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【AMDチップセットマザーボードレビュー第29回】

ゲームからOCまで。ASUS「ROG Crosshair VIII Dark Hero」は静音設計で長く使えるハイエンドマザー(1/2)

文● 石川ひさよし 編集● AMD HEROES編集部

製品名:ROG Crosshair VIII Dark Hero
メーカー:ASUS
実売価格:4万5500円前後
12月18日発売予定

ASUSからAMD X570チップセットを搭載するマザーボード「ROG Crosshair VIII Dark Hero」が登場した。昨年登場のモデルで「ROG Crosshair VIII Hero」があるためややこしいが、そのリニューアルモデルと思えばよい。もともとブラック感の強いモデルだったが、今回は「Dark」が付いたことで、よりブラック感を打ち出している印象だ。

「ROG Crosshair VIII Dark Hero」の主なスペック
対応ソケット Socket AM4
チップセット AMD X570
フォームファクター ATX
メモリースロット DDR4×4(最大128GB)
対応メモリークロック DDR4-4866+(OC)~3400(OC)、DDR4-3200~2133
拡張スロット PCI Express 4.0 x16×3(x16/-/x4またはx8/x8/x4)、PCI Express 4.0 x1×1
ストレージインターフェース Serial ATA 3(6Gbps)×8、M.2(PCIe 4.0 x4/Serial ATA)×2
ネットワーク 2.5Gb LAN(Realtek RTL8125-CG)、1GbE(Intel I211-AT)、Wi-Fi 6(Intel Wi-Fi 6 AX200)
サウンド 7.1ch HDオーディオ(ASUS SupremeFX7.1 S1220)
リアインターフェース USB 3.2 Gen2 Type-A×7、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×4、S/PDIF×1、オーディオ端子×5、BIOS FlashBack×1、Clear CMOS×1
M/B上インターフェース Aura RGBヘッダー×2、第2世代アドレサブルLEDヘッダー×2、USB 3.2 Gen2 Type-Cヘッダー×1、USB 3.2 Gen1 Type-Aヘッダー×1、USB 2.0ヘッダー×2など

ROG Crosshair VIII Dark HeroとDarkなしのHeroがデザイン上で異なるのは、チップセットヒートシンクだ。前Heroは、ほかのAMD X570チップセット搭載マザーボードと同様に、アクティブクーリング、つまりファンを搭載していた。しかしDark Heroではファンなしのパッシブクーリングになった。ファンの有無による良し悪しは難しいところだ。ただ、ASUSがなくて問題ないと判断したということは大丈夫なのだろう。もちろん発熱量の大きいAMD X570チップセットなので、ケースファンのエアフローは必須だろう。

チップセットヒートシンクがパッシブになり、この部分のノイズはゼロとなった

VRMヒートシンクは、ソリッドタイプのものを逆L型に配置し、ヒートパイプで繋ぐデザインだ。そこまで大型というわけではないが、MOSFETとともにチョーク側にも熱伝導パッドを用い、両方の熱を吸い上げる設計にしている。

ヒートシンクの外観は前モデルと同じ

電源回路はコネクタが8+4ピンで、そこから16フェーズを構成している。コントローラは同社製のDigi+VRM。フェーズダブラーは用いていないが、「Teamed Power Stage Design」と称した、1系統に2つのMOSFETを接続する形が用いられている。ダブラーを用いる場合と比べて遅延が少ないことがメリットとされる。

コネクタは8+4ピン。EPS12V側には金属カバー付きの「ProCool II」仕様

全16(14+2)フェーズ構成

PWMコントローラはDigi+VRM

MOSFET(Power Stage)はTexas Instruments製で90Aのものとされる。「X95410RR」と刻印があるが、この型番ではスペックを探し出すことができなかった。ただ、60A対応品だった前モデルよりも大幅に最大出力を引き上げている。ここまでの出力を使うことは極冷時のみと思われるが、定格運用でも変換時の高効率や低発熱といった副次的な効果が期待できるのではないだろうか。

MOSFETはTexas Instruments製「X95410RR」

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