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WQHDゲーミング向けGPU「Radeon RX 6700 XT」の実力を試す【後編】(4/5)

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

GeForceが強かった「OUTRIDERS」

直近の話題作「OUTRIDERS」もテストしてみよう。起動時にGeForceのロゴが出てくるタイトルであるため、GeForce有利であることは想像が付くが、果たしてどの程度動くのだろうか。

画質は全て“ウルトラ”をベースに、モーションブラーはオフにした。マップ“古代遺跡”のキャンプから一定のコースで移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で計測した。RTX 3070 FEに関してはDLSS“パフォーマンス”も追加したデータも記載する。

「OUTRIDERS」1920×1080ドット時のフレームレート

「OUTRIDERS」2560×1440ドット時のフレームレート

「OUTRIDERS」3840×2160ドット時のフレームレート

トップはRX 6800、2番手にRTX 3070 FEというのは他のテストと同じだが、OUTRIDERSではRX 6800とRTX 3070 FEの差がかなり小さい(6〜9%程度の差)。そして3番手RX 6700 XTはでは、RTX 3070 FEの方がRX 6700 XTよりもフルHDで27%、WQHDでも41%高い平均fpsを出している。

今回は割愛したがDLSSを加えると、RTX 3070 FEがRX 6700 XTの2〜3倍のフレームレートを出す。最適化が進んだタイトルだから仕方ないとはいえ、画質を犠牲にせずGPU負荷やVRAM消費量を劇的に減らすことのできる技術がRadeonには必要だ。FidelityFX CASではスケーリングを下げると画質が犠牲になるため、開発中のFidelityFX Super Resolutionの登場が待たれる。

「Call of Duty: Black Ops Cold War」はDXRなしなら差は少なめ

DXRを使ったパフォーマンスは先ほどDiRT 5で試したが、今度は「Call of Duty: Black Ops Cold War」で試してみよう。画質は最高設定とするが、スクリーンスペースリフレクション(SSR)は“低”、モーションブラーはオフに設定。シングルプレイヤー用ステージ「フラクチャー・ジョー」をプレイした時のフレームレートを「CapFrameX」で測定する。まずはDXRなしのパフォーマンスから確認する。

「Call of Duty: Black Ops Cold War」1920×1080ドット時のフレームレート

「Call of Duty: Black Ops Cold War」2560×1440ドット時のフレームレート

「Call of Duty: Black Ops Cold War」3840×2160ドット時のフレームレート

DXRを使わない設定では、RX 6700 XTとRTX 3070 FEの差はそう大きくない。平均fpsはフルHD〜WQHDで10%前後だ。VRAMをあればあるだけ使う系のゲームであるため、RX 6000シリーズでプレイするとフルHDでもVRAM消費量は10GBを超える(ように見える)が、この段階ではRTX 3070 FEでも普通に動作している。

さらに前述の設定に加えて、レイトレーシング系の設定を全て“ウルトラ”に設定した時のパフォーマンスも見てみよう。RTX 3070 FEに関してはDLSS“パフォーマンス”も追加したデータも記載する。

「Call of Duty: Black Ops Cold War」DXR有効、1920×1080ドット時のフレームレート。RX 5700 XTはDXR非対応のため除外した(以下同様)

「Call of Duty: Black Ops Cold War」DXR有効、2560×1440ドット時のフレームレート

「Call of Duty: Black Ops Cold War」DXR有効、3840×2160ドット時のフレームレート

DXRが絡むとRDNA 2世代のRay Acceleratorの弱さが顕わになる。RX 6700 XTはフルHDであっても快適に遊べるパフォーマンスに到達しない(画質を下げるしかない)。ただRTX 3070 FEの場合、最高画質設定+DXRウルトラ設定で4Kに挑むとVRAMが極端に不足するのか、完全に紙芝居状態となる。VRAM搭載量が多いメリットが思わぬところで発揮されたが、今回最速だったRX 6800でも4Kプレイは厳しい。極端に無茶をさせるとこうなる、程度で考えていただきたい。

ちなみに、RTX 3070 FEならDLSS“パフォーマンス”を追加することで、劇的にパフォーマンスが改善し、4Kでも平均57.9fpsでプレイが可能になる。繰り返しになるが、こうした負荷を下げる技術をゲーム開発者に使ってもらうよう働きかけることが、これからのGPUメーカーに求められる事という感じがする。

「Watch Dogs: Legion」はDXRなしなら差は10%程度

最後に「Watch Dogs: Legion」で検証する。APIはDirectX 12とし、画質“最大”をベースに、精密度100%を追加した。内蔵ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。

「Watch Dogs: Legion」1920×1080ドット時のフレームレート

「Watch Dogs: Legion」2560×1440ドット時のフレームレート

「Watch Dogs: Legion」3840×2160ドット時のフレームレート

Watch Dogs: LegionはRTX 30シリーズのResizable BAR対応が劇的に効果を発揮するタイトルであるため、RTX 3070 FEの平均/最低fpsはかなり高い。ただRX 6700 XTもその10%程度下に迫っている。フルHD〜WQHDなら十分プレイアブルな性能が出ているといってよいだろう。

こちらもDXRありのパターンで試してみる。レイトレーシングは全て“最大”設定を追加した。RTX 3070 FEについてはDLSS“高性能”も追加したデータも記載する。

「Watch Dogs: Legion」DXR&DLSSあり、1920×1080ドット時のフレームレート。RX 5700 XTはDXR非対応のため除外した(以下同様)

「Watch Dogs: Legion」DXR&DLSSあり、2560×1440ドット時のフレームレート

「Watch Dogs: Legion」DXR&DLSSあり、3840×2160ドット時のフレームレート

DXR有効時のパフォーマンスはCall of Duty: Black Ops Cold Warと同様にかなり厳しい。RDNA 2世代のDXRはヘビーな設定ではなく、DiRT 5のように軽めのものに絞って運用すべきだろう。

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