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【注目Radeonピックアップ!第46回】

4Kでゲームをプレイしたい人に! ASUS「TUF GAMING Radeon RX 6900 XT TOP Edition」のポテンシャルを検証(2/2)

4k解像度でも高いパフォーマンスを発揮
多くの場面でRTX 3080 Tiを超える結果

それでは、TUF RX 6900 XT TOP Editionのテスト結果に移ろう。今回、比較対象には同じハイエンド向けモデルとなる「GeForce RTX 3080 Ti」(以下、RTX 3080 Ti)を用意。なお、TUF RX 6900 XT TOP Editionは3つの動作モードと2つのVBIOSを有するが、今回は工場出荷時設定となるGaming modeとPモードでテストを実施した。また、グラフィックスドライバーは最新バージョンとなる「Radeon Software Adrenalin 21.12.1」を利用。それ以外のテスト環境は表のとおりだ。

テスト環境 スペック
CPU AMD「Ryzen 9 5950X」(16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz)
マザーボード ASRock「X570 Taichi」(AMD X570)
メインメモリー 16GB(DDR4-3200 8GB×2)
ビデオカード ASUS「TUF GAMING Radeon RX 6900 XT TOP Edition」(型番:TUF-RX6900XT-T16G-GAMING、Radeon RX 6900 XT)、GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition
SSD Plextor「PX-512M9PeG」(M.2、NVMe、512GB)
電源ユニット SilverStone「SST-ST1200-G Evolution」(1200W、80PLUS Gold)
OS Microsoft「Windows 10 Pro(64bit)」

まずは、定番ベンチマークである「3DMark」(Version 2.20.7274)の結果から見ていこう。TUF RX 6900 XT TOP Editionは、「Fire Strike」でRTX 3080 Tiに2~16%に差をつけていた。

「Fire Strike“無印”」で差が詰まっているのは、テスト解像度が低いうえにCPUがボトルネックとなったことで、スコアが頭打ちとなったためだろう。それ以外のテストでは、TUF RX 6900 XT TOP Editionが圧倒的な優位を誇っている。それは、DirectX 12のテストである「Time Spy」でも同じだ。両者の開きは2~10%と、TUF RX 6900 XT TOP Editionが高いパフォーマンスを発揮している。「Time Spy Extreme」で差が縮まっているのは、RTX 3080 Tiが意地を見せたといったところだろうか。

では、実際のゲームではどうなのか、「バイオハザード ヴィレッジ」の結果に移ろう。ここでは、オプションのグラフィックス自動設定から、最も描画負荷が大きい「限界突破」を選択。そのうえでゲームをプレイし、「CapFrameX」(Version 1.6.6)からフレームレートを取得した。なお、ここではデータ全体の最小1%となる1パーセンタイルフレームレートを最小フレームレートの代わりとして利用し、それを以降「Minimum(1%)」と表記することをここで断っておく。

さて、その結果だが、TUF RX 6900 XT TOP EditionはRTX 3080 Tiに、平均フレームレートで7~15%、Minimum(1%)で4~23%の差をつけ、格の違いを見せている。とくに、TUF RX 6900 XT TOP Editionは、3840×2160ドットでもMinimum(1%)が100fpsを超えている点は立派で、ゲームの快適性にまったく問題がないことは誰の目にも明らかだろう。

それは「DEATH STRANDING」でも同様だ。ここでは、「最高」プリセットを選択してゲームをプレイし、バイオハザード ヴィレッジと同様にCapFrameXを用いてフレームレートを計測している。

その結果だが、TUF RX 6900 XT TOP EditionとRTX 3080 Tiとの溝は、平均フレームレートで7~15%と有意な差がついている。それはMinimum(1%)も同様で、TUF RX 6900 XT TOP EditionはRTX 3080 Tiに8~18%の差をつけ、3840×2160ドットでも110fpsを超える高いパフォーマンスを発揮している。TUF RX 6900 XT TOP Editionであれば、4Kでも快適なプレイを実現している。

さすがに描画負荷が大きい「Far Cry 6」ではここまでの勢いを見られないものの、それでもTUF RX 6900 XT TOP Editionの優位は変わらない。ここでは、「最高」プリセットを選択して、ゲームに用意されたベンチマークモードを実行している。

その結果だが、平均フレームレートにおける両者の差は6~10%、最小フレームレートで1~8%と、安定してTUF RX 6900 XT TOP EditionがRTX 3080 Tiを超えるフレームレートを発揮。とくに、3840×2160ドットでは、RTX 3080 Tiは最小フレームレートが60fpsを割ってしまうのに対して、ギリギリではあるがTUF RX 6900 XT TOP Editionは60fpsを維持している点は注目に値する。

そんな好調なTUF RX 6900 XT TOP Editionだが、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」では陰りが見える。ここでは、「最高品質」に指定してベンチマークを実行しているが、同ベンチマークはゲーム本編とともに、GeForceシリーズへの最適化が進んでいる。

そのため、TUF RX 6900 XT TOP EditionはRTX 3080 Tiの後塵を拝す形となってしまっている。だが、スクウェア・エニックスの指標では、スコア15000以上が最高評価とされており、TUF RX 6900 XT TOP Editionは、3840×2160ドットでもそれを上回っている点は評価できる。

今後、最新ゲームを高解像度で
プレイしたいのであればオススメできる1枚

以上のテスト結果から明らかなとおり、TUF RX 6900 XT TOP Editionのポテンシャルは非常に高い。4K解像度でも快適にプレイできることはもちろんのこと、フルHDなら高いフレームレートを発揮し、コアなゲーマーが不満に思うことはまったくないはずだ。

TUF RX 6900 XT TOP Editionの価格は現時点で未定だが、姉妹モデルの「TUF-RX6900XT-O16G-GAMING」が実売で20万円前後であることを踏まえると、それ以上になるのは間違いない。そのため、誰にでもオススメできるモデルではないことは確かだが、今後長期間にわたって、GPUの性能に心配することなく、最新ゲームを高解像度でプレイしていきたいと考えるのであれば、魅力的な選択肢であるといっていいだろう。


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