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RDNA 2世代の新ミドル「Radeon RX 6600」はワットパフォーマンスでRTX 3060を圧倒(3/6)

加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラハッチ/ASCII

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

RX 6600 XTよりもガッツリ下がった「3DMark」

まずは「3DMark」のスコアーで描画性能を評価してみよう。

「3DMark」のスコアー

ライバルRTX 3060に対してはFire Strike系で僅差勝ち、Time SpyやPort Royal系では5〜11%程度下のスコアーとなった。注目したいのはRX 6600 XTとの差で、Fire Strike系で17〜18%、Port Royalでも16%とかなりの差がついている。RX 6600 XT→RX 6600の段階でCU数が13%弱減っているのに加え、今回検証に加えたASRock製RX 6600 XTカードが“プレミアムな”ファクトリーOCモデルであることも多いに影響していることが予想される。

3DMarkのスコアーの大小と実ゲームのフレームレートの出方は必ずしも一致しないが、Board Power 132WのRX 6600がTGP(≒Board Power)170WのRTX 3060と同じという点は多いに評価すべきポイントではないだろうか。

Board Powerの話が出たのでシステム全体の消費電力を見てみよう。消費電力の計測にはラトックシステム「RS-WFWATTCH1」を準備し、システム起動10分後の安定値(アイドル時)と「3DMark」Time Spyデモ実行中のピーク値(高負荷時)を測定した。

システム全体の消費電力

高負荷時の消費電力においてはRX 6600 XTおよびRTX 3060よりも60W以上低く、さらに旧世代のRTX 2060よりも低い値を示した。RX 6600 XTよりも高負荷時の消費電力は約13%低くなっていることから、性能と消費電力はほぼリンクしているといえる。もっと具体的なワットパフォーマンスについては後ほど検証することにしよう。

ライバルには一歩及ばなかった「Rainbow Six Siege」

ここから先は実ゲームで検証しよう。トップバッターは描画負荷の軽い「Rainbow Six Siege」(R6S)だ。APIはVulkanとし、画質“最高”にレンダースケール100%設定を追加。ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測した。

「Rainbow Six Siege」Vulkan API、1920×1080ドット時のフレームレート

「Rainbow Six Siege」Vulkan API、2560×1440ドット時のフレームレート

「Rainbow Six Siege」Vulkan API、3840×2160ドット時のフレームレート

Vulkan APIはDirectX 12に近いコンセプトのAPIだけあって、3DMarkのTime Spy(DirectX 12)系のスコアーに近い結果が得られた。フルHDでの平均フレームレートはRX 6600 XTやRTX 3060に対して16%前後下がっている。解像度を上げるとRTX 3060が粘るのはRX 6600/6600 XTのメモリーバス幅の狭さとInfinity Cacheの少なさに原因がある。ただRTX 2060に対してはフルHDで12%上回っている。RTX 2060より性能的に格下のGTX 16系やRX 400/500 系GPUからRX 6600への乗り換えなら、かなりの強化になることは間違いない。

「Apex Legends」でもR6Sと同傾向

「Apex Legends」では画質は最高画質設定とし、起動オプションに144fpsのフレームレート制限解除(+fps_max unlimited)を追加した。射撃訓練場で一定の行動をとった時のフレームレートを「CapFrameX」で計測している。

「Apex Legends」1920×1080ドット時のフレームレート

「Apex Legends」2560×1440ドット時のフレームレート

「Apex Legends」3840×2160ドット時のフレームレート

高クロック動作のRX 6600 XTはRTX 3060と良い勝負をしていたが、CU数が減りクロックも下がったRX 6600はRTX 3060に一歩及ばず、RTX 2060とほぼ同等のパフォーマンスを示した。4Kまで解像度を上げるとメモリーバス幅の狭さが平均フレームレートに影響していることがわかる。

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