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AMDキッズキャンペーンで行われた特別講座の内容とは?

「超新塾、親子でデジタルやPCとの関わり方を学ぶ」の巻

ASCII編集部

※この記事はASCII.jpからの転載です。一部加筆修正して掲出しています。(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

今のこの瞬間にも、現代人のほとんどはデジタルの恩恵を受けて生活している。

それは、子どもを取り巻く世界や学校も例外ではない。特に2020年のコロナ禍から人々の生活は大きく変わり、学校も長期間の休校を余儀なくされた。その間、一部の学校ではオンラインで先生や子ども同士をつなげる授業が行われ、その後のGIGAスクール構想によって全国の小中学校に1人一台の端末が行き渡りつつあり、子どもたちがノートPCやタブレットを日常で使うように変わりつつある。もはや、親も「デジタルは苦手なので……」などと言ってはいられない時代になったのだ。

そこで、今回の「AMDキッズキャンペーン」では、対象を子どもだけでなく保護者にも向けて、親子でコンピューターの基礎知識を学ぶ特別講座として全3回の連載をお届けしている。

全3回のプログラムは以下のようになっている。第2回では「シン・デジタル」などのデジタル教育関連書籍を執筆し、小学校から大学までのプログラミング教育にも携わっているITエンジニアの松林弘治さんに、親子向けの特別講座を行っていただいた。

全3回のプログラム
・第1回 「超新塾、デジタル時代を生きる我が子の教育に悩む……」の巻
・第2回 「超新塾、親子でデジタルやPCとの関わり方を学ぶ」の巻 ←今回はコチラ
・第3回 「超新塾、子供の吸収力に感嘆! ITリテラシー教育の真髄に開眼!?」の巻

この講座に参加してくれたのはロックンロール芸人グループ「超新塾」リーダーのイーグル溝神さんとタイガー福田さん、そしてお二人の小学生のお子さんの4名だ。記事では講座の内容にくわえ、2組の親子の反応もあわせてレポートする。

子どもたちのデジタルを活用する「AMDキッズ」とは?

レポート記事の前に、改めてなぜAMDがこのような講座を行っているか、その背景について説明しておこう。今年で創立52年を迎える半導体メーカーAMDは、CPUのRyzenシリーズや、GPUのRadeonシリーズなど、PCの基幹部品となるプロセッサーを製造・販売しているほかにも、海外の大学と連携してCOVID-19などの医学研究や、eスポーツシーンへの協賛をはじめ、企業として様々な取り組みを行っている。

そんなAMDの教育分野での貢献プロジェクト「AMDキッズキャンペーン」では、子どもたちの夢を実現や興味関心を広げるための手段のひとつとして、デジタルをもっと活用してほしいという思いから、小学生や中高生を対象に「ファーストPC」をプレゼントし、PCの活用を学ぶことができる講座を開催するといった取り組みを行っている。

今回の「AMDキッズキャンペーン」では、PCを道具として使い始めた子どもたちをどうサポートしていけばいいのか……と迷っている保護者の方に向けて、学校や家庭でもっとPCを役立てるために、親子でコンピューターについて学ぶ講座を開催することにした。読者の方々も、ぜひこの記事を通して、「超新塾」親子と一緒に、未来を生きる子どもたちがコンピューターと上手につきあうための基本的な知識を学んでいってほしい。

なお、この特別講座で使うノートPCにも、AMDのCPU「Ryzenシリーズ」が搭載されている。

「AMD Ryzen™ 9 5900HX モバイル・プロセッサー」を搭載した、ASUSの最新ノートPC「Vivobook Pro 14 OLED M3401」。

●「Vivobook Pro 14 OLED M3401」製品情報

「超新塾」のイーグル溝神さんとタイガー福田さんが親子でコンピューターについて学ぶ!

11月某日、AMDキッズ特別講座の会場に、芸人グループ「超新塾」のイーグル溝神さんとタイガー福田さんが、小学生のお子さんを連れてやってきた。

「超新塾」のリーダー、つっこみとボーカル(バンド時)担当のイーグル溝神さんと、小学2年生の蘭ちゃん。

超新塾のコントではボケ、バンドではドラム担当のタイガー福田さんと、同じく小学2年生の旺亮くん。

蘭ちゃんと旺亮くんは、生まれたときからの幼馴染。講座にはお父さんと一緒に参加ということもあって、リラックスした様子で教室に入り、元気にあいさつをしてくれた。そして、特別講座がスタート。講師の松林さんの自己紹介を興味深く聞く超新塾のお二人は、松林さんがInstagramの日本版の開発に携わった方と聞き、「えー!?」と驚いていた。

超新塾のお二人も、今日はお笑い芸人ではなく、真剣な父親の顔になっている。

プログラミング関係の本を多数執筆している講師の松林さんも、中学生の娘さんを持つお父さん。講師としてだけでなく、子どもと一緒にプログラミングをはじめとしたデジタルの活用も実践してきたという。

今回は、実際にPCを体験しながらの講座ということで、まずはタイピングに挑戦することになった。

「PCでブラウザをたちあげて検索サイトを開き、これから使うタイピングソフト『寿司打(すしだ)』と名前を打ち込んで、検索してみましょう」と、松林さん。親子で協力をしつつ、目的のタイピングソフトを発見し、早速タイピングに挑戦だ。

「タイピングできるよ!」と元気にキーボードを打ち出したのは、タイガー福田さんの息子の旺亮くん。家でも練習しているということで、両手を使って文字をどんどん打っていく。一方、まだローマ字入力に慣れていない蘭ちゃんは、お父さんのイーグル溝神さんと協力して、ゆっくりと進めていく。

身の回りにあるコンピューターを考えてみよう

体験の後、松林さんがみんなに「今、『すしだ』と検索をしてみたら、その画面が出てきて、タイピングのゲームで遊べたよね。どうして、そんなことができたんだろう?」と問いかけた。そして、「これができた意味がわかるようになってくると、コンピューターのことや、コンピューターが使われている世の中のことがわかるようになっていきます」と解説しはじめた。

松林さんによると、「すしだ」と打ち込むと、その情報がインターネットを通じて外に送られ、「あなたが探しているのはこれですね」と返事が返ってくる。それは、自分のパソコンが、インターネットというコンピューターのネットワークを介して世界中のいろいろなコンピューターと会話をしているということだという。

次に松林さんは、「身の回りにあるもので、コンピューターで動いているものを考えてみよう」と、子どもたちに呼びかけた。すると、すぐに「パソコン」「テレビ」「カメラ」「くるま」「クーラー」など、子どもたち二人から、様々なものの名前が挙がってきた。

「そうだよね。ほかにも、今日ここに来るまでの間に、電車に乗るときの券売機や自動改札もそうだし、お家にある電子レンジ、冷蔵庫、お風呂を沸かす給湯器にもコンピューターが使われているんです。もし、これらが止まっちゃったら大変。みんなが思っているより、ずっと多くのコンピューターにお世話になっていることを改めて感じてほしい」と、松林さん。「今日、お家に帰るまでの間に、お父さんと一緒にコンピューターで動いているものを探したり、考えたりしてみてください。わからなかったら、帰ってからお父さんお母さんと一緒にスマホやPCで調べてみてね」と、子どもたちに伝えた。

どっちが賢い!?「コンピューターvs人間」

次に、松林さんが紹介したのは、コンピューターがものごとをどのように考えているかというお話。

「コンピューターってすごいことをしていて便利なんだけど、本当はすごくおバカなんです」と話しだした松林さん。するとびっくりしたタイガー福田さんから「なんでバカなんですか?」と質問が飛んだ。そこで、松林さんが取り出したのが、コンピューターの思考法について体験するために用意された、数字が書かれたたくさんのカード。これを使って実践演習を行っていく。

まず、1枚ずつ違う数字が書かれたカードをそれぞれの親子に8枚ずつ配り、「合図したら、配ったカードを数が大きい順に並べてください!」と松林さん。

「こっちのほうが大きい!」と考えながら、親子で協力してカードを並べ替えていく。

松林さんは、子どもたちが素早くカードを並べ替えるのに「早かったね」と感心しつつ、「チームごとに、並べる方法が違いましたよね」と指摘。「タイガー福田さんチームは、一番小さい数字はどれかを探し出して順番に並べていったけれど、イーグル溝神さんチームは、あるカードがどの2つのカードの間に入るか、を見ながら並べていきましたよね。このように、数字を並べ替えるのには、色々な方法があります」と説明。人間は目があるため、少ない枚数であれば、一度に8枚のカードを見て、最も少ない数字を瞬時に見分けることができる。しかし、コンピューターは違うというのだ。

「コンピューターは、一度に2つしか見えないんです」と松林さんが話すと、子どもたちもびっくり。「コンピューターは、今回のカードの場合だったら、まず半分にわけて、さらに分けて、2つになるまで分ける。そして、2つのうち小さいほうはどちらか判断して並べ替える。これを何度も高速で繰り返している」という解説に、イーグル溝神さん、タイガー福田さんも「なるほど」と深く頷いた。専門的には、これは「バブルソート」という並べ替え方だそうで、他にも当日は「クイックソート」という並べ替え方についても実演が行われた。

そのうえで松林さんは「コンピューターは計算機なので、本当はすごく単純なことしかできない。でも、人間より圧倒的に優れている点は、この比較を1秒に10億回とかできることなんです」と、人間とコンピューターの比較を説明した。

さらに「みんながパソコンで見ている動画も、実は膨大な高速計算の結果が画面に表示されているだけ。すごいことをやっているように見えるけれど、実はコンピューターの中の頭脳ではすごく簡単な計算しかしていないんだ。でも、この簡単な計算を組み合わせて、めちゃくちゃ複雑なことができる仕組みを作った人間がいる。それがプログラマーやエンジニアという人なんです。人間ってすごいよね」と伝えた。

「今、8枚のカードを一度に見て判断をできたよね。でも、これを1000枚でやるとなると大変。そういうことはコンピューターに任せてしまおう。だっておバカだけれどすごく仕事が速いから。人間が得意なことと、コンピューターが得意なことは違う。これを分かっておくと、毎日の生活でもっと便利にコンピューターを使えるようになるかも」と、実例を交えて松林さんは話してくれた。

プログラミングは勉強ではなく「作る楽しさ」を知ってほしい

講座の最後に紹介されたのが、「プログラミング」だ。2人とも学校では1人1台のタブレットを使ってはいるものの、プログラミング自体は未経験ということで、今回は多くの小学校で使われている子ども向けのプログラミング「Scratch(スクラッチ)」を例に、プログラミングで何ができるのかを解説してくれた。

「Scratch」の画面を見て「見たことがある!」と興味津々の子どもたち。

「プログラムの書き方を全部暗記してほしいわけではありません。今日は、『こんな簡単に作れるなら、わたしたちも作れる!』と思って、作る楽しさを知ってほしい」と松林さん。「興味をもったら家で続きをしてみたり、書店でプログラミングの入門書を買ったりして、自分で色々と作ってみてほしい」と伝えた。

コツは「動くか動かないかわからないけれど、とりあえず色々やってみる。やっていくうちに、『もっとすごいの作れるかも』『もっとカッコいい絵を描いて動かしたい』と思ったら、自分でやってみるといい」とのこと。

子どもと同じ土俵で楽しんでほしい

講座の最後に、松林さんから2組の親子に向けて、「好奇心」と「探究心」という言葉が伝えられた。

まず子どもたちに対しては、「ゲームをやっているときに、うまく動かないこともあるよね。そんなときに、『なんでだろう』と思う習慣をつけると、今まで見えなかった裏の仕組みにも興味がわき、すごく楽しいことになる。うまくいかなかったときに、『うまくできたときとどう違うんだろう』と考え続けると、中の仕組みについて興味をもてるようになるかも!」と話した。

さらに、親であるイーグル溝神さんとタイガー福田さんには、「例えばスマホのソーシャルゲームを遊ぶ際にも、課金ガチャにはお金を払いたくなる仕組みがある。そういったゲームの仕組みを意識して遊ぶことも大切。好奇心や探究心をもって、そういったゲームの中の仕組みを考える習慣は、大人にも子どもにも共通して身につけてほしいですね」とアドバイスしてくれた。

「必ずしも、親がコンピューターのことを全部知っているとか、子どもより詳しくなければいけない、という必要はありません。親も子どもと一緒に楽しみながら学んでいけばいいだけです。大人も子どもと同じ土俵で、楽しく学び続けましょう!」と松林さん。

次回の記事では、今回の特別講座を受けた超新塾のお二人と子どもたちにそれぞれの感想をお聞きしてみた。引き続き、この記事でデジタル社会を生き抜くための知識を身に付け、親子でコンピューターやネットの活用方法についても考えてみてほしい。

全3回のプログラム
・第1回 「超新塾、デジタル時代を生きる我が子の教育に悩む……」の巻
・第2回 「超新塾、親子でデジタルやPCとの関わり方を学ぶ」の巻
・第3回 「超新塾、子供の吸収力に感嘆! ITリテラシー教育の真髄に開眼!?」の巻


関連サイト

(提供:日本AMD)

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