※この記事はASCII.jpからの転載です(文中リンクはASCII.jpの記事に飛ぶことがあります)
その他注目したい機能
AMD Software: AdrenalinではRSRの他にも強化された部分がある。かいつまんで紹介したい。
まずはリモートプレイサービスである「AMD Link」だ。今回のアップデートで最大4人のプレイヤーが接続できるようになった。もちろん参加するプレイヤーはローカルでもリモートでも関係ない。ネット対戦機能がないゲームであってもローカル対戦のように遊べるのだ。
AMD Linkに対応するデバイスはこれまで通りAndroidやiOS、Windows 10以降で接続することになるが、Windows環境でAMD Linkを使う場合、接続するWindows PCにもRadeon(iGPU含む)が必須だった。
しかしこれでは、Radeonを持っていない友人とは遊べないことになる。流石にこれはユーザーからの改善要望が多かったらしく、今回のAMD LinkよりAMD以外のGPUでもAMD Linkに繋げられるようになった。これに伴い、AMD LinkはMicrosoft Storeで提供されるようになる。
もう一つ、Radeon Image Sharpning(RIS)がゲーム以外でも利用可能になったという点にも注目したい。つまりWebブラウザーで写真や動画を鑑賞する際にもRISを利用してシャープネス処理が適用できるのだ。現時点で判明しているRIS対応アプリは以下の通り。
・Google Chrome
・Microsoft Edge
・Mozilla Firefox
・Microsoft Movies & TV
・Microsoft Word
・Microsoft Excel
・Microsoft PowerPoint
・Microsoft Outlook
・Microsoft Teams
・Microsoft Photos
・VLC Media Player
・Adobe Acrobat Reader
FSR 2.0はテンポラルアップスケールに対応し、DLSSとの差をさらに縮める?
そして今回のAMD Software: Adrenalinとは直接関係ないが、AMDが明らかにしたのが「AMD FidelityFX Super Resolution 2.0」、略してFSR 2.0である。
FSR 2.0では何が変わったかといえば、空間的アップスケーラーだったFSR 1.0から、遂に「テンポラル」アップスケーラーに進化したという点だ。言い方を変えると、FSR 1.0はレンダリングされたフレーム1つだけを見てシャープネスを適用するという技術だったが、FSR 2.0はテンポラル、即ち前フレームの情報も加味して処理を行うため、FSR 1.0より画質が向上するだけでなく、アンチエイリアスの最適化も行える。FSR 2.0はこれまでと同様に専用ハードを必要としないという点についての変更はない。
このFSR 2.0の解禁時期については2022年のQ2としか発表されていない。FSR 2.0の技術的詳細については3月23日のGDC 2022のセッションで発表されるとのことだ。楽しみに待ちたい。