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親も子どもと一緒に学んでいかないと間に合わない!?

「超新塾、子供の吸収力にびっくり! ITリテラシー教育の本質に目覚める!?」の巻

文● 相川いずみ/編集● 村野晃一(ASCII編集部)

※この記事はASCII.jpからの転載です。一部加筆修正して掲出しています。(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

親が想像している以上に、今の子どもたちはコンピューターになじみ、デジタル社会を生きている。子どもをもつ親であれば、おそらくそう思う瞬間があるだろう。

親が使っている姿を見てスマホの操作を覚えてしまう子、学校から持ち帰ったギガ端末で宿題をこなしていく子、買ってもらったゲーム機で家にいながら友達と対戦ゲームを楽しむ子。

筆者の場合、まだ幼児だった我が子が、テレビの画面を当たり前のようにタッチ操作しようとしたのを目にしたとき、「この子は生まれたときからデジタルに触れているのだ」と痛感した。

その一方で、そんな我が子を頼もしく思う反面、「子どものほうが先にいっている」と焦りを感じてしまう保護者も少なくないだろう。

そこで、今回はデジタル社会の子育てに悩む保護者、そして大人の方々に向けて、親子でコンピューターへの理解を深め、デジタルとの関わり方を学ぶ「AMDキッズ 特別講座」を行った。

超新塾のイーグル溝神さんとタイガー福田さん親子がコンピューターについて学ぶ!

保護者代表として参加していただいたのは、お笑い芸人でもありロックンローラーでもある「超新塾」から、小学生の子どもをもつイーグル溝神さんとタイガー福田さんのお二人。いつもは絶妙なボケとツッコミで相性抜群の相方同士でもある二人だが、今回は子どものことを真剣に考える「父」の顔を見せてくれた。お二人の子どもである小学2年生の蘭ちゃんと旺亮くんも、子ども代表としてお父さんと一緒に特別講座に参加してくれた。

イーグル溝神さんは「超新塾」のリーダーとして、ツッコミながらグループを引っ張る。バンドではボーカルを担当。蘭ちゃんは、お絵描きが好きな小学2年生。

特徴的なグラサンやヒゲ、髪型などで圧倒手な存在感をもつ、ボケ担当のタイガー福田さん。バンドではドラムをこなす。息子の旺亮くんは元気な小学2年生だ。

特別講座の講師を担当したのは、「子どもを億万長者にしたければプログラミングの基礎を教えなさい」(KADOKAWA刊)などのデジタル教育やプログラミング教育に関する著書を多数執筆しているITエンジニアの松林弘治さん。近著「シン・デジタル教育」では、ITリテラシーの必要性や、「プログラミング的思考」のもととなった「コンピュテーショナル・シンキング」についてわかりやすく解説し、デジタル時代における新しい育児書として話題となった。

ITエンジニア、著述家、IT教育家の松林弘治さん。「Instagram」の日本語化を担当。長年オープンソースの研究開発に携わり、システム開発・構築を行う一方、子どもや保護者に向けたプログラミング授業なども行っている。

連載では、イーグル溝神さんとタイガー福田さんの親子が講座に参加したレポートにくわえ、小学生の子どもを持つ親として「デジタル社会の子育て」について考えたこと、学んだことをご紹介している。

全3回のプログラム
●第1回 「超新塾、デジタル時代を生きる我が子の教育に悩む……」の巻
●第2回 「超新塾、親子でデジタルやPCとの関わり方を学ぶ」の巻
●第3回 「超新塾、子供の吸収力に感嘆! ITリテラシー教育の真髄に開眼!?」の巻 ←今回はコチラ

なお、特別講座の様子は第2回に詳しく紹介しているので、ぜひそちらの記事もご覧いただきたい。

「AMDキッズキャンぺーン」でコンピューターのことをもっと知ろう!

今回の講座は、半導体メーカーのAMDが行っている「AMDキッズキャンペーン」の一貫として開催されている。AMDは、創立は1969年と古く、PCの基幹部品となるCPUやGPUなどのプロセッサーを製造・販売し、長らくコンピューター業界を支えてきた。CPUの「Ryzenシリーズ」、GPUの「Radeonシリーズ」など、多くのPCメーカーがAMDのプロセッサーを採用している。

そのAMDは、半導体事業以外にも、大学と連携したCOVID-19などの医学研究をはじめ、様々な社会課題に貢献するキャンペーンを行っており、「AMDキッズキャンペーン」は教育分野での貢献プロジェクトで、全国の子どもたちにデジタルを活用するキャンペーンとして2020年から取り組んでいる。これまでにも、小・中・高校生を対象に「ファーストPC」をプレゼントし、PCを活用して子どもたちが夢を実現させたり、興味関心を広げたりするための特別講座を数回にわたって行ってきた。

また、キャンペーンごとに開催している特別講座では、AMDのCPU「Ryzenシリーズ」が搭載されたノートPCを提供し、子どもたちの学びに役立ててもらっている。今回の特別講座では、「AMD Ryzen™ 9 5900HX モバイル・プロセッサー」が搭載された、ASUSの「Vivobook Pro 14 OLED M3401」を使用した。

「AMD Ryzen™ 9 5900HX モバイル・プロセッサー」を搭載した、ASUSの最新ノートPC「Vivobook Pro 14 OLED M3401」。14インチの有機ELディスプレーが人気のパワフルな1台だ。

親も子どもと一緒に学んでいかないと間に合わない!?

連載最終回となる今回の記事では、特別講座を受けて親子でコンピューターの仕組みや、子ども向けのプログラミング『Scratch』について学んだ超新塾のお二人に、デジタル時代を生きる親としての本音や講座を受けて改めて得た気づきなどについてお聞きした。

そもそも、この特別講座に参加するきっかけとなったひとつが、近年大きく変わりつつある子どもたちのデジタル事情だ。イーグル溝神さん、タイガー福田さんとともに参加してくれたお二人の子どもたちは小学2年生。通っている学校は違うものの、どちらも今年からタブレットが支給され、学校の授業で使ったり家に持ち帰ったりしているという。

僕らの子ども時代は、PCを使う授業は0でしたよね。自分が理解していないものは、子どもに教えられないから、親は子どもと一緒に学んでいかないと間に合わない状況だと思います」と、タイガー福田さんは危機感を覚えていることを話してくれた。

「今日受けた講座では、コンピューターの仕組みをしっかり教えてもらうことができました。PCはこんな風に動いていて、良さだけでなく、怖さや不便さもあることがわかった」として、子どもにもコンピューターの仕組みをきちんと学んでほしいと思っているという。

デジタル育児について真剣に語るタイガー福田さん。

一方、イーグル溝神さんが不安点として挙げたのは、インターネットの使い方だ。「子どもが勝手に親のPCを触って、違法サイトなどを見てしまわないか心配。何歳からインターネットを使って、自由に検索させたらいいのか……どこで線引きして教えたらいいのか」と迷っていることを語ってくれた。

イーグル溝神さんが初めてPCを触ったのは、20歳のころ。「僕は大人になってからPCを使い始めたので、子どもたちとの学びとは全然違うと思う。講座で『好奇心』という言葉があったけれど、まさに当時の自分は『エッチなサイトを見たい』という好奇心でPCの使い方を学んでいた(笑)」とイーグル溝神さんが話すと、「それが、大きな動機にもなったね(笑)」とタイガー福田さんが受け、二人の息の合ったところを見せてくれた。

自身を振り返って、「今の子どもと大人では環境が違う」と話すイーグル溝神さん。

そして、イーグル溝神さんは、娘の蘭ちゃんが好きなVTuberの配信を見ていたエピソードを披露してくれた。蘭ちゃんは、お母さんと二人で動画配信を鑑賞し、VTuberとコメントのやりとりもしたという。

この年頃の女の子って大人扱いされることに憧れるみたいで、8歳なのに『14歳』って自称して、そのうえで『これから仕事にいってきます』と言っていたらしいんです(笑)。大人ぶったら、話がめちゃくちゃ(笑)」という可愛いエピソードの後、イーグル溝神さんは「僕たちは仕事で配信をやっているからこうした話に理解があるけれど、配信などの経験がない親御さんからしたら『絶対にやめろ!』っていうと思うんですよね」と、親の職業や経験などによる考え方の違いも語った。

そのうえで、「今回みたいなネットとの付き合い方が難しいものについては、親がとなりで付き添って見守ることは絶対に必要だけれど、それが学びの勢いにはなる」と話す。VTuberと話したい蘭ちゃんが、今までにない熱心さで文字入力する姿を見て、「好奇心」や「探究心」を大事にすることこそが、子どもの学びの原動力になることを話してくれた。

まずはタイピング、興味があればプログラミングにも挑戦させたい

一方、タイガー福田さんの長男である旺亮くんは、特別講座で挑戦したタッチタイピングも上手にこなし、『Scratch』を使ったプログラミングにも大いに興味を示していた。毎日「パパ宿題」として、家のPCを使って日記を書いているそうで、タイガー福田さんは我が子のPC活用に意欲的だ。

これからPCは絶対必要になるから、まずはキーボードが打てるようになってほしいし、プログラミングも興味あればやらせたいですね」と、タイガー福田さん。

僕が中学のときに習ったプログラミングは、ひたすら英数字を書いたら棒が上に動くみたいなもので、『何が楽しいねん』とずっと思いながらやっていました(笑)。でも、今日紹介してもらった『Scratch』は、猫がネズミを追いかけるなどゲーム性があって楽しそう。こういったものなら、子どもも興味をもちそうですね」と話してくれた。

プログラミングに興味津々のタイガー福田さん親子。

そしてタイガー福田さんから、講師の松林さんに「『Scratch』みたいな子ども向けのプログラミングと、プロのプログラマーが使っているプログラミング言語はどう違うのですか? 大人になってプログラミングの仕事をする場合の、本格的なプログラミングを学ぶきっかけみたいなものですか?」と質問が挙がった。

松林さんは「とてもいい質問です!」とにっこり。

「まさに、きっかけにもなりますね」と前置きしたうえで、「プログラミングでは、この目的のためには、どういう順番で、どこで判断してということを考えて、この作業をやった結果によって、次にする作業を決めて……といったことをやっています」と解説し、「『Scratch』を体験することで、将来、本格的なプログラミングを学ぼうと思ったときに、『Scratch』みたいに簡単なプログラミングでも、これから学ぼうとしている、魔法のような英数字を書いている本格的なプログラミング言語でも、『基本的な考え方は一緒なんだ』という体験をすることができます」と話してくれた。

さらに「最初から、黒い画面に白い文字がずらーっと出てきても、子どもたちには敷居が高過ぎる。テキストのプログラミング言語は、一文字間違えただけでエラーになって動かなくなりますが、『Scratch』は見た目もポップで、用意されたものを組み合わていくので、エラーも起こりにくい。プログラミングに対する障壁がかなり低くなるんですよね」と、子ども向けプログラミング教材のメリットを伝えた。

超新塾のお二人から寄せられた質問に、わかりやすく解説してくれた松林さん。

さらに松林さんは、小学生の頃から夢中でプログラミングをして楽しかった経験を語り、「子どもたちは、プログラミングしていくうちに、もっと『好きなゲームみたいに動かしたい!』といったように考えるようになり、どうしたらできるようになるか、自分で工夫しだします。小学生でも、知らず知らずのうちに、習ったことのない座標や変数、三角関数などを使ってプログラミングするようになる子もいるんです」というエピソードを話した。

イーグル溝神さんも『Scratch』には興味津々で、「娘はマンガを描くのが好きなので、『Scratch』を覚えたら絵を動かしたいと思って、ハマるんじゃないかな。例えば、これまでは4コマ漫画を描いても動かない絵のままだったけれど、この『Scratch』と組み合わせたら、中の1コマが動くとか可能性が広がっていきそう。新しい作品が、子どものなかで新しい発想として生まれてきそうです」と、蘭ちゃんのクリエイティブ性を伸ばすツールとして期待していることを話してくれた。

絵を描くのが好きな蘭ちゃんの可能性を広げたいと話すイーグル溝神さん。

夢はVTuberやゲームプログラミングと子どもたちも意欲的!

取材中、お父さんたちが我が子のデジタル活用を熱く語っている間、子どもたちはサンプルとして用意したプログラミング教材に夢中になって取り組んでいた。

兄弟のように仲の良い二人は幼馴染。ふだんから、共通のゲームを通してオンラインで一緒に遊んでいるという。

「あれ、ちがうかな? あ、うまくいった!」

「やったー!」

と、協力してプログラミングの問題を次々とクリアし、進めていた二人に、今回の講座の感想を聞いてみると「楽しかった!」と即答。これからPCを使ってどんなことをしたいかという質問に、蘭ちゃんは「パソコンで絵を描いて、その絵が動かして、YouTubeに投稿したいです」と話してくれた。

一方、ゲーム好きの旺亮くんは「プログラミングがしてみたい!」と『Scratch』への意欲を見せ、「シロクマが氷を渡るゲームを作って遊んでみたい」と、元気に語ってくれた。

今回の「AMDキッズ」特別講座でコンピューターの仕組みを知り、プログラミングにも興味をもった超新塾のお二人とその子どもたち。この体験をきっかけにして、PCの使い方を親子で考え、これからの学びに活用していってほしい。

全3回のプログラム
●第1回 「超新塾、デジタル時代を生きる我が子の教育に悩む……」の巻
●第2回 「超新塾、親子でデジタルやPCとの関わり方を学ぶ」の巻
●第3回 「超新塾、子供の吸収力に感嘆! ITリテラシー教育の真髄に開眼!?」の巻

(提供:日本AMD)


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