHD~WQHDまでの領域で上回り、RTX 3070 FEに対してRX 6800は圧倒という構図はこれまでの検証でも観測できている。

だがここで注目して欲しいのは、最低fpsの出方だ。RDR2は最低fpsが落ち込みやすい傾向があった。SAM無効のRX 6000シリーズとRTX 30シリーズはテストを3回実施しても30fps台にとどまっていたのに対し、SAMを有効にしたRX 6000シリーズだと1回目から50~80fpsの値が出た。

つまりRDR2では、CPU→VRAMへのアクセスがボトルネックとなりやすく、SAMを使うことによってそれが大幅に緩和された、ということになる。ちなみに平均fpsに対するSAMの効果はフルHD~WQHDでは7~9%、4Kで3%となり、最低fpsよりは効きが鈍いことも分かる。

RX 6800 XTが苦戦した「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」

ラスタライゼーションを使ったゲームの最後に試すのは「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」(MHW:IB)だ。APIはDirectX 12、画質は“最高”をベースにHigh Resolution Texture Packを導入。集会エリアにおける一定コースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。

GeForce系のみDLSS使用時のフレームレートも出しているが、これは今後Radeonに「FidelityFX Super Resolution」が搭載された場合にどうなるか、を想起するために参考として掲載している。また、一部フルHDでDLSSを使用した際の数値を記載していないのは、効果がないまたはDLSSが選択できなかったため数値化していない。

「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」DirectX 12、1920×1080ドット時のフレームレート

「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」DirectX 12、2560×1440ドット時のフレームレート

「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」DirectX 12、3840×2160ドット時のフレームレート

このタイトルはGeForce寄りかRadeon寄りか断言するのは難しい。オリジナルのMHWはDLSSにいち早く対応ししたのでGeForce寄りと言えるが、拡張パック(ICEBORNE)ではAMDのFidelityFX CAS+Upscalingに対応しているので、Radeonにも寄せている。ちなみにFidelityFX CAS+Upscalingは描画負荷を下げてフレームレートを上げる技術だが、DLSSと違い画質設定が変わる(“高”設定が上限になる)ため使用していない。

やや前置きが長くなったが、MHW:IBではRX 6800 XTがかなりの苦戦を強いられている。どの解像度設定でもRTX 3080 FEよりやや下になっており、DLSSを効かせるとさらに差は開く。

今後リリースされるFidelityFX Super ResolutionがMHW:IBに対応するかは怪しいところだが、仮に対応したとしてもDLSSに相当するフレームレートまで伸びないと本タイトルにおける勝負はRTX 3080 FE勝利のままで終わるだろう。

しかし、RX 6800に関しては、ここでもRTX 3070 FEを大幅に上回っている。さすがにWQHD以上でDLSSを使われるとRTX 3070 FEの方が有利だが、フルHDならRX 6800の方がずっと高フレームレートが出せる。

MHW:IBにおけるSAMの効果は極めて限定的で、多くて3%、条件によっては変わらないこともある。実際はSAMで平均fpsが減っているデータもあるが、これはSAMで減るのではなく、手動計測による誤差範囲と考えるべきだろう。

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