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【注目Radeonピックアップ!第26回】

ハイエンド志向のユーザーに最適!4Kでも快適なASRock「RX 6900 XT Phantom Gaming」をレビュー(2/2)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

4K解像度でも快適なプレイを実現
高負荷・高解像度で真価を発揮

それでは、RX 6900 XT Phantom Gamingのテスト結果を順に見ていこう。今回は、比較対象に「GeForce RTX 3080」を用意した。それ以外のテスト環境は表の通り。

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリ DDR4-3200 16GB(8GB×2)
グラフィックスカード ASRock「Radeon RX 6900 XT Phantom Gaming D 16G OC」(Radeon RX 6900 XT)
GeForce RTX 3080 Founders Edition
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS GOLD認証)
OS Windows 10 Pro 64bit版

まずは「3DMark」(Version 2.16.7113)の結果だが、Fire Strikeにおいては、“無印”では解像度が低いため、CPUがボトルネックになりスコアが頭打ちとなっているが、それ以外を見てみると、RX 6900 XT Phantom GamingはRTX 3080に23~25%の差を付けた。一方、DirectX 12のテストであるTime Spyでは、両者の差は3~5%に縮まっている。これは、RTX 3080のAmpereアーキテクチャが、Time Spyのスコアで良好な結果を残す傾向があるためと捉えるのが妥当だろう。

続いて「BIOHAZARD RE:3」の結果に移ろう。ここでは、オプションからテクスチャフィルタリング品質を高(3GB)に指定し、ゲームをプレイ。1分間のフレームレートを「OCAT」(Version 1.6.1)で取得した。なお、OCATの仕様上、最小フレームレートの代わりに、データを並べた際の99%目にあたる99パーセンタイルフレームレートを利用している。

結果だが、RX 6900 XT Phantom GamingはRTX 3080に、平均フレームレートで2~4%の差を付けた。とくに、3840×2160ドットの99パーセンタイルフレームレートが100fpsにあとわずかまで迫っている点は立派の一言。4K解像度でもBIOHAZARD RE:3を快適にプレイできると言ってよいだろう。

さらに、「DEATH STRANDING」の結果を見てみよう。ここでは、オプションから最高プリセットに設定し、ゲームをプレイ。先のBIOHAZARD RE:3と同様に、OCATで1分間のフレームレートを取得した。その結果だが、1920×1080ドットはCPUが足かせとなり、フレームレートの頭打ちが近いようで、RX 6900 XT Phantom GamingとRTX 3080との差は平均フレームレートで3%ほどしかない。

だが、解像度が高くなるにつれて、その差は7~12%まで広がっている。RX 6900 XT Phantom Gamingはここでも、3840×2160ドットの99パーセンタイルフレームレートで100fps弱と良好なパフォーマンスを発揮しており、4K解像度でのプレイにまったく問題はない。

「Call of Duty: Warzone」では、描画負荷が最大となるように設定し、ゲームをプレイ。これまでと同様に、1分間のフレームレートをOCATで取得した。その結果だが、RX 6900 XT Phantom GamingはRTX 3080に12~13%ほどの差を付けた。特筆すべきは、RX 6900 XT Phantom Gamingの2560×1440ドットでの99パーセンタイルフレームレートが145fpsになっていること。解像度2560×1440ドットでも、リフレッシュレートが144Hzの液晶ディスプレーを十分活用できるだけのパフォーマンスを備えていると言っていい。

最後に、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果に移ろう。グラフィック品質は最高品質に指定してベンチマークを実行している。本作はGeForceシリーズへの最適化が進んでいることもあって、RX 6900 XT Phantom Gamingは苦しい戦いを強いられている。

それでも、3840×2160ドットではRTX 3080と肩を並べており、スクウェア・エニックスの指標ではスコア7000以上が最高評価ということを踏まえても、RX 6900 XT Phantom GamingでファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズが快適にプレイできることは間違いない。

価格は16万円台と非常に高価だが
最上位モデルらしい高品質かつ高性能は魅力的

以上のテスト結果から分かる通り、RX 6900 XT Phantom Gamingのゲームパフォーマンスは十分に高い。4K解像度で快適にゲームがプレイできる点や、GPUクーラーの静音性の高さはかなり魅力的だ。

RX 6900 XT Phantom Gamingの価格は17万6000円前後と、手を出しにくい価格であることは間違いない。しかし、しっかりと高いポテンシャルを備えたRadeonシリーズの最上位モデルが欲しいと考えるユーザーにとって、RX 6900 XT Phantom Gamingは価格に見合った高品質かつ高性能なモデルであると言ってよいだろう。


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