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【AMDチップセットマザーボードレビュー第30回】

Razer×ASRockのコラボマザー!スペックも最新に進化したASRock「X570 Taichi Razer Edition」(1/2)

文● 石川ひさよし 編集● AMD HEROES編集部

製品名:X570 Taichi Razer Edition
メーカー:ASRock
実売価格:4万7000円前後

ゲーミングデバイスなどを製造するRazerと、PCパーツメーカーのASRockとがコラボレーションしたマザーボード「X570 Taichi Razer Edition」が登場した。Razerの領分と言えばLED。ASRock製マザーボードではLED制御にPolychrome SYNCを用いているが、本製品に限ってはRazerの「Chroma」を利用する。

PCにおけるLEDイルミネーションには古くから積極的に携わってきたRazerだけに、発光パターン等のバリエーションも豊富だ。X570 Taichi Razer Edition自体のデザインも合わせて、PC内部を個性的に彩りたい人に最適と言える。

Razer Chromaが利用でき、RazerのゲーミングデバイスとLEDの同期などが行なえる

「X570 Taichi Razer Edition」の主なスペック
対応ソケット Socket AM4
チップセット AMD X570
フォームファクター ATX
メモリースロット DDR4×4(最大128GB)
対応メモリークロック DDR4-4666+(OC)~3400(OC)、DDR4-3200~2133
拡張スロット PCI Express 4.0 x16×3(x16/-/x4またはx8/x8/x4)、PCI Express 4.0 x1×1
ストレージインターフェース SATA3(6Gbps)×8、M.2(PCIe4.0x4/SATA)×2、M.2(PCIe4.0x4)×1
ネットワーク 2.5Gb LAN(Killer Ethernet E3100)、Wi-Fi 6(Killer Wi-Fi 6 AX1650)
サウンド 7.1ch HDオーディオ(Realtek ALC1220)
リアインターフェース USB 3.2 Gen2 Type-A×1、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB3.2 Gen1 Type-A×4、USB 2.0×2、PS/2×1、HDMI×1、S/PDIF×1、オーディオ端子×5、BIOS FlashBack×1、CMOSクリア×1
M/B上インターフェース RGB LEDのヘッダー×2、アドレサブルLEDヘッダー×2、USB 3.2 Gen2 Type-Cヘッダー×1、USB 3.2 Gen1 Type-Aヘッダー×2、USB 2.0ヘッダー×2、Thunderbolt AICヘッダー×1など

X570 Taichi Razer Editionの名前から想像されるが、ベースはX570 Taichiであると思われる。拡張スロット部分からチップセット付近までを覆うヒートシンク「Unbeatable Heatsink Armor」の形状を見ると、たしかにTaichiの面影がある。とはいえ、VRMヒートシンクやそのカバーのデザインは異なるところも多い。

それに、拡張スロットに注目すると、X570 TaichiではPCI Express 4.0 x1が2基あったところ、X570 Taichi Razer Editionでは1基に減っている。このように、Taichiという製品名だがハードウェアは異なる製品で、Razerとのコラボに加えてRyzen 5000シリーズに合わせたリフレッシュモデルという側面もある。

異なるところをピックアップしていこう。まずは電源回路からだ。X570 Taichi Razer Editionの電源回路は16フェーズ。X570 Taichiは14フェーズだったため、回路も異なる設計であるようだ。

電源回路は16フェーズ

EPS12Vは2系統備える

DrMOSの使用と60A対応チョークといった基本的なスペックは同じであるようだが、コンポーネントはX570 Taichiと異なり、PWMコントローラはRenesas「RAA229004」を用いていた。これは16フェーズに増えたためだろう。フェーズダブラーはX570 TaichiもX570 Taichi Razer Editionも用いている。MOSFETはVishay「SiC654」。この下流にプレミアム60Aチョークとニチコン製コンデンサが実装されている。

PWMコントローラはRenesas「RAA229004」

MOSFETはVishay「SiC654」

基板裏面にはフェーズダブラーを実装

チョークは60A対応。コンデンサはニチコン製の耐久時間12K仕様

VRMヒートシンクはヒートパイプで結ばれた2ピース構造で、基本的にはX570 Taichiと同じと思われる。ただし表面の造形は若干大人しくなっただろうか。MOSFETだけでなくチョーク側からも熱伝導パッドを介して吸熱している。そして、VRMヒートシンクカバーはデザインが大きく変わったところと言える。造形についてはX570 Taichi Razer Editionのほうがやや大人しいように見えるが、RAZER EDITIONという刻印が光り、その横に設けられた穴の部分に光が漏れる。

ヒートシンクカバーにRAZER EDITIONの刻印があり、ここが発光する

LEDに触れたので、X570 Taichi Razer Editionの発光部分をまとめておこう。マザーボードの右端が一列発光するのはX570 Taichiと同様だ。そしてチップセットヒートシンク部分も光る。X570 Taichi Razer Editionではチップセットヒートシンクに相当する部分をぐるりと囲うように発光する。LED発光箇所ではX570 Taichi Razer Editionのほうが多いだろう。

マザーボードの端の部分やチップセットのエッジ部分が発光する

LEDピンヘッダーは、RGB LED用が2基、アドレサブルLED用が2基。これらもChromaで制御できるとのことだ。

RGB LEDおよびアドレサブルLED用ヘッダーを備える。その横はThunderbolt AICヘッダー

チップセットヒートシンクは、後述するがM.2ヒートシンクと一体型だ。その下にあるのは小径ファンとヒートシンク。フィンを重ねたヒートシンクを採用しており、ここはX570 Taichiと異なる。

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