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【注目Radeonピックアップ!第27回】

強力な冷却性能を備えコスパ優秀なSAPPHIRE「NITRO+ RX 6800 XT OC SE」の実力を検証(3/3)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

多くの場面でRTX 3080を上回る
4K解像度でもゲームのプレイは快適

それでは、NITRO+ RX 6800 XT OC SEのパフォーマンスを、実際のゲームで確かめてみたい。今回は、比較対象に競合製品となるRTX 3080を用意。それ以外のテスト環境は表のとおりとなる。

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリ DDR4-3200 16GB(8GB×2)
グラフィックスカード SAPPHIRE「NITRO+ Radeon RX 6800 XT OC 16G GDDR6 SPECIAL EDITION」(Radeon RX 6800 XT)
GeForce RTX 3080 Founders Edition
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS GOLD認証)
OS Windows 10 Pro 64bit版

まず、「3DMark」(Version 2.16.7113)の結果からだが、Fire Strike“無印”はCPUがボトルネックとなり、スコアが頭打ちになってしまっている。そこでそれ以外を見ていくと、NITRO+ RX 6800 XT OC SEはFire Strike ExtremeとFire Strike UltraでRTX 3080に15~18%もの差を付けている点は立派。その一方で、DirectX 12のテストとなるTime Spyでは、RTX 3080が良好なスコアを発揮することもあり、両者のスコアは並んでいる。

では、実際のゲームではどうなのか、「BIOHAZARD RE:3」の結果に移ろう。ここでは、オプションからテクスチャフィルタリング品質:高(3GB)に設定したうえでゲームをプレイ。その間のフレームレートを、「OCAT」(Version 1.6.1)で取得した。なお、OCATの仕様上、最小フレームレートの代わりに、データを並べた際の99%目にあたる99パーセンタイルフレームレートを採用している。

その結果だが、NITRO+ RX 6800 XT OC SEは平均フレームレートで、若干RTX 3080に届いていない。しかし、99パーセンタイルフレームレートを見てみると、2560×1440ドットでNITRO+ RX 6800 XT OC SEが優位に立つなど、両者はいい勝負を演じている。

続いて「DEATH STRANDING」では、オプションから最高プリセットに指定したうえでゲームをプレイ。その間のフレームレートを、BIOHAZARD RE:3と同様にOCATで取得している。その結果だが、NITRO+ RX 6800 XT OC SEは、すべての解像度でRTX 3080に対して平均フレームレートで上回った。99パーセンタイルフレームレートを見ても、両者の差は2~6%ほどあり、特に3840×2160ドットでは、90fps以上とNITRO+ RX 6800 XT OC SEの結果は優秀だ。

「Call of Duty: Warzone」では、描画負荷が最大となるように設定し、ゲームをプレイ。その間のフレームレートをOCATで測定した。その結果だが、ここでもNITRO+ RX 6800 XT OC SEは、平均フレームレートでRTX 3080に2~8%の差を付けた。99パーセンタイルフレームレートは、3840×2160ドットこそRTX 3080の後塵を拝しているが、それ以外の解像度ではNITRO+ RX 6800 XT OC SEのほうが優位に立っており、ゲームの快適度はNITRO+ RX 6800 XT OC SEに軍配が挙がる。

最後に「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果を見てみよう。ここでは、最高品質に指定してベンチマークを実行したが、GeForceシリーズへの最適化が進んでいることもあり、RTX 3080が優勢だ。だが、NITRO+ RX 6800 XT OC SEも3840×2160ドットでスクウェア・エニックスの指標で最高評価となる7000を大きく上回る13000台のスコアを発揮しており、快適にプレイできるのは誰の目にも明らかだ。

市場想定価格は11万3080円前後
GPUクーラーの豪華さを考慮すると十分お買い得

以上のテスト結果から明らかなように、NITRO+ RX 6800 XT OC SEのパフォーマンスは、RTX 3080と同等かそれ以上だ。4K解像度でもゲームを快適にプレイできるポテンシャルを備えている点は評価できよう。

NITRO+ RX 6800 XT OC SEの市場想定価格は、税込みでも11万3080円前後と、RX 6800 XT搭載モデルとしてもそれほど高いわけではなく、10万円前後で販売されているRTX 3080搭載モデルと比べると若干高めではあるものの、GPUクーラーの豪華さなどを加味すると、十分お買い得感は高い。RX 6800 XT搭載カードの購入を考えているのであれば、このNITRO+ RX 6800 XT OC SEは一考の価値ありだ。


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