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【注目Radeonピックアップ!第35回】

コアゲーマーオススメなASRockの最上位OCグラフィックスカード「RX 6900 XT OC Formula」を検証 (1/2)

 ASRockのハイエンド向けモデルとしてはTaichiシリーズが著名だが、さらにその上にOC Formulaシリーズが存在する。このOC Formulaは、世界的に有名なオーバークロッカーであるNick Shih氏の監修を受けたシリーズで、オーバークロッカーが切望する仕様をふんだんに搭載した製品となっている。

 OC Formulaシリーズは、かつてはIntel Z170チップセット搭載マザーボードで用意され、最新世代のマザーボードで復活。そして、今度は「Radeon RX 6900 XT」(以下、RX 6900 XT)を採用したグラフィックスカードの「AMD Radeon RX 6900 XT OC Formula 16GB」(RX 6900 XT OC Formula)へと展開を果たしたというわけだ。

 では、RX 6900 XT OC Formulaは一体どのようなカードなのか。その仕様を紹介するとともに、テストによりゲームパフォーマンスを検証してみたい。

ブーストクロックは2475MHzと高め
P BIOSとQ BIOSの2つのvBIOSを搭載

 まずは、RX 6900 XT OC Formulaの動作クロック設定から説明していこう。RX 6900 XT OC Formulaのベースクロックは2125MHz、ゲームクロックは2295MHz、ブーストクロックは2475MHz。

 RX 6900 XTのリファレンススペックではベースクロックは公開されていないものの、ゲームクロックはリファレンス比で280MHz、ブーストクロックは225MHz、それぞれ引き上げられた格好だ。なお、メモリークロックは16Gbpsで、こちらはリファレンスから変わりはない。

Radeon Softwareからスペックを確認したところ
GPU-Z(Version 2.40.0)の実行結果

 さらに、RX 6900 XT OC FormulaではP BIOSとQ BIOSの2つのvBIOSが搭載されており、それぞれ動作クロック設定が異なっている。工場出荷時設定はP BIOSで、その動作クロック設定は前述のとおり。

 一方のQ BIOSでは、ベースクロックこそ2125MHzとP BIOSから変わりはないものの、ゲームクロックは2165MHzと130MHz低く、ブーストクロックも2365MHzと110MHz下げられている。つまり、Q BIOSは動作クロックを抑えた低消費電力モードと言ってよさそうだ。なお、メモリークロックは16Gbpsで、P BIOSと同じだ。

vBIOSはカード側面の中央からブラケット寄りに実装されているディップスイッチで切り替え可能。ブラケット側がP BIOS、反対側がQ BIOSとなる
Q BIOSでのGPU-Zの実行結果

 また、付属アプリケーションの「ASRock Tweak」(Version 2.0.35)を用いると、OC ModeとSilent Modeの2つの動作モードが利用可能だ。

 実際にそれぞれの動作モードを試してみたところ、動作クロックに変化はないものの、OC ModeではPower Limitが10%上昇し、Silent Modeでは逆に5%減少した。そのほか、User Modeを選択するとブーストクロックを1MHz刻みで500~4000MHzに設定できるほか、メモリークロックを8Mbps刻みで16~21.992Gbpsに変更可能だ。

付属アプリケーションのASRock Tweak

カードサイズは約332mmとかなり大きめ
21フェーズ構成など電源部はかなり豪華

 続いてカードそのものについて見ていこう。カードサイズは実測で約332mm(※突起部除く)で、RX 6900 XTリファレンスカードが同266mmだったのに比べると約66mmも長い計算になる。なお、カードを横から覗き込むと、基板自体は264mmほどしかなく、GPUクーラーが70mm弱、カード後方にはみ出た格好だ。

黒を基調にし、緑のラインが印象的なデザイン。100mm角相当のファンを3基備えており、サイズは330mm超えとかなり大きい

 なお、重量は1784gもあり、かなり重いカードである。そのため、製品パッケージには「ASRock Graphics Card Holder」というカードステイが同梱されている点は、なかなか好印象だ。

 そのGPUクーラーは、3スロット占有タイプとかなり厚めで、端が丸みを帯びたデザインとなっている点はユニーク。また、側面の一部がメッシュ加工されているほか、裏面のバックプレートは、カード後方がハニカム構造でエアフローが表から裏へ抜ける仕組みになっているなど、かなり吸気と排気に配慮した構造であることが伺える。

カードを横から見たところ。GPUクーラーが3スロット占有タイプだけあって、あなりの厚さがある
裏面には金属製バックプレートを装着。後方はハニカム構造の穴抜きがされており、表から裏へと抜けるエアフローが確立されている

 GPUクーラーは「OC FORMULA 3X Cooling Sytem」と呼ばれ、100mm角相当のファンが3基搭載。これらのファンは「Striped Axial Fan」というブレードに3本の線状の突起物が施された独自仕様で、ブレード裏面の摩擦係数を抑えることで、エアフローの風圧や整流性を高めている。

 また、ASRock Tweakを用いると、Fan Tuningから「SMART MODE」「FIXED MODE」「CUSTOMIZE」と3つの制御方式を選択可能だ。工場出荷時設定はSMART MODEで、これはファン制御が自動で行なわれるもの。FIXED MODEでは回転数を1%刻みで一定にすることができる。

 さらに、CUSTOMIZEでは温度と回転数を示すグラフから、ユーザーが各温度における回転数を任意に指定可能だ。さらに、GPUへの負荷が低いアイドル時には、ファンの回転を停止する「0dB サイレントクーリング」という機能も用意されている。

Fan TuningからCUSTOMIZEを選択した様子

 なお、GPUクーラーの後方には、縁に沿う形でLEDが実装されており、「ASRock Polychrome SYNC」(Version 1.0.18)で、光り方や色などを制御可能だ。そのほか、カード側面の補助電源コネクターに近い位置にディップスイッチが用意され、LEDを常時オフにすることが可能。システム起動時も光らせたくない場合は、このスイッチを利用するとよいだろう。

ASRock Polychrome SYNCでは、常時オフ以外に14通りの光り方が用意されている
補助電源コネクターのそばに用意されたLEDのオン/オフスイッチ。コネクター側がオフ、反対側がオンになるが、vBIOSの切り替えスイッチと間違えないように注意したい

 基板に目を移すと、電源部にはMOSFETとドライバーICを1パッケージに収めたDr.MOSを採用しているほか、チョークコイルは90Aという大容量に対応。電解コンデンサーには、1万2000時間という長寿命を誇るニチコン製ブラックコンデンサーを使用し、21フェーズ構成とかなり豪華な仕様となっている。

 補助電源コネクターは8ピン×3仕様で、RX 6900 XTリファレンスカードが8ピン×2だったのに比べると、8ピン1本分の電力供給量の増強が図られている。また、映像出力インターフェースは、DisplayPort 1.4×3とHDMI 2.1×1という構成で、RX 6900 XTリファレンスカードにあったUSB Type-Cは省略され、代わりにDisplayPortが1つ増やされている。

補助電源コネクターは8ピン×3仕様
DisplayPortが3つとHDMIが1つというこのクラスではお馴染みの構成

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