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AMD、RSRをサポートした「AMD Software: Adrenalin」新バージョン発表&FSR 2.0も投入予告(3/3)

加藤勝明(KTU) 編集●ジサトラハッチ

※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)

その他注目したい機能

AMD Software: AdrenalinではRSRの他にも強化された部分がある。かいつまんで紹介したい。

まずはリモートプレイサービスである「AMD Link」だ。今回のアップデートで最大4人のプレイヤーが接続できるようになった。もちろん参加するプレイヤーはローカルでもリモートでも関係ない。ネット対戦機能がないゲームであってもローカル対戦のように遊べるのだ。

AMD Linkに対応するデバイスはこれまで通りAndroidやiOS、Windows 10以降で接続することになるが、Windows環境でAMD Linkを使う場合、接続するWindows PCにもRadeon(iGPU含む)が必須だった。

しかしこれでは、Radeonを持っていない友人とは遊べないことになる。流石にこれはユーザーからの改善要望が多かったらしく、今回のAMD LinkよりAMD以外のGPUでもAMD Linkに繋げられるようになった。これに伴い、AMD LinkはMicrosoft Storeで提供されるようになる。

まずAMD Linkは今回のアップデートでWindows版クライアントはAMD以外のGPUユーザーにも開放されたほか、最大4人のプレイヤーが同時に接続できるようになった

もう一つ、Radeon Image Sharpning(RIS)がゲーム以外でも利用可能になったという点にも注目したい。つまりWebブラウザーで写真や動画を鑑賞する際にもRISを利用してシャープネス処理が適用できるのだ。現時点で判明しているRIS対応アプリは以下の通り。

・Google Chrome
・Microsoft Edge
・Mozilla Firefox
・Microsoft Movies & TV
・Microsoft Word
・Microsoft Excel
・Microsoft PowerPoint
・Microsoft Outlook
・Microsoft Teams
・Microsoft Photos
・VLC Media Player
・Adobe Acrobat Reader

RISはゲームのためだけの技術ではなく、メディアクリエーションや鑑賞にも使えるようになった、とAMDは主張する

FSR 2.0はテンポラルアップスケールに対応し、DLSSとの差をさらに縮める?

そして今回のAMD Software: Adrenalinとは直接関係ないが、AMDが明らかにしたのが「AMD FidelityFX Super Resolution 2.0」、略してFSR 2.0である。

FSR 2.0では何が変わったかといえば、空間的アップスケーラーだったFSR 1.0から、遂に「テンポラル」アップスケーラーに進化したという点だ。言い方を変えると、FSR 1.0はレンダリングされたフレーム1つだけを見てシャープネスを適用するという技術だったが、FSR 2.0はテンポラル、即ち前フレームの情報も加味して処理を行うため、FSR 1.0より画質が向上するだけでなく、アンチエイリアスの最適化も行える。FSR 2.0はこれまでと同様に専用ハードを必要としないという点についての変更はない。

このFSR 2.0の解禁時期については2022年のQ2としか発表されていない。FSR 2.0の技術的詳細については3月23日のGDC 2022のセッションで発表されるとのことだ。楽しみに待ちたい。

FSR 1.0は解禁からまだ1年未満だが、既に80以上のゲームに採用されている。DLSS対応ゲームも増えてはいるが、誕生以降のペースで考えるとFSRの方が勢いがある

FSR 2.0は前フレームの情報も処理に組み込むことで、FSR 1.0よりも画質が向上していると主張する

FSR 2.0対応を組み込んだ「DEATHLOOP」での画質テスト(4Kネイティブ対“Quality”)。FSR 2.0の方が電線のアンチエイリアス処理の質が上がっていることがしめされている(この点はFSR 2.0が出たら実際に検証するとしよう)

こちらは“Performance”での比較

FSR 2.0の技術的詳細が知りたい人は、GDC 2022のセッションをご覧になるとよいだろう


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