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純AMDパッケージで満足感は現行ゲーミングPCの中でもかなり上位のモデルとなるMSI「Delta 15 AMD Advantage Edition」(3/4)

石川ひさよし 編集●ASCII

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

次にeスポーツ向け軽量タイトルを2つ試してみよう。Tom Clancy’s Rainbow Six SiegeとApex Legendsで検証を行なった。先の重量級タイトルで明らかであるように、最大画質設定でも十分すぎるフレームレートが得られているため、どちらも最大画質でのみテストしている。

Tom Clancy’s Rainbow Six Siege(DirectX)では232fpsが得られた。最低fpsも178fpsという十分すぎるフレームレートだ。簡単に言えば、ゲーミングディスプレイで標準的な144Hz対応モデルと比べても映像的に常時アドバンテージが得られる。

Tom Clancy’s Rainbow Six Siegeのスコア。平均232fpsという値も十分、とくに最低178fpsとこちらも十分に高いフレームレートである点に注目だ

Apex Legendsは画質プリセットがないため、すべての項目を設定可能な最大値としてみた。また、ベンチマークモードがないためOCATを用いて1分間の平均フレームレートを3回計測している。結果はおおむね170fps前後だ。

OCATで計測したApex Legendsのスコア。最大画質で170fpsが得られている

いわゆるeスポーツ向けゲーミングノートPCの多くはエントリーGPUを組み合わせているが、Delta 15はアッパーミドル級のRadeon RX 6700Mを組み合わせているだけあってeスポーツタイトルではより高いフレームレートを最高画質とともに楽しめる。そしてエントリーGPUではかなり画質設定を落とさなければプレイするのが難しい重量級タイトルでも高画質と60fpsでのプレイを可能にしている。eスポーツも重量級も、どちらも楽しみたいという方はDelta 15に注目してほしい。

ビジネスも快適にするシステム性能

CPUとGPUに関しては先に紹介したが、続いてそのほかの内部スペックにも触れていこう。まずメモリは標準16GB搭載しており、そのスペックもDDR4-3200のデュアルチャネル動作となっている。MSI公認サポート店ではメモリの換装も可能で、最大64GBまで強化できるところも魅力と言える。

CPU-Zから見たメモリの情報。容量16GBでデュアルチャネル。速度はDDR4-3200(約1600MHz)

ストレージは昨今のノートPCでは当たり前のM.2 NVMe SSDで容量も512GBだ。ただしコスト的な調整も入るため接続はPCI Express 3.0 x4で、転送速度はシーケンシャルリードで2.2GB/sというメインストリームクラスのモデルを採用している。実際の運用では十分に快適な速度であるが、より速いモデルを求める方はMSI公認サポート店での換装が可能なので検討しよう。

CrystalDiskInfoから見たストレージ情報

CrystalDiskMarkの結果は、シーケンシャルリードで2244.33MB/sとなった

CPUやGPUを含め、こうした高性能スペックを冷やしているのが同社のノートPC用クーラー「Cooler Boost 5」だ。CPUとGPUから6本のヒートパイプで熱を吸い上げ、左右に配置されたヒートシンクへと導く。さらに2基のファンによって放熱する仕組みだ。Delta 15のようにスリムなノートPCでは、用いるヒートパイプもデスクトップPC用クーラーとは異なる。平たく整形されたヒートパイプを用いるのだが、ヒートパイプ内径を大型化することで、従来より向上したエアフローにより、高い熱輸送効率を実現している。

2基のファンと6本のヒートパイプによって、長時間の高負荷でも安定駆動

底面には十分な面積の吸気口を配置

それでは主にアプリケーション性能やCPU性能のパフォーマンスを紹介していこう。まずはアプリケーション性能を見るPCMark 10を試した。PCMark 10(Standard)の結果はOverallが7127。シナリオ別に見ると、Essentialsが10167、Productivityが9339、Digital Content Creationが10347といった結果で、各シナリオのバランスが非常によく万能な高性能ノートPCとしても使えることがイメージできる。

PCMark 10(Standard)のスコア

続いてCINEBENCH R23でCPU性能を見た。CPU(Multi Core)は12618、CPU(Single Core)は1482だ。とくにマルチコア側のスコアはさすが8コアCPUだけあって1万点を余裕で超えている。3Dレンダリングのようなクリエイティブ用途はもちろん、昨今ではゲームにおいて4コア以上が求められ、一方でビジネスでもビデオ会議などマルチタスクかつCPUスレッド数を求めるアプリケーションが増えている。

CINEBENCH R23のスコアは、Multi Coreが12618pts、Single Coreは1482pts

最後に映像のトランスコード処理をHandBrakeで検証した。4K60fps(38074フレーム)の映像からx264およびx265、FHD30pへCPU処理とRadeon RX内蔵のVCEによる処理で変換速度を計測した。

x264はCPU処理時で61.21fps、VCE処理時で59.02fps、x265ではCPU処理時で53.77fps、VCE処理時で61.01fpsといった結果だった。おおむね1秒間に60フレーム程度の処理速度が得られている。

ゲーミングノートPC=高性能ノートPCとして万能に利用できることは以前から言われているとおりだ。その中でもDelta 15はRyzen 9 5900HXという8コアCPUを搭載している点でデスクトップPCに迫るパフォーマンスが得られ、Radeon RX 6700Mが内蔵するVCEのようなハードウェアエンコーダーも利用できる。「ゲームだけ」「ビジネスだけ」ではなく、1台ですべてを実現できる性能は大きな魅力だ。

ディスプレイは180度まで開くことができる。ビジネスシーンでも便利だ

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