※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)
AMDの評価用キットは非常に豪華だった
ジサトラハッチ この記事のあとにはCESが控えています。今年はどんな情報が出るのか気になりますね。
笠原 AMDさんのマーケティングが上手になったな、と思うのが、新製品のレビュー前にアンボックスだけの記事を公開して良い日を作ったことですね。
松野 レビュー用のメディアキットの箱もとても豪華ですよね。
大原 最初のRyzenが発表される時、アメリカに行く前に「大きい荷物があるから覚悟しておいてくれ」と言われていたんだけど、いきなり木箱を渡されたんだよ。あれは驚いたね。冷却クーラーが別の箱だったんだよ。あそこから評価用パッケージが豪華になったよね。
笠原 AMDさんは割と洒落の効いたマーケティングをやっていますよ。昔AMDさんがOpteronのコードネームでHammerを出していた時期にCOMPUTEX TAIPEIの隣のビル、ニューヨークニューヨークというビルに、Hammerにかけてハンマーを置いたんですよ。
そのころ、そのビルには競合他社の広告が毎年入っていたんですよ。しかし、その年は広告がなかったんですよ。それは、おそらくその行動を察知した競合他社が広告を出すのを止めたんだろう、という話になって、笑いましたね。
佐藤 Ryzen Threadripperもインパクトがあったんじゃないですか?
大原 あれも面白かったですよね。でも、今日用意して貰った第3世代Ryzen Thredripperは小さくなっちゃって、面白くないですよ。
佐藤 最初のパッケージが販売店さんから見た目は喜んでもらえたのですが、大きさは不評でして……
大原 場所を取るからね。
笠原 それは競合他社も言われたようで、最新CPUの箱は大分コンパクトになっていますよね。サイズが大きいと、その分輸送費もかかりますからね。
松野 ビジュアルが分かり易いというのも大事ですよね。今の若い人にRyzenが買われているのって、たぶんそういう理由もあるんじゃないですかね。
Wraithシリーズのクーラーを見た時も、競合他社の付属クーラーよりもカッコいいじゃん、とビックリしましたよ。
佐藤 初めて買う方に対して、クーラーで迷わないように、という配慮もあるんですよ。
大原 競合他社の最新世代は360mmラジエーターが事実上必須じゃない。一方、Ryzen 9 5950Xは120mmでもいけるんですよね。オーバークロックをしなければ、Wraith Prismでもいけるんで、個人的には今後消費電力は増やさない方向にいって欲しいんですよね。
Ryzen 7 5700Gなんかは、フルに使っても100Wいかないじゃないですか。ピーク性能を求めていない人もたくさんいらっしゃるので、そういう人にオススメするなら凄く良いですよね。
佐藤 日本のマーケットはTDP65Wの製品が凄く人気が高いです。初代のRyzen 7 1700もとても売れましたね。
笠原 個人的にはもっとTDPが低い製品も出して欲しいですね。サーバー用に35Wとかそれこそ15Wとか、日本の家庭には65Wでも高いので。グローバル市場を見れば、それは難しいのは分かるんですが。
松野 正直、最近は性能が足りないな、と思うことはあまりなくなってきたと思いますね。
笠原 ゲームとかやらなければね。でもAdobe Premiere Proで凄い動画とかを編集していたら、足らなくなりますよ。
大原 写真の現像でも足らない。
笠原 バックグラウンドで何か動かしていると途端に足らなくなりますよね。そういう人にとっては、Ryzenはオススメですけどね。
僕はノートPCがメインなので、Ryzen 7 5800Uはかなり性能が良いところまで来ているので、次は5950UXみたいな、より高性能なモデルを出して貰えると、ノートPCで最速というのがさらに極まりそですね。
ジサトラハッチ 近々開催されるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)では、新しいモバイルAPUにも期待したいですね。本日はありがとうございました!