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8月Ryzen 5000G発売&モバイル向けRadeon RX 6000M発表! AMDがCOMPUTEX 2021で発表した注目ニュースはこれだ!(2/4)

加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラ ハッチ/ASCII

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

モバイル向けRadeon RX 6000Mシリーズ投入

Ryzen 5000Gシリーズに続く大きなニュースは、モバイル向け「Radeon RX 6000M」シリーズの発表だ。AMD曰くゲーミングノートの出荷数は2019年→2020年で27%上昇しており、ここにAMDがテコ入れするのはごく自然な流れといえる。今回発表されたGPUは上から「Radeon RX 6800M」「Radeon RX 6700M」「Radeon RX 6600M」の3モデルで、デスクトップ向けのRadeon RX 6000シリーズと同じRDNA2世代のGPUとなる。

2019年→2020年でゲーミングノートの出荷数は27%上昇している

ゲーミングノート向けに新GPU「Radeon RX 6000M」シリーズが発表された

「Radeon RX 6800M」のイメージ

最高の性能を求めるゲーマー向けの「Radeon RX 6800M」。VRAMはデスクトップ向けよりやや少ない12GB(GDDR6)だが、ゲームクロックは2.3GHz動作(TGP 145W設定時)とかなりの高クロック動作になる

高画質かつWQHDゲーミングで平均100fpsを狙える「Radeon RX 6700M」。こちらはGDDR6で10GBのVRAMを搭載する。ゲームクロックはRadeon RX 6800Mと同じ2.3GHz設定だが、こちらはTGP 135W設定時の値となる

高画質フルHDゲーミング向けには「Radeon RX 6600M」を投入する。VRAMはGDDR6で8GBを搭載する。ゲームクロックは上位GPUよりやや控えめだが、それでも2.13GHzと高め。ただしTGPは100Wが想定されている

モバイル向けRadeon RX 6000Mシリーズの主要なスペック

これら3GPUはデスクトップ向けRadeon RX 6000シリーズの強みをほぼそのまま継承している点だ。GPU版L3キャッシュといえる“Infinity Cache”の採用による強烈なパフォーマンスブースト、“Ray Accelerator”搭載によるDXR(DirectX Raytracing)対応、7nmプロセス採用による高クロック動作が主要な機能面のアドバンテージとして挙げられる(Smart Access MemoryことResizable BAR対応はもう独自性は消失したので割愛する)。ただし、VRAM搭載量については若干減らされており、最上位のRadeon RX 6800Mで12GBとなっている。

さらに、モバイル向けGPUゆえに「AMD SmartShift」にも対応している。CPUとGPUの電力消費を適切に融通し合うことで、より電力を必要とするデバイスに電力を割り振るというものだ。この点はライバルNVIDIAもAIを利用した同様の機能を実装してきているが、AMDはプラットフォーム全体のアーキテクチャーを握っているため、バッテリー駆動時でもより高いフレームレートでゲームが遊べるとアピール。実際の製品でどのような完成度になるか非常に楽しみだ。

Smart Access MemoryとSmartShiftの併用により、ゲームによっては10%程度性能を伸ばせると主張している

今回はこれ以上のスペックは明らかにされなかったので、GPUごとに性能(の予想グラフ)を見てみよう。まずはRadeon RX 6800Mだが、AMDはRadeon RX 6800M搭載ノートではWQHD+最高画質設定において人気ゲームを120fps以上でプレイ可能とアピール。さらにGeForce RTX 2070搭載ノートと比較すると1.4倍〜1.7倍のパフォーマンスが期待できると謳っている。

Radeon RX 6800MはWQHD+最高画質設定で高fpsプレイをしたい人向けのGPU。「Battlefield V」や「BIOHAZARD Village」といったゲームを最高画質で動かした時のフレームレート(恐らく平均)を示したグラフ。描画の軽い「Rainbow Six Siege」なら300fps以上出せる

これは恐らくRTX 20シリーズ搭載ノートを持っている人の買い換えを意識したグラフ。GeForce RTX 2070搭載ノートに比べ、Radeon RX 6800M搭載ノート(ASUSのROG STRIX)では、1.4倍〜1.7倍のフレームレートが期待できるという

いわゆる“AAAタイトル”のゲームでGeForce RTX 3070や3080と対決させても、Radeon RX 6800Mは同等〜それ以上の性能を出せるとしている

Radeon関係で一番興味深いのはこのデータ。RTX 3080とRX 6800Mの性能比較だが、これは「バッテリー駆動時」のもの。CPUはどちらもRyzen 9 5900HX搭載機だが、Radeon RX 6800M搭載機の方がSmartShiftのおかげでより効率良く電力を使えるためだと思われる

Radeon RX 6700Mに関する具体的なデータは出なかったが、6600Mに関してはフルHD+最高画質設定で十分高いフレームレートで遊べると主張。超重量級である「Assassin’s Creed Valhara」では62fps止まりだが、「Overwatch」や「Rainbow Six Siege」なら200fpsオーバーで遊べるとのこと

Radeon RX 6600MはGeForce RTX 3060対抗を強く意識している。「Call of Duty: Black Ops Cold War」ではGeForce RTX 3060に負ける(DXRパフォーマンスのせいだろうか?)が、その他のゲームではフルHD&最高画質でライバルに勝てるとしている

肝心の出荷時期だが、Radeon RX 6800MとRadeon RX 6600Mに関しては製品出荷が開始、Radeon RX 6700Mはやや遅れるとのことだ

モバイル向けRadeon RX 6600Mが登場したのだからデスクトップ向けの「Radeon RX 6600 XT」を期待してしまうが、残念ながらCOMPUTEXでの発表は見送られたようだ。

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