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【注目Radeonピックアップ!第44回】

5万円台とお買い得! フルHDならRTX 3060と同等以上の「SAPPHIRE PULSE AMD RADEON RX 6600 GAMING 8GB GDDR6 HDMI/TRIPLE DP」がイチオシだ

 ビデオカードメーカーとして知られるSapphire Technology(以下、Sapphire)は、最上位モデルから「TOXIC」「NITRO」「PULSE」と3つのシリーズ展開を行っている。その中でも、PULSEは価格が抑えられたコストパフォーマンスに優れるシリーズで、今回紹介する「SAPPHIRE PULSE AMD RADEON RX 6600 GAMING 8GB GDDR6 HDMI/TRIPLE DP」(以下、PULSE RX 6600 GAMING)も、同シリーズに属するモデルだ。

 このPULSE RX 6600 GAMINGは、その名のとおり、GPUにAMDの「Radeon RX 6600」(以下、RX 6600)を採用したミドルレンジ向けに置かれる製品。では、このPULSE RX 6600 GAMINGで、ゲームは快適にプレイできるのだろうか。そこで、実際にゲームをプレイし、PULSE RX 6600 GAMINGが持つポテンシャルに迫ってみたい。

リファレンスどおりの動作クロック設定
オリジナルクーラーのDual-Xを搭載

 まずは、PULSE RX 6600 GAMINGの動作クロック設定から紹介しよう。PULSE RX 6600 GAMINGのゲームクロックは2044MHz、ブーストクロックは2491MHzと、リファレンスから変わっていない。メモリークロックも14Gbpsと、動作クロックに関してはリファレンスどおりの仕様のモデルだ。

GPU-Z(Version 2.43.0)の実行結果
Radeon Softwareから仕様を確認したところ

 ただ、付属アプリケーションの「SAPPHIRE TriXX」(Version 8.6.0)を用いることで、「TRIXXブースト」という機能が利用可能だ。このTRIXXブーストは、「Radeon Image Sharpening」を利用して、描画する解像度を抑えることでフレームレートの向上を図るというもの。もちろん、ドライバーユーティリティの「Radeon Software」からも使用できるが、付属アプリケーションで制御できる点はユニークだ。上位モデルなどでは、SAPPHIRE TriXXからファンの動作チェックなども実行できたのだが、PULSE RX 6600 GAMINGには用意されていない。このあたりは、上位モデルとの差を明確にしているということなのだろう。

付属アプリケーションのSAPPHIRE TriXX。VBIOSのセーブ機能も用意されている
SAPPHIRE TriXXでは、GPUの動作クロックやメモリークロックなどを、リアルタイムでモニタリングすることが可能
TRIXX BOOSTのタブからRadeon Image Sharpeningが利用できる

 PULSE RX 6600 GAMINGのカード自体を見ていくと、サイズは実測で約194mm(※突起部除く)。筆者は、仕事柄、いくつものRX 6600搭載モデルを手にしたが、このPULSE RX 6600 GAMINGは、その中でもかなりサイズが小さく、扱いやすいモデルといっていい。なお、基板自体は175mmほどとさらに小さく、GPUクーラーがカード後方に20mmほどはみ出ている構造だ。

カードサイズは200mmを切っており、かなりコンパクトなモデルだ

 搭載するGPUクーラーは、2スロット占有タイプと厚さも抑えめで、Sapphireオリジナルとなる「Dual-X」と呼ばれるもの。このGPUクーラーには、90mm角相当のファンが2基搭載され、「Intelligent Fan Control」という機能により、GPUに負荷がかからないアイドル時には、ファンの回転が停止する。

オリジナルクーラーのDual-Xを搭載。90mm角相当のファンを2基備えている

 カードを横から覗き込むと、GPUクーラーには6mm径のヒートパイプが2本用いられているのが確認できる。また、GPUベースがメモリーチップにも接する構造のようで、電源部にもしっかりとヒートシンクが装着されているのが見て取れる、また、Sapphireの説明によると、電源部はデジタル設計を採用しているとのこと。

カードを横から見たところ。ヒートパイプが2本使用されているのが確認できる

 カード裏面には、金属製のバックプレートが装着されているが、側面までも覆うように、途中で折れ曲がった構造となっている点は注目に値する。また、このバックプレートは、カードの剛性を保つほか、裏面からの冷却にも一役買っている。

裏面にはバックプレートを装備。側面側にもバックプレートが周り込んで、覆うような形状をしている点はユニーク

 補助電源コネクターは8ピンを1基のみ搭載。映像出力インターフェースは、DisplayPort 1.4が3つに、HDMI 2.1が1つと、最近の製品ではよく見かける標準的な構成といっていいだろう。

補助電源コネクターは8ピンを1つ搭載。一段低い位置に実装されており、ケースとの干渉を抑えている
DisplayPortが3つとHDMIが1つという構成。ブラケットには、排気孔となるスリットがかなり広めに用意されている

フルHDならRTX 3060と同等以上の性能
常時100fps以上の性能を発揮する場面も

 それでは、PULSE RX 6600 GAMINGのテストに移ろう。今回、比較対象には「GeForce RTX 3060」(以下、RTX 3060)を用意。同じミドルレンジの競合製品と比較して、立ち位置を明確にしようというわけだ。グラフィックスドライバーには、「Radeon Software Adrenalin 21.11.2」を用いているが、これはテスト時に最新バージョンとなるものだ。そのほかのテスト環境は表のとおり。

テスト環境 スペック
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」
(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリー 16GB(DDR4-3200 8GB×2)
ビデオカード Sapphire Technology「SAPPHIRE PULSE AMD RADEON RX 6600 GAMING 8GB GDDR6 HDMI/TRIPLE DP」(Radeon RX 6600)、
ZOTAC Technology「ZOTAC GAMING GeForce 3060 Twin Edge OC 12GB 192BIT GDDR6」(GeForce RTX 3060)
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」
(1200W、80PLUS Gold)
OS Microsoft「Windows 10 Pro(64bit)」

 まず、定番ベンチマークツールである「3DMark」(Version 2.20.7274)の結果から見ていこう。まず、「Fire Strike」では、PULSE RX 6600 GAMINGは、すべてにおいてRTX 3060を上回るパフォーマンスを発揮。とくに、テスト解像度が1920×1080ドットとなるFire Strike“無印”では、PULSE RX 6600 GAMINGはRTX 3060に7%の溝を空け、ポテンシャルの高さを見せ付けている。しかし、解像度が高くなるFire Strike ExtremeやFire Strike Ultraでは、両者はほぼ横並びの結果となった。

 その一方で、DirectX 12のテストとなる「Time Spy」では、PULSE RX 6600 GAMINGはRTX 3060に逆転を許してしまっている。その差は1~2%ほどとあまり大きくないものの、このあたりはNVIDIAのAmpere世代のGPUがTime Spyで高いスコアを発揮する傾向があり、RTX 3060もその例にもれず、Fire Strikeで見られたPULSE RX 6600 GAMINGとの差を埋めたということなのだろう。

 では、実際のゲームではどうなのだろうか。まずは、「バイオハザード ヴィレッジ」の結果から見てみよう。ここでは、オプションのグラフィックス自動設定から「画面品質重視」を選択。そのうえでゲームをプレイし、「CapFrameX」(Version 1.6.6)でフレームレートを取得した。また、データ全体の1%にあたる1パーセンタイルフレームレートを最小フレームレートの代わりに使用し、それを文中とグラフ中ともに、Minimum(1%)と表記することをここで断っておく。

 さて、その結果だが、1920×1080ドットであれば、PULSE RX 6600 GAMINGはRTX 3060を若干上回るフレームレートを発揮している。両者の差は、平均フレームレートでは1%満たないものの、Minimum(1%)では3%の差がついている。一方。高解像度では、RTX 3060に後れを取ってはいるものの、2560×1440ドットでは、PULSE RX 6600 GAMINGは常時80fps以上のパフォーマンスを出しており、ゲームの快適さにまったく問題はない。

 続いて「Call of Duty: Warzone」の結果に移ろう。ここでは、オプションが描画負荷が最高となるように設定してゲームをプレイし、CapFrameXでフレームレートを測定している。

 その結果だが、やはりPULSE RX 6600 GAMINGが真価を発揮するのは1920×1080ドットのようで、RTX 3060に対して平均フレームレートとMinimum(1%)ともに2%の差をつける形となった。バイオハザード ヴィレッジと同様に、2560×1440ドットでは、PULSE RX 6600 GAMINGはRTX 3060に逆転を許すものの、Minimum(1%)は60fpsを超えており、プレイに支障はない。もちろん、1フレームでも多く描画したいというコアなプレイヤーであれば、1920×1080ドットが現実的な選択肢になるだろう。

 さらに、「DEATH STRANDING」でも、PULSE RX 6600 GAMINGが1920×1080ドットで秀でた結果を残すという、これまでと同じ傾向が見て取れる。ここでは、「最高」プリセットを適用してゲームをプレイし、これまでと同様に、フレームレートの取得にはCapFrameXを用いている。さて、その結果だが、PULSE RX 6600 GAMINGは、1920×1080ドットで、RTX 3060に対して平均フレームレートで5%、Minimum(1%)で10%ほどの差をつけた。とくに、Minimum(1%)は120fpsに迫る勢いを見せている点は評価できよう。2560×1440ドットでは、RTX 3060にその差を埋められるものの、PULSE RX 6600 GAMINGはRTX 3060といい勝負を演じている。

 最後に「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果もチェックしておきたい。ここでは、「最高品質」に設定してベンチマークを実行しているが、これまでと異なり、PULSE RX 6600 GAMINGはRTX 3060に離される形となった。これは、同ベンチマークがGeForceシリーズへの最適化が進んでいるためだが、それでもPULSE RX 6600 GAMINGは1920×1080ドットで16000台と頑張りを見せている。スクウェア・エニックスの指標では、スコア15000以上が最高評価とされており、それを踏まえると、1920×1080ドットであれば、PULSE RX 6600 GAMINGでのプレイに支障はないはずだ。

価格は税込みで5万9840円前後
サイズの小ささとコスパの高さは魅力的

 以上のテスト結果を踏まえると、PULSE RX 6600 GAMINGの活躍の場は、1920×1080ドットとなりそうだ。この解像度であれば、RTX 3060と同等かそれ以上のパフォーマンスを期待することができ、多くのゲームが快適にプレイ可能だ。PULSE RX 6600 GAMINGの価格は5万9840円前後と、RTX 3060搭載モデルと比べると、お買い得感はかなり高い。

 動作クロック設定はリファレンス仕様ながらも、カードサイズの小ささに魅力を感じる人もいるのではないだろうか。とくにコンパクトなサイズのケースを使用している人にとって、このPULSE RX 6600 GAMINGは、有力な選択肢の1つであることは間違いない。

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