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Ryzen 5 4500U搭載と現状唯一無二のAMD APUを備えるゲーム機型ポータブルPC「AYA NEO」の魅力に迫る(3/5)

宮里圭介 編集● ジサトラハッチ/ASCI

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

専用ドックでPCライクで使えるようにもなる予定

今回借りて試用したのは、最初の量産品となるFounder Edition。日本で発売が予定されているものはブラック、もしくはホワイトとなっているが、これは内部が見えるトランスルーセントデザインとなっていた。なお見た目は異なるものの、基本的なスペックは同じだ。

AYA NEOは左右のアナログスティックかコントローラーの入力のみとなっており、マウスカーソル操作が行なえないが、ディスプレーがタッチ対応のため、Windows搭載のタブレット感覚で操作する。

正面から見ると左右にコントローラーを装備していることもあり、Windows PCではなくゲーム機にしか見えない。アナログスティック、十字キーほか、各種ボタンを備える

背面からは、中身が丸見え。それどころか、どこになんのパーツが配置されているのかもひと目で分かるデザインとなっていた

ゲームをコントローラーでプレイすることを念頭に作られているのか、本体にはキーボードを備えておらず、キー入力はスクリーンキーボード(ソフトキーボード)を使うのが前提となっている。このスクリーンキーボードを呼び出せるのが、右下にある4つのボタンのうち、一番右にある「KB」というボタンだ。

「KB」というボタンを押すとスクリーンキーボードが表示され、もう一度押すと消える。必要な時に手早く呼び出せるよう工夫されていた

物理キーボードがないため、長文を入力することには向かないが、ゲーム機特化と考えれば、キー入力を使うのは、Steamなどのオンラインサービスにログインする時がほとんど。そう考えれば、ボタンひとつでスクリーンキーボードが呼び出せれば、それほど苦にならない

他の3つのボタンは、Windowsキー、Escキー、タスクマネージャー(実際はCtrl+Alt+Del)となっており、どれも操作に重要なキーが割り当てられていた。

WINボタンを押せば、キーボードのWindowsキーと同じくWindowsのスタートをクリックした時のメニューが表示される

TMボタンは、Ctrl+Alt+Delキー同時押しと同じ画面に切り替わる

ちなみに左下にも4つボタンがあり、こちらはXbox Game Barやビュー、メニュー、本体のイルミネーション機能が割り当てられていた。

Hボタンを押すとXbox Game Barが立ち上がるため、ゲームプレイ中にスクリーンショットや録画も行なえる

ライトマークを押すと、内蔵するLEDの色が切り替わる

インターフェースは上部にUSB Tyep-C×2、ヘッドホン出力。下部にUSB Type-C×1を装備。なお、上部にはインターフェースだけでなく、電源や音量、LRボタンも装備されている。

3つ並んでいるボタンは、写真の右から電源、音量アップ、音量ダウン。音量調整がしっかり用意されているのがうれしい

USBはすべてUSB 3.2 Gen2 Type-C。PDに対応し、どのポートからも充電も可能だった。スピーカーも、下部に内蔵されている

普通のUMPCとして利用できるよう、別売となるがドックも用意される予定とのこと。ドックにはUSB Type-A×2、USB Type-C×2、HDMI、LAN、SDカードリーダーなどが実装される。

実物はお借りできなかったが、ドックの写真は貰えた。画像を見て分かるように下部のUSB Type-Cと接続し、ドックのインターフェースが拡張されるようだ

ドックはスタンドも兼ねているため、この状態でキーボードとマウスを接続すれば、UMPCとして利用できる

AYA NEOは、前述したGPD WIN 3とONE XPLAYERのちょうど間ぐらいのサイズ。GPD WIN 3は、5.5インチと持ち運ぶのは最も楽だが、元々UIの文字などが小さいゲームによっては、文字の視認性が厳しい。

ONE XPLAYERは8.4インチと画面はAYA NEOよりも大きく、高解像度だが重さが827gと、約650gのAYA NEOよりも100g以上重くて大きい。ちょうどWii UのGamePadのような大きさで、長時間手で持ったままでいると疲れる。外出先に持ち運ぶというよりは、宅内モバイル機として机上やひざ上で使うのに適している。

しかし、AYA NEOは画面の見辛さもGPD WIN 3ほどではなく、Nintendo Switchくらいのサイズと、ONE XPLAYERよりは外に持ち運べる大きさになっている。

パネルはNTSCカバー率76%のH-IPSとコントラスト比も高め。GPD WIN 3と比較した場合、青みがかったGPD WIN 3よりも発色が良く、このサイズ感としては十分な視野角も有する。

試しにバンダイナムコエンターテインメントの人気アクションRPG「SCARLET NEXUS」で画面を比較。上がGPD WIN 3で下がAYA NEO。AYA NEOの方が暖色の表現が高く、黒と白の表現力も高い。GPD WIN 3よりも一般的なディスプレーに近い、メリハリの良い映像美でゲームが楽しめそうだ

©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

また、GPD WIN 3のようにスイッチの切り替えでマウス操作ができる訳ではないが、ゲームによっては起動前から、Windowsにコントローラーが認識されていないとコントローラー操作ができないものもある。しかし、AYA NEOの左右のコントローラーは、最初からコントローラー操作のみに使用されるため、そうしたコントローラー操作ができない不具合が起きる可能性が低い。

これは、操作性の多様さを取るか、ゲームに特化した使い勝手を取るかという好みの問題ではあるが、あくまでWindowsを備えるゲーム機と割り切って使う人にはAYA NEOの方が好ましいとも言える。

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