最新のRDNA 2アーキテクチャーを採用したエントリー向けモデルとなるAMDの新型GPU「Radeon RX 6500 XT」(以下、RX 6500 XT)は、果たして描画負荷が高いゲームでも、快適にプレイできる実力を備えているかどうか気に掛けている人は多いはず。
そこで、本稿ではRX 6500 XT搭載のビデオカードであるASUSの「TUF-RX6500XT-O4G-GAMING」を用いて10本の人気ゲームをプレイし、そのパフォーマンスを確かめてみたい。
GPUコアは新規開発のNavi 24
レイトレーシング処理ユニットも搭載
まずは簡単にRX 6500 XTの仕様についておさらいしておこう。RX 6500 XTに採用されているGPUコアは「Navi 24」で、シェーダプロセッサであるStream Processorを64基束ねてCompute Unitを構成し、RX 6500 XTではそのCompute Unitを16基搭載している。つまり、RX 6500 XTのStream Processorの総数は1024基となり、これは上位モデルの「Radeon RX 6600」が搭載する1792基と比べ、約57%ほどの規模となる。
さらに、エントリー向けモデルながらも、リアルタイムレイトレーシング処理を担うRay Acceleratorを16基搭載し、新しいキャッシュシステムであるInfinity Cacheも16MB搭載。そのほか、PCIe 4.0や、CPUがグラフィックスメモリーにフルアクセスできるSmart Access Memoryもサポートされている。
組み合わされるグラフィックスメモリーはGDDR6だが、その容量は4GBしか用意されておらず、ゲーミング用途でこの容量を懸念している人も多いはず。メモリーインターフェースも64bitしかなく、メモリークロックは18Gbpsといえども、メモリーバス帯域幅は144GB/sと抑えめ。
ただ、AMDの説明によると、先のInfinity Cacheと組み合わせることで、メモリーバス帯域幅は231.6GB/sにまで向上するという。また、RX 6500 XTのゲームクロックが2610MHz、ブーストクロックが2815MHzと比較的高めに設定されている点もトピックと言えよう。