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Ryzen 5000GシリーズはRocket Lakeを大きく引き離す性能 AMD CPUロードマップ(3/3)

大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

WarholのコアはZen 4ではなくZen 3
Zen 4コアはその次のRaphaelで採用か?

最後に与太話を1つ。現在のRyzen 5000シリーズことVermeerの後継がWarholになるという話は連載600回で触れた通りで、筆者はZen 4コアになるのではと予想したが、引き続きZen 3コアのまま行く(*1)ようだ。理由は3つある。

(*1) Zen 3+とも言われているが、Zen→Zen+のようにプロセスを変更するかどうかは不明。後述の理由で6nmになるかもしれない。

WarholがZen 3コアのままである3つの理由
TSMCの5nmの逼迫 これはもう言うまでもない。ついでに言えば後工程に関しても結構逼迫しているらしいが。
DDR5を使わないのであればZen 4である必要性がない Zen 4はDDR5を前提とした構成になっているようで、DDR4のままだと十分に性能が出ないらしい。であれば、製造コストが更にあがる5nmではなく、7nmのZen 3のままでも十分と判断された模様だ。
競合製品に対して十分競争力がある 絶対性能という意味ではRocket Lakeがほぼ肩を並べるところに来たが、消費電力の過大さは隠しようもなく、その意味では競争力はそれほど高くない。真に戦うべきは10nm Enhanced SuperFinを搭載するAlder Lake以降の製品であり、現時点でZen 4を急いで投入する必要もない。

もともとAMDは2022年末までの間にZen 4を投入するとしており、別に2021年度にZen 4を投入する必要性はない。それもあって、次のWarholはVermeer Refresh的なものになりそうだ。Zen 4コアはその次のRaphaelで採用されることになるようだ。

AMDは2022年末までの間にZen 4を投入する予定だ

ちなみにCezanneの後継はRembrandtとなるが、こちらはZen 3+NAVI 2という構成になるとみられる。製造プロセスは6nmと言われるが、連載553回で説明したようにTSMCのN6はTSMCのN7と互換性があるそうで、比較的移行は容易らしい。

ただRembrandtでいきなりSoCまるごと移行というのはそれなりにチャレンジになるので、その前にCPUダイだけN6に移行させるというのはわりと堅実な手法であり、Zen 3+がN6で製造ではないかとみられる根拠になっている。

なお、今年もCOMPUTEXはオンライン開催になってしまったので、このタイミングでAMDがどの程度情報を出すかは不明である。もう少しタイミングがずれる可能性はありそうだ。

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