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【注目Radeonピックアップ!第28回】

4Kゲーミングもこなすコスパ良好なMSI「Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」の実力を検証(2/2)

文● 宮崎真一 編集● AMD HEROES編集部

RTX 3080の平均フレームレートを16%上回る場面も
4K解像度でも快適なプレイを実現

それでは、RX 6800 XT GAMING X TRIOのパフォーマンスをテストにより明らかにしていこう。今回、比較対象には競合製品となる「GeForce RTX 3080」(以下、RTX 3080)を用意。RX 6800 XT GAMING X TRIOが、RTX 3080に対して優位に立てるかどうか確認しようというわけだ。そのほかのテスト環境は表のとおり。

テスト環境
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」
(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリ DDR4-3200 16GB(8GB×2)
グラフィックスカード MSI「Radeon RX 6800 XT GAMING X TRIO 16G」(Radeon RX 6800 XT)
NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」
(1200W、80PLUS GOLD認証)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」

まずは「3DMark」(Version 2.17.7137)の結果からだが、Fire Strike“無印”では、CPUがボトルネックとなり両者であまり差が付いていない。しかし、Fire Strike Extreme以上のテスト解像度では、RX 6800 XT GAMING X TRIOがRTX 3080に16~19%もの差を付けている点は立派。DirectX 12のテストとなるTime Spyでは、RTX 3080が意地を見せて差を詰めるものの、それでもRX 6800 XT GAMING X TRIOが優位に立っているのは誰の目にも明らかだろう。

では、実際のゲームではどうなのか、「BIOHAZARD RE:3」の結果に移ろう。ここでは、オプションからテクスチャフィルタリング品質を「高(3GB)」に指定したうえでゲームをプレイ。1分間のフレームレートを「OCAT」(Version 1.6.1)で取得した。なお、OCATの仕様上、最小フレームレートの代わりにデータを並べた際に99%目となる99パーセンタイルフレームレートを採用している。

その結果だが、平均フレームレートでは、RX 6800 XT GAMING X TRIOは1920×1080ドットでRTX 3080に7%ほどの差を付けた。99パーセンタイルフレームレートでは両者の差は11%にまで開いており、安定性においても優位に立っている。

さらに「DEATH STRANDING」でも、RX 6800 XT GAMING X TRIOの結果は良好だ。ここでは、オプションから最高プリセットに指定してゲームをプレイし、その間のフレームレートを先ほどと同様にOCATで取得した。

その結果だが、平均フレームレートでRX 6800 XT GAMING X TRIOは、RTX 3080に6~11%の溝を開けるばかりか、99パーセンタイルフレームレートでは両者の差は最大で18%にまで広がっている。どちらがより快適にゲームをプレイできるかは言うまでもないだろう。

「Call of Duty: Warzone」でも、RX 6800 XT GAMING X TRIOの快進撃は止まらない。ここでは、オプションから描画負荷が最大になるように設定し、ゲームをプレイ。その間のフレームレートを、これまでと同じくOCATで取得している。

その結果だが、平均フレームレートでは、RX 6800 XT GAMING X TRIOはRTX 3080に安定して12~16%の差を付けている。99パーセンタイルフレームレートでは、3840×2160ドットではわずかに下回っているものの、それ以外の解像度では17~19%の溝を開けた。

特に、2560×1440ドットの99パーセンタイルフレームレートでは、RTX 3080が120fpsに届くのがやっとなのに対して、RX 6800 XT GAMING X TRIOは144fpsほど。高リフレッシュレートの液晶ディスプレーと組み合わせてより有利に立ち回れるのは、RX 6800 XT GAMING X TRIOのほうだ。

最後に「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果も確認しておこう。ここでは「最高品質」に指定してベンチマークを実行しているが、同ベンチマークはGeForceシリーズへの最適化が進んでいるため、RX 6800 XT GAMING X TRIOはRTX 3080に4~5%ほど届いていない。

しかし、スクウェア・エニックスの指標では、スコア7000以上が最高評価とされており、それに基づくとRX 6800 XT GAMING X TRIOは、3840×2160ドットでもそれを大きく上回るパフォーマンスを発揮している。RX 6800 XT GAMING X TRIOなら、4Kの高解像度でもファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズを快適にプレイできると言ってよいだろう。

価格は実売で10万円前後
高価だが費用対効果は申し分ない

以上のテスト結果から分かるとおり、RX 6800 XT GAMING X TRIOのパフォーマンスはかなり高い。RTX 3080を上回る場面が多いという点が、心に刺さるゲーマーも多いのではないだろうか。

RX 6800 XT GAMING X TRIOの価格は、実売で税別10万円前後と決して安価ではないものの、価格に見合った十分な性能と品質を備えたモデルに仕上がっていると言っていい。最新のPCゲームを安定して快適にプレイしたいと考えるのであれば、このRX 6800 XT GAMING X TRIOはオススメの1枚であることは間違いない。


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