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ベンチマークや実ゲームでXA7R-R36Tのパフォーマンスをチェック
ここからは、ベンチマークの結果や、ゲームを実際にプレイした際のフレームレートから、XA7R-R36Tのパフォーマンスをチェックしていこう。
ベンチマークソフトとは、ゲームメーカーが提供する対象となるゲームが、使用しているPCで快適にプレイできるかをフレームレートやスコアで計測するソフト。各ソフトによってスコア評価は異なり、本ベンチマークであれば15000以上が最高評価の「非常に快適」になる。
まずは定番のゲームベンチマーク、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」でパフォーマンスを計測する。画質設定はプリセットから「最高品質」を選択し、画面解像度は2560×1440ドットに設定した。
スコアーは16114で、最高評価の「非常に快適」との評価が得られた。フレームレートを見ると平均114.6fps出ており、高リフレッシュレート対応のゲーミングディスプレーと組み合わせて滑らかな動きでのゲームを楽しめるだろう。最小フレームレートも60fps近く出ているので、極端にカクつくようなシーンも無く遊べると思われる。
次に、実ゲームプレイでのフレームレート計測として、人気のオープンワールド型RPG「原神」での動作をチェックした。ゲーム側の設定は、画面解像度を2560×1440ドット、グラフィックスの画質設定は「高(デフォルト)」を選択。また、フレームレートは「60」で垂直同期は「ON」としている。原神は60fps以上のフレームーレートが出ないようにゲーム側で制限がかけられているので、いかに安定して60fpsを出し続けられるかがポイントだ。
今回のテストでは、適当に戦闘しながらのフィールド散策を10分ほど続け、その間のフレームレートを計測した。フレームレートの計測には「CapFrameX」というアプリを用いている。なお、CapFrameXによるフレームレート計測ではデータ全体を100分割して最小値から1%の数値を「min(1%)」としたものを、最小フレームレートの代わりに記載している。
計測の結果は、ほぼ常に60fps張り付き状態を維持できていた。ごくまれに処理落ちのようになる瞬間があったので平均フレームレートは60fpsには達していないが、ほんの一瞬の処理落ちなのでプレイに支障がでるようなものでは無かった。XA7R-R36Tの性能があれば余裕をもって快適なプレイを楽しめるはずだ。
大人気バトルロワイヤルFPS「Apex Legends」でのフレームレート計測も行なった。Apex Legendsを快適に遊ぶことがゲーミングPC購入の目的と考えている人も多いだろう。
さて、今回のゲーム側の設定は、画面解像度は2560×1440ドット、画質設定は、すべてのオプションを最高に設定した「最高画質」と、「モデルディテール」のみを最高にし、その他の設定は最低にした「フレームレート優先」の2パターンを用意した。ゲームスタート後、地面に着地してから試合終了までのフレームレートをCapFrameXによって計測している。
結果は、両設定ともに平均フレームレート100fpsを大きく超えた。min(1%)も60fpsを上回っているので、プレイ中極端にカクつくようなことも無いことがわかる。基本的に「勝つこと」が重要視されるゲームなので、画質は二の次で見やすさやフレームレートを重視した「フレームレート優先」でのプレイが中心となるだろう。とすると、リフレッシュレート165Hzや240Hzに対応した、ちょっと上位のゲーミングディスプレーと組み合わせたくなる性能をXA7R-R36Tは持っていると言える。
次は2022年1月にSteam版が発売されたばかりの人気ハンティングアクションゲーム「モンスターハンターライズ」でクエスト遂行中のフレームレートを計測した。フレームレート計測にはCapFrameXを使用。画面解像度は2560×1440ドットに設定している。オプションのグラフィック設定は「高」と「中」の2パターンで計測を実施している。
結果は、どちらのグラフィック設定でも100fpsを大きく上回る平均フレームレートを記録した。グラフィック設定「中」の方が、リフレッシュレート144Hzや165Hzのゲーミングディスプレーをより活かせる結果ではあるが、この結果であればグラフィック設定「高」でも十分滑らかに動いているので、画質重視の「高」設定で綺麗かつ滑らかなゲームプレイを楽しむのが良さそうだ。
最後に、伝統の大作FPS最新作「Halo Infinite」で、マルチプレーヤー対戦の「ビッグチームバトル」をプレイ中のフレームレートを計測した。Halo Infiniteはここまでの検証タイトルよりも重めのゲームなので、画質設定の品質のプリセットは「ウルトラ」~「低」まで1段階ずつ分けて計測してみた。解像度は2560×1440ドットだ。
品質のプリセットを変更することで段階的にフレームレートが向上していくものの、平均フレームレート100fpsを超えたのはプリセット「低」のみという結果で、2560×1440ドットで高フレームレートを狙うのは、少々荷が勝ちすぎていると感じた。
スムーズなゲームプレイを望むのであれば、min(1%)が60fpsを超えているプリセット「中」あたりが妥当なところか。Halo Infiniteの画質設定には、最小フレームレートを指定することでレンダリング解像度を動的に変化させる機能もあるので、それらの設定をうまく活用すれば、もう少しフレームレートは改善するだろう。
なお、ストーリーを楽しむキャンペーンモードであれば、2560×1440ドットのプリセット「ウルトラ」で、平均100fpsを超えるフレームレートでプレイすることができた。ソロプレイならXA7R-R36Tで高解像度高フレームレートを堪能できる。
ゲーム実況配信時のパフォーマンスを検証
昨今、ソフトウェアやサービスの充実によって実況配信のハードルがグッと低くなってきている。特にPCゲームの実況配信であれば、特別な機材も必要とせずゲーミングPCに配信ツールをインストールするだけで誰でも簡単にゲーム実況配信を始められるのだ。
ただ、簡単にできるとは言っても、実際はゲームを実行している裏で配信ソフトを同時に動かすことになるので、パソコン的には余計なタスクが増えている状態だ。つまりは普通にゲームをプレイするときよりも処理が重くなり、最悪ゲームプレイに支障が出る可能性も否定はできない。
そういう事態を避けるためにも実況配信をするならゲーミングPCは性能に余裕のあるものを選択したい……ということがよく言われている。
しかし、実際にはどの程度の性能があればゲーム実況配信を行なっても大丈夫なのか、特にこれから配信を始めようと思っている人には皆目見当もつかないはずだ。今回試用したXA7R-R36Tが搭載するRyzen 7 5700GやGeForce RTX 3060 Tiも世間一般的には高性能な部類に入るPCパーツだが、このくらいの性能があればゲーム実況配信も余裕なのだろうか。……ということで実際にゲームの実況配信を行ない、通常のゲームプレイ時とどれくらいパフォーマンスに差が出るのか検証してみた。
検証に用いるゲームタイトルはゲーム実況配信でも人気の高いApex Legends、配信ツールは「OBS(Open Broadcaster Software)」を使用している。「YouTube Live」への配信で、動画エンコーダーはハードウェアの「NVENC」を使用、配信映像は1920×1080ドットの60fps、映像ビットレートは10Mbpsに設定した。Apex Legendsの画質設定は解像度2560×1440ドットで、フレームレート優先の設定にてゲームをプレイしている。同一ステージで、配信時と非配信時のゲームプレイ中のフレームレートをCapFrameXにて計測し、比較してみた。
まったく同条件の比較では無いので目安程度ではあるが、実況配信を行なうとフレームレートには15~20%ほどの落ち込みが発生するようだ。それでも実況配信時の平均フレームレートは150fpsを超えており、また極端にカクつくといった現象も起きずスムーズなゲームプレイが可能だった。XA7R-R36Tはゲーム実況配信も快適にできるゲーミングPCと言って良いだろう。
多くのゲームタイトルをWQHD解像度で快適にプレイ可能
さて、ここまでXA7R-R36Tのパフォーマンスを確認してきたが、多くのゲームタイトルをWQHD解像度かつ100fpsを超える高フレームレートでプレイできるという傾向は掴めたと思う。リフレッシュレート144Hz~165Hzに対応したWQHDゲーミングディスプレーとの組み合わせがピッタリではないだろうか。
もし、高リフレッシュレート対応のゲーミングディスプレーを用意しないのであれば、1ランク下のモデル「GALLERIA XA5R-R36」を狙って予算を抑えるという選択肢もアリかもしれない。
また、検証結果からわかるように、Halo Infiniteのような重めのゲームタイトルにおいてWQHD解像度での高フレームレート維持は少し難しくなっている。それでも60fpsを大きく割り込むといったこともないので、プレイの快適さという面では問題無い。
このような重量級ゲームタイトルで高フレームレートを狙うなら、上位モデルの「GALLERIA ZA9R-69XT」を狙ってみるのもいいかもしれない。ただし、ここから上は一気に予算も跳ね上がるので、ある種の「覚悟」が必要となってくるだろう。そういった予算面から見てもXA7R-R36Tはバランスに優れているので、上位寄りの中堅機というポジションで多くの人にオススメできるモデルだと考える。
(提供:サードウェーブ)