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2020年8月8日、PROテクノロジーを搭載した「Ryzen PRO 4000シリーズ・デスクトップ・プロセッサー」(以下、Ryzen PRO 4000Gシリーズ)に属する「Ryzen 7 PRO 4750G」と「Ryzen 5 PRO 4650G」、「Ryzen 3 PRO 4350G」の国内販売が開始された。
Ryzen PRO 4000Gシリーズは、アーキテクチャーがZen 2でGPU部にVegaを採用した開発コード“Renoir”で知られるAPU。本来はOEM向けであり、単品販売されることがない製品だったが、日本を含め一部の国では単品販売が実施された。
型番にPROが記されたAPUは、ビジネス向けに設計された最新のセキュリティー機能を備えている。「AMD PRO テクノロジー」と呼ばれるセキュリティ・コアプロセッサーを内蔵し、PCの起動からシャットダウンまでを保護、AES 128ビット暗号化エンジンにより、システムメモリー全体を暗号化し、情報流出のリスクを軽減する。たとえば、PCがスリープもしくはスタンバイ状態の際、暗号化鍵の情報をシステムメモリーから抽出する“コールドブート”攻撃などの脅威も低減する。
そのほか、Ryzen PRO 4000Gシリーズは、「AMD PRO テクノロジー」に含まれるfTPM(Firmware TPM)をBIOSから有効にし、OSがWindows 10 Proエディションより上位であれば、ドライブ暗号化機能である「BitLocker」が利用できる。(fTPMは、PROなしのRyzenでも有効にできることもあるようだが、推奨を謳っている訳ではないようだ)
このような機能もありRyzen PRO 4000Gシリーズは、小型のPCケースに搭載し、省スペースのオフィスで使うビジネス向けのPC用としても活躍する。その一方で、やはりAMDのAPUに求められるのは、優れた内蔵GPUによるゲーム用途だ。
以前も一度ご紹介したが、今回もAPUを搭載して運用するのに小型で省スペースで使えるとして人気の高いASRock「DeskMini」シリーズの最新モデル「DeskMini X300」を使用して環境を構築。筆者が個人的に揃えたオススメパーツで構成し、その環境で昨年2020年や最近話題となった人気PCゲームが、どれぐらいの設定でプレイできるのか探ってみた。
検証環境は、APUが最上位の「Ryzen 7 PRO 4750G」。「Ryzen 7 PRO 4750G」の対応メモリーは最大3200MHzのDDR4で2チャンネル、モジュールは一般的なサイズのDIMMではなく、SODIMMであるためCrucialの「CT8G4SFS832A」を採用した。
ストレージは、残念ながらX570やB550チップセットのようにPCI Express x4(Gen 4)には対応しないため、SLCキャッシュを持ち、Gen 3の中ではそこそこ高速で、MTTF(平均故障間隔)は180万時間と耐久性の高いCrucial P5シリーズの容量1TB「CT1000P5SSD8」を採用。
そして、CPUクーラーはDeskMini利用において実績のあるNoctuaの「NH-L9a-AM4」のブラックモデル「NH-L9a-AM4 chromax.black」を導入した。
検証環境 | |
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CPU | AMD「Ryzen 7 PRO 4750G」 (8コア/16スレッド、3.6~4.4GHz) |
内蔵グラフィックス | Radeon Graphics 8(CPU内蔵) |
ベースキット | ASRock「DeskMini X300」 (AMD X300チップセット) |
CPUクーラー | Noctua「NH-L9a-AM4 chromax.black」 |
メモリー | Crucial「CT8G4SFS832A」 (8GB×2、DDR4-3200) |
ストレージ | Crucial「P5(CT1000P5SSD8)」 (1TB、NVMe M.2 SSD) |
OS | Microsoft「Windows 10 Home 64ビット版」 |