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ゲームでHPを99999に改造してプログラミングの楽しさを学んじゃおう! 「ハックフォープレイ」寺本大輝先生(3/3)

相川いずみ/編集● 村野晃一(ASCII編集部)

※この記事はASCII.jpからの転載です。一部加筆修正して掲出しています。(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

思ったとおりにいかないのが
プログラミングの楽しくもしんどい部分

授業の最後には、メンバーからの質問について寺本氏が答える時間も設けられた。

「プログミングしていて大変なことは?」という質問に対して、寺本氏は「自分の書いたコードが思った通りに動かないとき」と回答。

「『ハックフォープレイ』ではモンスターの体力を書き換えたら、すぐにゲームに反映されて楽しいという感覚が得られたけれど、実際のプログラミングはもっと難しい。最初につくったプログラムはうまく動かないことがほとんどなので、書いたプログラムを読み直したりお手本を見たりして違いを見つけて、少しずつ直していく」と、寺本氏。「現在も、修正だけで1日つぶれることもよくある。地道に調べて、原因を特定していく。こうした工程は、楽しくもあり、プログミングのいちばん苦労するところ」だという。

また、「どうやってプログミングを学んだか」という質問に対しては、「きっかけは授業だったけれど、その後は先輩に聞いたり、本を読んだりした」という自身の経験を話したうえで、「最初は、詳しい人に聞きながら進めていき、ネットで知りたいことを調べながらやっていくとよい」とアドバイスをした。

さらに、「最近はコードを書かない『ノーコード』というプログラミング手法もある」として、プログミングをしなくてもウェブサイトが作成できる「STUDIO」などのサービスを紹介した。「こういったツールを知っておけば、アイデアを思い付いたときに、パッと1日で作って公開することもできる。ぜひ、色々なツールを調べて使ってみて」と、メンバーに呼びかけた。

ノーコードで簡単に本格的なウェブサイトが作成できる「STUDIO」。

プログラマーになるには「パソコンが好き」であってほしい

寺本氏は、プログラマーになるために必要な資質として、「パソコンが好きなこと」と「チームで働くのが好きなこと」の2つを挙げた。「あくまで個人的な意見」としながら、「プログラマーは、パソコンに向かう時間が長く、根気がいる。RPGのレベル上げを辛いと思うなら、そのゲームが自分に向いていないと感じるように、パソコンに向かうのを我慢してやるのであれば、プログラマーは向いていないと思う」と話した。そのうえで、「わからないことを、わかるまで調べる、うまくいくまで試し続けることを楽しめる人はプログミングが苦にならないと思う」とした。

さらに、2つ目に挙げた資質は、「プログラマーはチームでものを作るため、他者とのコミュニケーションは避けて通れない」と説明した。

また、「会社は一度入っても転職することもできる。社会に出た瞬間、自分がその仕事に向いていないと思ってもそこで終わりではない。働いてみて、初めてわかることがすごくたくさんある」と、メンバーに伝えた。

今回も授業の終了後に各メンバーから様々な意見や感想が寄せられた。その一部をご紹介しよう。

「『自分で作って自分で遊ぶ=最強』はとても印象に残りました。ゲームは既に作られているものをずっと遊んでいたので、自分好みの好きなゲームが作れるのは絶対に面白いなと思いました。『ハックフォープレイ』は元々動作が軽いサイトでしたが、いただいたパソコンで遊んでみたらとても動きが軽くてとても楽しかったです。授業後にプレイしてみたところ、面白いゲームが沢山ありました。また個人的にやってみたいと思います。 プログラミングは以前から興味がありましたが知識がまったくない状態だったので、今回の授業をきっかけに、情報を沢山調べて頑張ってみたいなと思いました。楽しかったです」

「『ハックフォープレイ』を遊んだのは初めてだったが、プログラミングをしたことがない人でも分かるように日本語になっていたり、コードを書かなくてよかったりと手を出しやすく、遊びながらプログラミングについて学べる画期的なゲームだと思った」

「騙されたりしないためにも、ソフトウェアの知識をある程度身につけておくという考え方が面白いなと思った」

開校式で行った「メディアリテラシー」の講話と同様、学校の授業ではなかなか習わないジャンルの話を聞くことで、各々のメンバーが新しい知識を蓄え、自らの夢やこれからの学びに役立てていくことを期待したい。

次回はイラストレーター先生による特別授業をレポート

今後の授業予定
テーマ 講師
第1回 授業 プログラミング 寺本大輝 先生
(プログラマー / ハックフォープレイ株式会社 CEO)
第2回 授業 クリエイティブ 乃樹坂くしお 先生
(イラストレーター / 京都芸術大学講師)
第3回 授業 ビジネス 野間 恒毅 先生
(エバーブルーテクノロジーズ株式会社 CEO)

次回の「AMDキッズ・ティーンズ学園プロジェクト」では、引き続き特別授業の様子をお伝えする。

第2回では、大学までプロ野球選手を志し、社会人になってからイラストレーターの勉強を始めたというイラストレーターの乃樹坂くしお先生にお話をいただく。お楽しみに!


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