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ワットパフォーマンスはRTX 3060を超える?
Radeon RX 6600の設計は先行するRadeon RX 6600 XTと共通化されている。メモリーバス幅は128bitに絞られているが、その分をInfinity Cacheで補うことで回路規模と消費電力を抑制していることが技術的なトピックであり、RX 6600にもこれが継承されている。CU(Comupute Unit)数はRX 6600 XTの32基から28基へ、13%程度減っていたり、ゲームクロックが最大2359MHz→2044MHzへ下がっているなど、RX 6600 XTの下位モデルらしいスケールダウンが施されている。スペックがスケールダウンした分Board Powerは132Wに減っているため、補助電源は理論上6ピン×1で済む。
AMDはRX 6600のライバルを既存のGeForce RTX 3060(RTX 3060)やGeForce RTX 2060(RTX 2060)と定めており、特にRTX 3060に対してはワットパフォーマンスにおいて最大1.5倍優れているとAMDは主張している。さらにRTX 3060の推奨電源ユニット出力が550Wなのに対し、RX 6600は450Wであるため旧世代PCのアップグレードにも適している。かつてRTX 2060は「DXRをテストしたい人のための安価な選択肢」となっていたが、RX 6600がそれにかわる存在になることは間違いないだろう(ただし値段が分からないので断言はできないが……)。
検証環境は?
今回RX 6600のパフォーマンスを検証するにあたり用意した環境は以下の通りだ。比較対象として1つ上のRX 6600 XT、ライバルであるRTX 3060とRTX 2060を準備した。ただRX 6600 XTはASRockのファクトリーOCモデルの中でも最上位であるのに対し、今回受領したGIGABYTE製RX 6600カードはクーラーこそ3連ファン仕様だがクロックはリファレンス準拠であるため、RX 6600 XTと6600の差はかなり強調されている点に注意して頂きたい。同様にRTX 3060もZOTAC製の(マイルドな)ファクトリーOCモデルである。
ドライバーは検証時点における最新のものを使用している。即ちGeForceは472.12、RadeonはAdrenalin 21.10.2、RX 6600のみレビュー用β版となる。また、全ての環境においてResizable BARとHDR(Windows HD Color)を有効 とし、HDRをサポートしているゲーム上でもHDRは有効としている(輝度などの設定はデフォルト値)。
【検証環境】 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 5950X」 (16コア/32スレッド、最大4.9GHz) |
CPUクーラー | Corsair「iCUE H115i RGB PRO XT」 (簡易水冷、280mmラジエーター) |
ビデオカード | ASRock「Radeon RX 6600 XT Phantom Gaming D 8GB OC」(Radeon RX 6600 XT)、 GIGABYTE「GV-R66EAGLE-8GD」(Radeon RX 6600)、 ZOTAC「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Twin Edge OC」(GeForce RTX 3060)、 NVIDIA「GeForce RTX 2060 Founders Edition」 |
マザーボード | GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」 (AMD X570、BIOS F35d) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」 (DDR4-3200、16GB×2)×2 |
ストレージ | GIGABYTE「AORUS GP-ASM2NE6200TTTD」 (NVMe M.2 SSD、2TB) |
電源ユニット | Super Flower「SF-1000F14HT」 (80PLUS TITANIUM、1000W) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」 (May 2021 Update) |